インタビュー

AVの「ガチレイプ」は本当に演出なのか? AV男優・ピエール剣に聞いた業界の慣習

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――あの、一応聞いておくけど、レイプものの撮影は心が痛んだりはしないキュウ……??

「もちろん、しますよ。でも、仕事なのでちゃんとやらなければいけないと思ってやってきたので……。カメラが回ってるときは出来るだけ怖くて酷い男に見えるよう真剣にやるんですが、終わった後に良心が痛みますよね。事後に、物陰から震えてる女優さんを見て『あぁ……』と思いますね」

――胃潰瘍になりそうキュウ。大体、レイプものAVって輪姦だったりするキュウ……?

「そうですね、その当時は4~5人で中出しというのが多かったですね」

――(絶句)……。

「昔は回数とか関係なかった時代なので、1人の男優が2回出そうが3回出そうが関係なく2時間くらいノンストップで回してました」

――レイプものの女優さん、心だけじゃなくて体もキツいはずキュウ……。

「カメラさんがいるので、一応撮影ですよっていうのは分かるとは思うんですが、女優さんはそれどころではないので、撮影なんだなっていう認識をしている感じにはなってない方もいたと思います」

――<本物の嫌がってる女の子を撮る>ことに需要があるんだとしても、果たして供給していいものなのかって思うキュウ。レイプものでも最終的には女の子が気持ちよくなっちゃう系なら予定調和で見られるけど、ピエールがよく出てた時代のはそうではない……?

「最後の最後まで嫌がってます」

――それ、鬼畜専門レーベルとかでなくノーマル系のAV制作会社のレーベルなのキュウ?

「はい、一般のレーベルで。最後まで女の子がイヤイヤ言ってて最後は埋めちゃうとかもありましたね」

――ハ……!?

「穴を掘って、そこに女の子を入れて埋めちまえ~っていうラストの作品でした」

――そんなんされたら普通に殺されるって思うけど……。

「や、そんな感じではないです! そういうシーンはクライマックスシーンで最後なので、レイプ後に埋める場所までの移動の間にみんなでワイワイ喋って行って、今から埋めるよ~という感じでスタートがかかるので、殺伐とした雰囲気ではなかったですよ」

――輪姦男たちがワイワイ楽しそうに喋りながら自分を抱えて埋めようとしているって、女優さん「今から私はサイコパス集団に殺されるんだ」って恐怖で壊れるんじゃないか……。男優側にしろ女優側にしろ、ガチ風じゃない方が心境的にいいキュウよね……?

「もちろん、そうです。ガチ風なのはメーカーさんが求めるというか……頼まれたらやらなきゃいけないのが男優なんですよね」

――メーカー側が求めるっていうことは、ユーザーが求めるからってことキュウよね。そろそろユーザーの意識改革が必要キュウ……これは最重要課題キュウ。ガチじゃないレイプ撮影って台本はそれなりにあるキュウ?

「ドラマものの作品ではバリバリ台詞があるんですが、セックスのシーンやレイプのシーンになるとある程度、流れは書いてあるぐらいで、あとはこちらでやっていく感じなのが多いですね。ただ女優さんによっては反応が薄いときもあるので、そのときは様子を見ながら僕らで色付けを台本以上にやるときはありますね」

――反応って、気持ちいの反応ではないキュウ……?

「“嫌がってる反応”ですね。女優さんって良い子ばかりなんで『咥えろよ!』とか言うと、すぐ咥えてくれちゃう。『おら、しごけよ!』って言うと、素直にしごいてくれちゃう。それじゃレイプ作品じゃなくなってしまうのでカットがかかって、『ごめんね、ここは嫌がってね』と言って、またスタートする」

――嫌がってくれないと、それはそれで困るキュウね……。そもそもピエールにレイプものの仕事が増え始めたのって、いつからキュウ?

「32歳頃ですかね。熟女系が少なくなってきたと同時にレイプ系が増えていったと言う感じで」

――なんでピエールにレイプ依頼が増えていったキュウね? 見た目が強面な印象を与えるから?

「なんでなんでしょうね。あ、でもレイプできる男優が少ないというのも、ありますね」

――やりたくないからキュウ?

「やりたくないって言う人もいれば、ああいう状況ではチンコが勃たないっていう人が多かったんです。あんな酷いことをしながら勃たせることは出来ないからレイプものには出ない、と言う男優が多くて」

――逆に、あなたは勃っていたと……?

「はい、勃ってましたね」

――…………。

「もちろん、ガチ風レイプは本当に良くないのは前提ですけど、不思議とユーザーの気持ちも分かるんですよね。嫌な顔とか涙とか見ると興奮するから……」

――ああ、性癖として。

「でも本当に、年々減って来ていて、今はガチ風レイプ作品のオファーは来ないですね」

――それはユーザーも年々ガチレイプを好まなくなってるっていうことキュウ……?

「いや、それは違うんじゃないですかね。ただ単に作れないんだと思いますよ。ただ、そういう性癖を持つユーザーは一定数いるわけじゃないですか。AVを見て発散していた人が、今度は自分がやりだすようになるんじゃないかって危惧がありますよね。一番良くないのは、メーカーとかプロの撮影隊がやっているのではなく、個人でガチ犯罪を犯して裏で流出させることの流行。あまり厳しく取り締まるほど悪循環になるんじゃないかと僕は思うんですよね。少なからずそういうビデオが危険な欲望の発散に一役買っている側面はあるはずで……」

――うーん……でも、あたしはこんな話を聞いたことがあるキュウ。レイプもののAVを見て、この女優はレイプしてもいいんだって誤解した一般人が、その女優さんをレイプしたっていう話を……。だから、「AVはファンタジーなんだ、女優はお金をもらって仕事をしているだけなんだ」、っていう認識をユーザーも明確に持たなきゃいけないキュウ。一方でじゃあ「お金さえ払えば何をしてもいいのか」というとそれも違って、「仕事として合意してないならダメ絶対」なんだキュウ。

「そうですね」

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しQちゃん

子宮のゆるキャラ(妖精)。アイドルに貢ぐために週5+日払いバイトで馬車馬のように働いているキュウ。生理前は情緒不安定になるけれど、今日も元気に頑張りまシュッサン☆ 

@sheQchanz