
11月29日発売『いってちゅ。 Ittetsu photo book 』 特典DVD付き!
「なんでこんなフツウの人が?」
初めて一徹さんに会ったときの印象が、コレでした。いえいえ、もちろん美青年オーラはビシバシ伝わってくるのですが、目の前にいるその男性をひと言で言い表すなら、やっぱり「フツウ」でした。会社で隣に部署にいてもおかしくない、友だちの友だちとして合コンに来ていても場になじみそうな、そのたたずまい。「なんでこんなフツウにかっこいい人がAV男優に……?」と思ってから気づきました、これは一般の男性がAV女優さんに抱きがちな感想と同じだと。すなわち、「こんなかわいくて清純そうな子が、AV女優だなんて」というものです。
しかし、それこそが彼の真骨頂であることはすぐにわかりました。ギラギラしていない、フツウの男性だからこそ女性は彼に惹かれ、すなおに欲望の扉を開き、夢を見ることができるんだーーそんな感慨を抱いたのが2年ほど前のこと。そして、奇しくも往年のAV男優・加藤鷹氏が引退宣言をした今年、一徹さんが受ける追い風はますます強くなりました。突風を巻き起こしているのはいうまでもなく、「フツウの男性によるエロ」を支持する女性たち。そして、このアツい現象を受けて企画されたのが、ファーストフォトエッセー『いってちゅ。』です。
エロス、追求しました。
史上初の、AV男優によるフォトエッセー。前例がないだけに、集まった制作チームも頭を悩ませました。とはいえ、アイデアはいろいろ出てきます。「コスプレさせたい!」「疑似デート気分を味わいたい」「ガチ寝起きの顔を見たいですよねぇ」……さわやかで礼儀正しくて笑顔が甘い、“THE 好青年”の魅力を存分に引き出したくて、あーだこーだと議論を重ねているなか、当の一徹さんが「あのー」と口を開きました、そして、思いもかけない申し出が。
「そういうアイドルっぽいのが見たいんだったら、
イケメンの俳優さんとかでいいですよね?
僕、エロメンなんで、もっとエロいことしたいです!」
お、おそれいりました! ですよね、やっぱりエロですよね。誰よりもAV男優である自分を意識し、ファンに何を求められているかを考えていたのは、ほかならぬ一徹さん自身。ええ、じゃあ遠慮なくエロくさせていただきますとも!
張り切った制作チーム一同。ですが、人の数だけエロがある。肌の露出が多いほど官能を感じる人もいれば、ふとした目の表情に儚いエロスを見いだす人もいます。というわけで、『いってちゅ。』にはさまざまな表情の“彼”を盛り込みました。そこからどうぞあなたのエロを探してください……という提案です
個人的なお気に入りは、ジムのシーン。撮影が行われたのは、都内にある格闘系のジムで、足を1歩踏み入れただけで汗のにおいがムッと鼻をつくような男くさい場所。ふと、一徹さんの顔を見ると、アレ? 何かが違う。ほんの10分ほど前まで、スタッフと一緒に弁当を食べ、談笑していたときはいつものさわやかスマイルだったのに、えっ、いきなりすごく野性的な顔になってるんですけど!?
リングに立ち、ワイヤーに身体を預けると“オス”の部分が呼び覚まされちゃうということでしょうか。ふだんはまったく汗をかきそうにないキレイな肌に、汗がつたい、ウェアをじっとりと濡らしていく様子がなんともセクスィ~。いままでにない表情、いただきました!!
「一徹図鑑」も見所のひとつ。耳や、肩甲骨や、くるぶし……といった、ふだんじっくり観察できない身体のパーツを、心ゆくまで堪能しいただけます。撮影時、「足の裏を撮られるって恥ずかしい!」と叫んでいた一徹さん。AVの現場では局部をコンニチワさせちゃっているAV男優が、そんなところで恥ずかしがるなんて……と、性における「羞恥心」について考えさせられたりもしました。
そんなセクシーショット連発のグラビアと並んで見逃せないのが、これまでの半生がわかる「一徹ヒストリー」。人間味あふれる、一徹さんの人となりうかがえます。「こんな青春を送った人が、エロメンになるなんて!」「男優やりつつ、こんな純愛していたの!?」……ひとりの人間のなかにたくさんのギャップとか矛盾を詰め込んだ男。そしてそこが魅力となって表に出てくる男。これが『いってちゅ。』制作をとおしてできあがった、一徹さんの人物像です。
その魅力、messy読者のみなさんもぜひ目撃を。旬の男のあふれるエロス、見逃さないで!
(文=三浦ゆえ)