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「俺が判断なんてしちゃいけなかった」亀梨和也&山下智久コンビ、復活までの12年間

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12年前の「尖ってた亀ちゃん」

 残念ながら「野ブタ。パワー注入!」は野ブタ。役だった堀北真希さんが女優業を引退されたのでできなくなっちゃったけど、12年前、当時の亀ちゃんと山Pは「真希ちゃんも可愛いけど」と前置きしつつ、亀ちゃん演じる修二の彼女・まり子役の新人女優さんに熱視線で「なんて初々しいんだ! 清楚で可愛いなぁ」って鼻息荒くメロメロになってたんだから。まり子役、覚えてる? ハイ、戸田恵梨香さんですね。今や清楚で可憐なイメージはどこへやら~だけど、当時はピュアでまっすぐな受け答えで、その翌年のドラマ『たったひとつの恋』では田中聖くんまで恵梨香さまにメロメロになってたもの。と言っても当時、亀ちゃんには本命彼女がいたんだけどね。

 まだKAT-TUNのデビュー前、実家暮らしで、舞台稽古をしながらのドラマ撮影で、大荷物を抱えて電車移動をしていた亀ちゃん。CDデビュー前だからまだ移動車がなかったのよね。『野ブタ。~』のロケ地は都内や東京近郊と広くて、舞台稽古では千葉まで行って、疲れ切った体で遠い道のりを移動するようなめちゃくちゃハードな毎日を送っていたの。さらに『野ブタ。~』の脚本はとてつもなくいい出来だったんだけど、何しろあがってくるのが遅くて、セリフを覚える時間が極端に少なかったから、毎朝2人とも現場で死ぬ気で覚えていたわ。

 そんな中、劇中の役名『修二と彰』名義で主題歌『青春アミーゴ』をリリースすることになって。彰役の山PはNEWSとしてとっくにCDデビューを果たしていたし、アイドルとしての地位も確立していた上、明大に入学し、公私ともに順風満帆。亀ちゃんもCDデビューこそしてなかったとはいえ、人気はうなぎのぼり。なのに、念願のKAT-TUNとして出すわけじゃなく『修二と彰』での一足早いCDリリース。ファンの皆さんからの「亀梨だけ、なんで?」の声もしっかり耳に届いていた亀ちゃんはあれこれ悩んだりしていたわ。でも、大人たちの事情で主題歌は決定事項になっていて、引き返すことはできず……。

 まぁ結果は皆さん知っての通り、2005年11月にリリースされた『青春アミーゴ』はWミリオンをかっ飛ばすという快挙。誰もが歌って踊ってたもんね。でもね、実は最初、亀ちゃんったら大暴れしてたんだから。まずは前述した通り、KAT-TUNよりもリリースが先になったこと、もうひとつは「こんな歌、歌いたくね~。絶対ヤダ」って思ってたから。まだまだとんがっていた19歳の亀梨少年には「歌謡曲みたいでダサイ。懐メロか?」と楽曲の良さが響いてなかったの。「もっとカッコイイ曲がいい!」って思っちゃう気持ちも何となくわかるでしょ? そんな時、山Pは「うちのお母さんが聴いて『何か懐かしい感じの曲で心地いいから売れるんじゃない?』って言ってた」って話していて、亀ちゃんも「そうだね、確かにうちの両親も聴きやすいって言ってた」と同調しつつも、どこか不満げで。

 でも実際に売れ始めるとビックリして「反省を込めて言う。俺が判断なんてしちゃいけなかった。CDが売れる売れないなんて予測できないし間違ってた。プロの言うことは聞かなくちゃって思った。歌いながらどんどん愛着を感じ始めたし、俺に歌のプロデュース力はまだないね(笑)」って、ちょっとしょんぼりしてた顔は今でも忘れられないわ。当時は私たちにまで振付を丁寧に教えてくれて、スパルタで教える亀ちゃんと、フォローに回って優しく指導してくれる山Pと、実に対照的だったの。そしてバックで踊っていた修二の弟役の中島裕翔くんも練習に付き合ってくれたりして……。本人たちは今でも「俺たち2人も酔うとカラオケで『青春アミーゴ』を歌って踊る」んですって。キャー、見たい聴きたい踊りたい!

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秘密のアツコちゃん

約20年間、アイドル、タレント、女優、俳優、監督や脚本家など、さまざまな業界人とともに仕事をしてきた結果、気づけばとんでもなく情報通に。毎日、テレビ局や出版社、レコード会社や映画会社などに日々出没し、マスコミ界隈をふわりふわりと歩き回っている。