マイナー食材はファーストコンタクトで舌に合わないと、〈そういうもの〉だと決めつけてしまいがちですが、実際はメジャーな食材と同じく料理法にもよるし素材の個体差もあるでしょう。特に珍味はお値段もそこそこするため「またつまらぬものを食ってしまった」という悲しい思いをすることも少なからずありますが、気持ちと財布に多少の余裕があるならば、数回はトライしてみてもいいんじゃないかなと思います。「ホームパーティでふるまってみたいわあ」なんて奇特な方は、Amazonでも牛のペニスが売られていますから、ぜひ。※ちなみにこの店は、よく〈ワニの手羽先〉を購入するのに利用しています。
性器料理といえば、ピーター・グリーナウエイの『コックと泥棒、その妻と愛人』なんて映画もあったけど、ああいった耽美なカタルシスはみじんもなく(そもそもあちらは人肉なので比べようがないですね)、今のところ、何度食べてもその感想は「要はホルモン」。感想というより、単なる事実?
(虫食いライター・ムシモアゼルギリコ)
追記という名のおまけ情報
系列店の「米とサーカス」(高田馬場)は最近昆虫食推しなので(筆者も時々ご協力させていただいてます)、今回のイベントにも虫料理が登場。これも〈パンとサーカス〉の近未来間にベストマッチ!
形成された雑穀+ひき肉の上に、アリの卵をトッピング。ドレッシングの爽やかな味付けが、コクのあるアリの卵を口当たりよく仕上げていて、虫食い初心者にもお勧めできる味わいでした。コオロギパスタは、パスタにコオロギの粉末が練りこんである、昆虫食界でも新しいアイテム。ノーマルなパスタよりも、風味が豊かです。
どちらも見た目も味もマイルドに口あたりよく仕上げてあったので、参加者のオシャレ女子たちが「虫どこどこ?」なんて〈虫らしさ〉を探し求めていたシーンも。さすが、好奇心旺盛な女子の集まり。
ムシモアゼルギリコ