1発勝負か、分散型か
基本的に男性は、1回の射精量は、溜まった精子の3分の1ほどしか消費していないといいます。「でも、3分の2も残ってるのに、1回でグッタリしてるんですけどー」と思っている方もいるかもしれません。実は、セックスしたくなる精子量(性欲回復)というものが存在していて、その値に達していないと“元気”にならないと言われています。たまに連続でイク男性もいるかと思いますが、3分の1をも分割して射精している可能性があるようです(そのため、1回で果ててしまうより、オーガズムは少ない可能性アリ)。
女性の「イク」は、男性がドピュッと射精するようにわかりやすいサインがあるわけではなく、自覚しにくいと言われています。女性によってそれぞれ違いますが、1回の大きなオーガズムの波がきた場合は、かなりの体力を消耗するので、何度もイクことは難しくなります。男性の「性欲抑制ホルモン」が働くわけではないので、冷静に戻ってしまうというよりは、単純にイッたことで体力を使い切って、疲れてしまった可能性が高いです。
それに対して、何度もイク女性もいます。この場合、男性の“分割射精”と同じように、比較的ゆるやかなオーガズムが分散して何度も訪れていると考えられています。そのため、体力の消耗もゆるやかに何度もイクことができる、というわけです。
1回で深いオーガズムを感じるか、緩やかなオーガズムを何回も経験するか……もちろん、どちらの方がいいということはありません。前者の女性は、「何回も楽しみたいのに!」と悩み、後者の女性は、「1回の大きな絶頂を経験してみたい!」と悩む。人はいつも、ないものねだりな生き物なんだから。
オーガズムに関しては、女性の場合は特に、経験値による慣れや相手との信頼関係(リラック度)のメンタル面も大きく関係してくることを前提に……、体力の消耗の加減も人それぞれなので、クリでイッてしまって賢者タイムに襲われたものの物足りないと思う方は、オナニーやセックスでクリ責めは避け、Gスポットや膣など膣内の刺激を探って開発してもらうようにしましょう。結局はクリでイってしまうとしても、中で気持ちよさを覚えてから最終的にクリへ舞い戻ってもらうようにしましょう。大きな絶頂を求める方も、自分の性感帯やどんなことでオーガズムを感じるかを知ることは大切。セックスやオナニーで、自分が1番気持ちよくなれるポイントを探してみることも必要なことかと思います。
とにかくお伝えしたいことは、「賢者タイムは男性特有のもの」「女性なのに1回しかイカないのはおかしい」という認識は間違っているということ。間違った認識で自分を責めないようにしてください。
(大根 蘭)
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