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神きどりでエラぶる親は、今すぐ自転車教室へ行け

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Photo by William Murphy from Flickr

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 親という立場の人って、なんであんなにエラそうなんだろう? と、時々思うことがあります。

 先日、スーパーで「このパン買ってぇ~」と言う子供を、「ダメ!!  まだこの前買ったのが家にあるだろう!!」と、怒鳴り付けている父親らしき人がいました。

 よそさまの家のことに口出しするつもりは毛頭ないし、ましてや私は子育てしたこともなく、どうこう言える立場ではありません。なので、あくまでも個人的な意見ですが、私はその怒鳴り声の主である男性に、おおいに反感を抱きました。嫌悪、といってもいい。

 だってね、家にあるものをうっかり重複して買っちゃうこと、大人の私でも時々あるんですよ。そのせいで今、うちにはバニラ・エッセンスが2瓶、無駄にあるんですけど。で、そういう、うっかりミスの度に誰かに「ダメじゃないか!」などと怒鳴られるなんて、たまったもんじゃないなーと思いまして、それがその男性への嫌悪感に発展したわけです。

 怒鳴り声の主の父親だってさ、時々は似たようなミス、絶対やらかしてるはずなんですよ。ミスを犯さない人なんていないんだから。

 自分だって完璧じゃないくせに、子供が家にあるものを、ついうっかり「買ってぇ~」とねだったからといって、「ダメ!!」と感情むきだしに怒鳴って否定することないんじゃないかなぁ、と思ってしまいます。必要のないパンをねだられたら、「家にまだあるから、今日は買いません。」と言って、買わなきゃいいだけのことじゃないかと(こんな風に思ってしまうのは、私が子育て中じゃないからかもしれませんが……)。

 命の危険に関わることなら別ですが、パンを買う・買わない程度のことで感情をむきだしにしてエラそうに否定する……この親、神様きどりか? ……と、つい思ってしまうのです。

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大和彩

米国の大学と美大を卒業後、日本で会社員に。しかし会社の倒産やリストラなどで次々職を失い貧困に陥いる。その状況をリアルタイムで発信したブログがきっかけとなり2013年6月より「messy」にて執筆活動を始める。著書『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』。現在はうつ、子宮内膜症、腫瘍、腰痛など闘病中。好きな食べ物は、熱いお茶。

『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』