フジテレビの看板だった月曜夜9時の連続ドラマ枠、いわゆる“月9”。注目度の高い枠だったのに、今では悪い意味でしか注目されないほど落ちぶれてしまい、役者(というか芸能事務所)が出演を敬遠するとまで言われています。というわけで今クールの月9『突然ですが、明日結婚します』主演は、西内まりや。少女漫画原作の恋愛モノで、恋の相手役はflumpoolのボーカル・山村隆太(俳優初挑戦)です。そういえば昔、月9で堀北真希とゆず・北川悠仁の恋愛ドラマもあったなあ~とはいえアミューズさんは藤原さくらといい、所属歌手にいきなり役者やらせすぎじゃないかな~。
正直、恋愛ドラマを毎週楽しみに見たいような気分で日々過ごしていないんですが(別にキュンキュンしたい欲求とかないです)、とりあえず第一回放送を視聴してみました。「結婚して専業主婦になりたい」女と、「結婚したくないし結婚願望の強い女を見下している」男が恋愛関係になるドラマだそうです。つまりストーリー的には、ラスト「結婚するのしないのどっちなの!?」に向けて走っていくんでしょうね。初回は、恋のはじまり=男女の出会いが描かれました。
定番の出会い=第一印象サイアク!
ドラマ冒頭、ひとりの方が気が楽。家族を養いたくない。結婚はコスパが悪い。子どもだけが欲しい。事実婚で十分。別居婚希望。など多様する結婚観を紹介しつつ、「恋愛結婚をして、専業主婦になることが私の夢」と言いきる高梨あすか(西内まりや)が主人公のこの物語。あすかは27歳の誕生日、付き合って5年、都内に実家があるのにアパートを借りて同棲までしている彼氏と水族館デートを楽しみ(ここは二人が初デートで訪れた場所)、はしゃぐ幼児を見て「かわいい~」と目を細め、彼氏に「あすかは、いいお母さんになるよ」と言われてプロポーズを期待します。確実にここはプロポーズされる流れだ、と信じきっているあすかですが、彼氏の口から出たのは真逆の言葉「大事な話がある。僕と……別れてください」でした。
その数日後、新婦友人として結婚式・披露宴に参列し同じテーブルの女友達に「ああ~結婚したかった」「全然わかんない、何でフラれたの?」と愚痴るあすか。ブーケトスを受け取ろうとしてプールに勢いよく落っこちてしまいました。季節は明らかに冬なのにヤバいだろ……友人たちが本気で焦って「ヤバイ」「おい、大丈夫か」と駆け寄るところだけリアルでした。
ここで登場したのが、テレビマンの新郎の友人として参加していたテレビ局アナウンサー・名波竜(山村隆太)。名波は披露宴の司会としてマイクを握っていたのですが、プール落ちをバラエティさながらのマイクパフォーマンスでイジられたと感じたあすかは静かに激怒。その後、二人きりになった場面で名波が「大丈夫ですか?」と話しかけてきて、あすかは「結婚したくて悪いですか!? 幸せになりたい人の気持ちを笑うなんて最ッ低ですね」と憤りをぶつけます。
少女漫画原作ですからね、第一印象最悪! から「あれ? 意外と優しいじゃん…」なエピソードを経て、恋心に変わっていくのが定石です。原作的には早い段階でお互いが恋に落ちて彼氏彼女になるものの、「結婚するのかしないのか」で引っ張りまくる展開なので、ドラマでも恋への転換は早そう。そのうえでイチャイチャ&イライラがうまいこと描かれていくのではないでしょうか。現実では真冬のプールにドボンしても名波的な男が「大丈夫ですか?」と声をかけてきたりはしないんでね、寒さに震えながら着替えて二次会にも行かず悲しい思い出になって終わりですね。