過去の恋人たちには本命彼女がいたりご飯をおごってもらえなかったりDVを受けたり、と辛い恋愛遍歴を持つしQちゃん。ついに優しい彼氏に出会ったのだけど、二人の恋の結末は……
(前編はコチラ)
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いつものデートの帰り、彼氏から「早いかもしれないけど、一緒に暮らしたいから考えて欲しい」って言われたキュウ。
あたし、びっくりしたキュウ。男には性的にも金銭的にも搾取されてきて気がついたらババアのしQになっていたのに……。あたしと暮らしたいなんて。
あたし、本当に愛されているキュウ!?
その時の食事が食べきれなくて大好きなお肉を残したキュウ。食事中にトイレに行って一人で泣いたキュウ。生きていればいいこともあるって知らなかったキュウ。
それから二人で住むのにちょうどいい場所を探し始めたキュウ。お互いの職場の中間地点で良さそうな駅を探したキュウ。
あたしのアパートの契約更新が近づいていることもあって、早めに探し始めたキュウ。そしたら、いい物件が見つかったキュウ! 貧乏な二人だけど、二人で住めば家賃や光熱費もろもろお安く済むし、好きな人と一緒に住めるキュウ。もちろん、恋愛が生活になれば楽しいことばかりじゃないってことくらいわかるキュウ。
でも、一人より二人でいたい……そう思える男性に会ったのは初めてキュウ。
二人で納得した物件が見つかって仮契約までこぎつけたキュウ。なんでもこの物件は人気で空いている期間が2カ月間もないらしいキュウ。
連帯保証人は、相手のお母様がなってくれることになったキュウ。これは相手の提案で「自分の母親はまだ働いているから連帯保証人にいいから」ということだったキュウ。ちなみに、あたしはもうお母様にご挨拶を済ませていたキュウ。
あたしは第一印象が悪いから不安だったけど、挨拶が終わった後に「お母さん、反対してないキュウ?」って聞いたら
「なにも言ってこないし、うちは放任主義だから大丈夫」
と言ってくれたから少し安心したキュウ。あたしのうつ病のことも知らせておいてくれているから大丈夫って言われて安心感が増したキュウ。
と・こ・ろ・が・キュウ!
突然、「同棲をやめよう」と相手が言ってきたキュウ!! なんでも母親に連帯保証人になるように頼んだところ、「同棲するにはまだ早いのではないか、娘さんのお母さんにご挨拶も済んでいないのに。覚悟が足りない」と言われて、あっさり同棲を取りやめることになったんだキュウ。
確かに、あたしの母親にはまだ挨拶を済ませていないけど、あたしの母親との予定が合わなくて挨拶をする暇がなかっただけキュウ。だからあたしは自分で母親に同棲のことを伝えていたキュウ。
でも、相手のお母様、いわゆる義母の言うことに彼女のあたしは逆らう権利なんてないキュウ。それを受け入れる相手にも何も言えないし、相手の親子関係に口出しは出来ないキュウ。
この一連の流れから、あたしは自分がお母様のお気に召さなかったんだと悟ったキュウ。母親にとって息子は恋人のようなものキュウ。息子にとっても母親は初めての恋人キュウ。
その後も、お付き合いは続けていたものの、あたしは心身ともに不調が続き、相手への不信感が高まりおかしくなってしまったキュウ。気持ちの上がり下がりが激しくなり、日によって相手のことが好きになったり嫌いになったり、わけがわからなくなってしまったキュウ。
それで、相手に説明を求めたキュウ。なんで物件まで決めたのに、同棲がダメになったのか本当のことを教えてもらったキュウ。そしたら、思いもよらない返答が返ってきたキュウ。
相手が同棲をしたがったのは「子供が欲しいから」という理由だったキュウ!!
あたしは相手と付き合う前に「あたしは子供を産めないキュウ。それでもいいならよろしくお願いしますキュウ」って伝えておいたキュウ。なのに、付き合っていくうちに相手は子供が欲しくなって、「相手が自分なら心変わりするかもしれない、子育てが出来る環境なら思い直してくれるかもしれない」と思っていたんだキュウ!
それで、二人で住んで私と自分のお母さんが仲良くなれば子育ても出来ると思っていたんだキュウ!
あたしが子供を産めないしQなのは、環境とか相手とかではないキュウ。あたしは家庭そのものが憎いキュウ。家庭ほど恐ろしいところはないキュウ。子供なんてもってのほかキュウ。あたしは自分が子供の時から絶対に家庭を持たないと決めていたキュウ。それは、自分のような人間を再生産したくないという思いと、自分が母親になるということが恐ろしいことだからキュウ。
ていうか、同棲の理由が「環境を整えればあたしが子供を産む気になるかもしれない」なんて初めて聞いたキュウ! そんな大事なことを一言も言わないで同棲を進めていたなんて恐ろしいキュウ!!
その後の相手からのメールにはこうあったキュウ。
「女の人はすべからく子を産みたいと思っていると思い込んでいる。それが正しいと思っている、あまりに前時代的で、マジョリティ思考な私の考えがあります」(メールから一部抜粋、原文ママ)
耐えられないキュウ……。
それでも、あたしのことが好きということはメールに書いてあったし、あたしも相手のことが好きだけど、もうこんな思いはしたくないキュウ。
あたしの子供が欲しいっていう男に会ったことがないから気持ちは嬉しいけど、あたしの気持ちを無視して突っ走って、子供が産めない理由を知ったとたん同棲をやめるってひどすぎるキュウ……。
きっと、この件を水に流して、また付き合いをやり直しても、二人の人生にとって大事なことをあたしに相談しないで勝手に決めてしまうキュウ。その時に傷つくのはあたしキュウ……。あたしもうこれ以上傷つきたくないキュウ……。
さようなら、あたしの短い恋……。
■子宮のゆるキャラ(妖精)しQちゃん /アイドルに貢ぐために週5+日払いバイトで馬車馬のように働いているキュウ。生理前は情緒不安定になるけれど、今日も元気に頑張りまシュッサン☆ Twitterアカウント【@sheQchang】
(しQちゃんバナーイラスト おおざわともこ http://ohzawa.blog.fc2.com/ )