日本の音楽業界はやっぱりK-POP頼み。今年はふたつのガールズグループが必要以上に猛プッシュされて、大ヒットが確約されているとのことですが……。
ひとつは本コラムで何度も話題になっているTWICE。「国と国との板挟みになっている台湾人アイドルは、日本でブレイクするか?」でもお話したように、TWICEはここ日本でも嫌中派の圧倒的な支持を得て大ブレイク間違いなし。“中高生のあいだで大人気”というのは煽りためのプロモーション用文句で、そんな実態はどこにもありません。やはり、鍵を握るのは嫌中派なのです。
さて、もうひとつが今回の主人公にして、BIGBANGの妹分、BLACK PINK。ブラックなの? ピンクなの? という素朴な疑問はさておき、ピンクのようでピンクでない、ブラックのようでブラックでない、ってのが由来のようです。
彼女たちのコンセプトは“ガールクラッシュ”。いま一度復習すると、英語ネイティブの人には通じにくいこの言葉。“女の子が憧れる、格好いい女の子”と注釈をつけて初めて理解してもらえるK-POP用語です。プロレスファンに話をすれば、「今頃、クラッシュ・ギャルズの話題?」と笑われるかもしれませんね。それほど間の抜けた言葉なんです。
韓国では人気のコンセプトですが、日本ではまったく通用しないとうのは、ガールクラッシュ系のグループ、2NE1と4MINUTEが日本で惨敗したことからも明らか。「K-POPで一世を風靡した“強い女”路線が日本では全然ウケなかったのはなぜ?」でその現象を紹介しましたね。元2NE1のメンバー、ミンジが先日、来日してファンミーティングを行いましたが、やっぱり過去の敗北を引きずってたんだとか。
ガールクラッシュ路線を大迷走中
「ファンの私ですらガッカリするくら、集客できないんです。ひとりになると、“元2NE1”なんて何の売り文句にもならないみたい。ガールクラッシュ売りも無理ってわかってるからか、“かわいい”アピールに懸命な彼女が健気で、切なくなりました。でも、約1万円のお値段で正味1時間のイベントはコスパ悪すぎ。みんな納得がいかないのか、終わったあと、ファンは客席にいたミンジのお母さんに殺到していました(笑)。私はミンジを見に来たんであって、お母さんを見に来たわけじゃないので、遠巻きに見てましたが」(ミンジ・ファン)
日本で大コケした過去があるからでしょう。“元2NE1”のキャッチフレーズは足枷にしかなりません。ピンになって路線チェンジしても彼女は苦戦を強いられ、これもガールクラッシュがいかに日本でスルーされていたかの証です。
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