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膣トレとは?
「膣トレ」という言葉自体はご存知の方も多いと思いますが、一体誰が生みだしたものなのか……、膣トレのルーツを紹介していきたいと思います。「膣トレ」とは、膣の周りの筋肉、つまり骨盤底筋という骨盤の底の筋肉を鍛え締まりをケアするトレーニングのことですが、考案したのは男性の産婦人科医・アーノルド・ケーゲル(1894年アメリカ生まれ)といわれています。彼が「膣トレ」を開発したキッカケは、産後の尿漏れに悩む患者さんたちを救うためだったのです。膣圧計測器を安い値段で多くの患者に提供し、「ケーゲル体操」と呼ばれるトレーニングを世に広め続けたということです。
すると、「ケーゲル体操」を実践していた患者さんたちから、尿漏れ防止の効果以外に、性的にも大きな満足を得られたという感想が出てきたそうです。その多数の声を聞き、ケーゲル先生は「患者が骨盤底筋を強化して自分で調節することを身に付けると、性反応に自然な向上があった」と報告。出産後の女性が抱くカラダの悩みに真剣に向き合ったケーゲル先生、ありがとう!
アメリカに留まらず、日本でも広まった「膣トレ」。膣トレをすることによって締まりが良くなり、セックス時に挿入している彼のちんこへ与える快感は倍増! 自分の感度も上がり中イキしやすくなる! など、セックスにおいてのメリットが目立っていますが、セックス好きレディだけがやるべきトレーニングではなく、自分のカラダのために全女性に推奨したいものなんです。
<膣トレで鍛えられるのは、正確には「骨盤底筋群」と呼ばれる筋肉です。ここを発達させることにより、女性、また女性器の持ち主には次のようなメリットがあります。膣オーガズムを得やすくなる(いわゆる「中イキ」)・尿モレ対策になる・膣から子宮が飛び出てしまう病気「子宮脱」の予防になる>
膣トレは締まりが良くなるだけじゃない! 美容効果とスタイル向上の効果も?
産後の方だけでなく、膣の周りの筋肉(骨盤底筋)は、トレーニングをしないと退化してしまうもの。退化してしまうと、尿漏れが起きてしまったり、骨盤が開いてしまうことによって、O脚の原因に繋がってしまうこともあるようです。
「膣トレ」によって得られる効果は下半身の強化だけでなく、美容面でもうれしい影響が出てきます。それは、下腹が引き締まり猫背が改善! 年齢を重ねるにつれて、下っ腹のお肉は、なかなか落ちないですからねぇ。続いて「女性ホルモンの分泌が整う」。肌の状態も良くなり、生理痛も軽くなるといわれています。月に1度訪れる苦痛は大きなストレスなので、助かります。そして意識している人は多くはないでしょうが、「子宮下垂、子宮脱」などの疾患予防にも膣トレは役立ちます。
難しいトレーニングではないけど、意識的に続けるのはめんどくさいっ! という方でも挑戦しやすそうな、ただ座るだけで出来るトレーニングも、日本に上陸しているようです。
「膣トレ」、正直めんどくさい♡ 頑張らなくてもゆるまん対策っ
<服を着たまま20分。アメリカで開発された座ったままの筋トレマシーンが、日本にやってきました。その名も、「ペルビックトレーナー」!やり方は簡単。普通の椅子に座って20分間、雑誌でも読んで待つだけ。服を脱ぐ必要もありません。もともとこちらのマシーンは、尿漏れに悩む患者向けに泌尿器科で使われていたものを、膣トレのために応用したものだそう。ぎゅっぎゅっと筋肉が動く感覚で、「効いてる♡」感を味わえそうです>
膣チェック&膣トレ方法

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「膣をトレーニングしよう!」といわれても、そもそも今の自分の膣圧の状態なんてわからないものですよね。何をもって膣圧がゆるいのか……、膣圧を数値化できる医療用膣圧計という器具もあるようですが、簡単に自分の感覚でチェックする方法があります。以下、YESはいくつありますか?
1:尿意を感じてからおしっこをガマンできる
2:おしっこの最中、強弱をつけることができる
3:スクワットが20回以上できる
4:セックス中、膣でオーガズムに達することができる
5:膣に力を入れたときに、気持ちよさを感じることができる
6:騎乗位のセックスで、自分で動いて気持ちよくなれる
7:セックス中にコンドームが外れたことがある
……以上、4つ以上が埋まれば、膣圧はゆるくない状態。1~4つだったら、膣圧がゆるくなってしまっているかもしれません。
爆笑したときやくしゃみをした時に「あ、ちょっとチビった……」なんて経験はありませんか? 30~40代以上の女性に多くみられるそうですが、これには、骨盤底筋の弱まりが影響しているようです。骨盤底筋とは、子宮や腸などを支えるハンモック状の筋肉で、出産や加齢、運動不足などによって衰えてしまうんだとか。でも、大丈夫! 「膣トレ」で膣圧を強くすることによって骨盤底筋はしなやかに安定するようです。テレビを見ながら、電車に乗っている間、仰向けの状態でもできるので睡眠前の時間に行ってみてください。
キュキュッと締めて、快感アップ。自分のためにする内緒のトレーニング
<① 肩幅ぐらいに脚を開く。②おしりの穴をキュッと締めつつ、頭の頂点に引っ張り上げるようにして膣をすぼめる。③5秒ほどその状態をキープする。④フーッと息を吐いて、力を抜く。これを何度か繰り返します>
筋肉が鍛えられれば、おりものシートや尿モレパッドを着用していなくても安心して、爆笑もくしゃみも連発できますね。
膣をキュッと締める「膣トレ」……膣トレグッズで手助けもアリ
messyでは、各方面から「膣トレ」についてアプローチしてきました。膣コン(膣トレコンテスト)まで開催しちゃってますから。
「膣圧コンテスト messy杯」ヤリます! そもそも膣トレの意味って?
セックスライフ向上のほか、「ゆるみがなくなり、尿漏れ・頻尿が改善」「便秘にも効果的」と20代の女子でも多くみられる尿漏れや便秘に効果があるというんだから、膣を鍛えていて、損はないのです! とはいえ、現在進行形で出産後の膣の緩んだような感覚や尿漏れに悩んでいる方は、膣に力を入れるトレーニングをすることも難しく感じるかもしれません。感覚でマスターしようとしても、どこに力を入れたらいいのか、はじめは自分でもわかりにくいとか。初心者さんには、膣内に入れておくだけで変化が見られる人もいるインナーボールも、医療器具に使われている安心な素材で作られたものも販売されています。膣内がどのような状態になればいいのかコツを掴むためにも、トレーニングの手助けをしてみることから、はじめてみてはいかがでしょうか。
膣トレ最新機器がスゴい。スマホと連動して、楽しみながら膣圧をアップ!
コツを掴めば、電車の中でもオシッコの最中でも、デスクで座っているときでも……気付けば膣がキュッと締まっている状態になっているハズ。これでどんだけ爆笑しても、くしゃみをしても尿漏れする心配はないですよ! 爆笑するとちょっぴり漏れる私は、まだおりものシートが手放せませんが……。
(大根 蘭)