のみならず、スキャンダルにめげず山本を応援し続けた数少ないファンの間では、2015~16年にかけて不穏な噂が駆け巡っていた。六本木を中心に飲み歩く山本が、事務所に無断でガールズバーの経営に乗り出していること、さらに自らのタレント性を使い集客するパーティーを開いていること、などである。そうした行為が事実だとすれば重大な契約違反とみなされて然るべきだ。
あくまでも所属事務所との契約終了であり、芸能界引退を本人が表明したわけではない。だが数え切れないほどの話し合いを重ねても山本の仕事態度が事務所の考える基準に至らなかった、ということは、本人にももはや芸能界に未練はないのかもしれない。また、こうした辞め方をした俳優を拾おうという芸能事務所も果たしてあるかどうか。
複数の女性と一夜限りの関係を結んだり、派手な遊びを繰り返すなどタレントイメージを傷つける私生活を送る俳優は山本に限らない。しかし仕事面できちんと評価を積み重ね、事務所との信頼関係も築いていれば、そうクビになることはなかった。山本が役者としての確固たる地位を築くことなく、このような形で消えていくことは残念である。ジュノンスーパーボーイコンテストでは読者投票数ナンバー1を獲得し、期待されていた山本。第二の人生がより良いものになるといいのだが。
(篠田ロック)
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