2月12日、人気若手女優の清水富美加(22)が宗教団体「幸福の科学」に出家するために、芸能界引退の意向を告げ大きな注目を集めた。「幸福の科学」の広報は記者会見を開き、清水の所属事務所・レプロエンタテインメントが清水を奴隷のように働かせていたとコメント。その中で睡眠時間3時間、1カ月に31日間働き、月給はたった5万円だったという点が世間をざわつかせているのだが、果たしてこれは本当なのだろうか。
まず月給5万円と聞いて思い出すのが、能年玲奈(現・のん/23)。能年も独立してレプロ事務所と揉めたのだが、『あまちゃん』撮影中は多忙で自炊も洗濯もできない生活にもかかわらず「月給5万円」で、替えの下着がなかった……と主張していた。「衣食住」のサポートをする代わりに、駆け出しのタレントに関しては「月給5万円」ということなのだろうか。レプロは新人女性タレントに寮を用意して住まわせ、寮母さんが食事の世話をするシステムを整えているという。新垣結衣(28)も沖縄から上京して寮で石田未来(08年に退社/28)とルームシェアをしていた。ちなみに能年と同室だったのは元アイドリング!!!の大川藍(23)である。
だが、地方ロケが続いたり連日の撮影となった場合には当然、不規則な生活となり、自由に使える現金が5万円では足りなくなるということなのだろうか。それこそ、タレント自ら財布を出さず、マネジャーに必要なものを頼めばいいとも考えられるが、マネジャーがつきっきりで見守ってくれているわけではなかったり、関係が浅く要求しづらいということもあったのかもしれない。
この「月給5万円」問題について、13日放送の『バイキング』(フジテレビ系)で、坂上忍やラサール石井は特に驚く様子もなく、「駆け出しの頃はそんなもの」「珍しくもなんともない」と話した。芸能界ではよくあることなのだろうか。ただし坂上やラサールが「駆け出し」だったのは40年も前の時代だろう。物価がだいぶ違う。また、『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)司会の宮根誠司は、「そんなにまだお金の価値もわからない子に、ガバッとあげても大変なことになる」と指摘したが、児童だからといって労働に見合わない薄給で十分、という価値観はいかがなものか。おまけにタレントは基本的に個人事業主の立場であるが、月給5万円では健康保険料や年金も払うに払えない。未成年のうちは親の扶養に入っているはずだから問題ない、ということになるのだろうか。
レプロは「相応の額を支払っている」と説明し、清水には近年「月給20万円」を渡していたという。この中から清水自身が家賃・光熱費・食費・交通費などをすべて捻出しているとしたら確かに厳しい額であるが、家賃や交通費は事務所持ち(経費)でそれ以外の自由に使えるお金が「20万円」だったとしたら、見方も少々変わってくる。ただそれでも、<芸能人>としては些か淋しい懐具合で夢がない。特に女優となると、CM契約1本数千万、ドラマ出演1話400万円、といったドリーミーな番付がしばしば話題になるではないか。
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