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美容のため…などの言い訳は無用。官能小説を読んで欲望のためにONNしよう!

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彼氏がいようといまいと、ビッチだろうと喪女だろうと、どんな女性のもとにも“独り寝”の夜はあります。丸ごと自分だけに使える貴重な時間、ぼやぼや過ごすのはもったいない。オナニー(ONN)、妄想、オトナのオモチャ……明日の、そして未来のエロライフに繋がる“攻め”の独り寝を、独り寝ニスト&バイブコレクターの桃子が提案します。

Photo by Mark Sebastian from Flickr

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 ここ数年、雑誌はどこもかしこもセックス特集を組むようになりましたね。週刊ポストや週刊現代のようなオジサン雑誌だけでなく、ありとあらゆるジャンルの雑誌がセックスセックスと大騒ぎです。今週発売のメジャーどころを見ただけでも、「non-no」が8ページというけっこうなボリュームでセックスを扱い、「AERA」が男性セミヌードを掲載し……。特にAERAは、いま女性の間で官能小説がブームとなっているという内容で、10代から活字ONN派の私としては見逃すわけにいきません。

 特集の冒頭でいきなり、messyでもおなじみのエロメン・一徹さんがバーンッと登場し度肝を抜かれました。脚の角度によって大事な部分をうまいこと見せないようにしていますが、ギャランドゥのあたりを指でなぞっていたり、こちら側をひたと見据えるような目が妖しげだったり、この手の雑誌にしてはそうとう冒険した感じが伝わってきます。でも……「官能小説でアンチエイジング」ってどうなの? なんだか引っかかりを感じてしまうのです。

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どうせなら表紙をエロメンにしようよ。「AERA」2013年11月25日号

「セックスできれいになる!」という惹句を掲げ、女性のエロスを堂々と語り出したのは1980年代の「an・an」です。この時代の雰囲気や、女性たちが置かれていた立場を語るにはいまの私はあまりに無知なので控えるとして、セックスがシンプルに肉体的快感や精神的な充足感という側面だけで語られるのは、昔もいまも難しいんだなぁと実感するのです。「きれいになる」「アンチエイジング」という言い訳でコーティングしないと女性の性というのは、表に出すのがはばかられる……。

 かくいう私も当連載で「ONN美容講座」なるものを紹介しましたが、これはローションや電マの新しい使い方を提案したもので、ONNそれ自体はただ欲望の命じるままにしています。ONNってそもそも、そういうものですよね? 「ONNしてきれいになっちゃおうっかなー」「老けないために、今夜あたりONNでイッとかないと」と思う女性はいないと思うのです。たしかに自分の性と向き合うことは、年齢による身体や意識の変化に気づくきっかけとなります。でも、美を追究し、老化をくい止める手段になるわけではありません。そもそもONNしたぐらいで若返るなら、私はいつまでもピッチピチだよ!

バイブ小説、考えました

 女性の性欲を目の当たりにすると引いてしまう男性もいるので、こうした言い訳が用意されることもあるのでしょう。でも、そんな人たちは自分に置き換えて考えてみればいいのにね「よし、TENGAで男磨きをするぞ!」なんていっている男性がいたら、その頭の中身を疑いますよね。男も女も、健全な性欲に突き動かされてONNするし、そのために官能小説やAVを求めるーーそれでいいじゃないですか。

 とはいえ、官能小説ビジネスには大変、興味があります。以前、紹介した「女性による女性のための官能小説」(フルール文庫のほかにも、角川文庫の「クロスラブ」シリーズがスタートしたり、海外のベストセラー官能小説が続々と翻訳されていたり、そういった官能小説界のニュースをキャッチできるという意味では、とても有意義なページでした。作家・窪美澄さんのインタビューも読めたし! もっとも窪さんは官能小説とアンチエイジング、または更年期障害克服の関連性にはまったく言及していませんけどね。

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桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

@_momoco_

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