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「私とセックスしないのにオナニーするなんてひどい!」怒りの手コキマスター本領発揮の巻

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緑丘まこ

(C)緑丘まこ

最近、彼氏のサトル君とセックスレス気味だった。
去年の春は、毎日セックスしていたのに……。それも多い時は一日五回も!

▼詳細はカップルインタビュー記事参照↓
1日5回セックスしたい彼女と、4月しかヤりたくならない年下彼氏の性欲格差カップル

 

しかし季節がめぐり、秋、冬にかけて次第にセックスの回数は減っていった。
これはきっと寒いから。
春になり暖かくなったらまたきっと自然の摂理でサトル君が発情してくれる、私はそう希望を込めて、セックスレスは季節的なもののせいだと信じ込んでいた 。

しかし、冬は去りサトル君と過ごす二度めの春が来た。

暖かい季節が戻って来ても、サトル君の性欲は戻らなかった……。
一日五回なんて夢のまた夢、するのはせいぜい三日に一回くらいで、それを普通は「セックスレス」とは呼ばないのかもしれないけれど、私には全っ然足りない。

それだけじゃない。先日、私が留守中にこっそりしたと思われるオナニーの残骸(精液まみれのティッシュ)をゴミ箱から発見! 思わず発狂してしまった。

サトル君だってバカじゃないので、そのままティッシュを無造作に捨ててたわけじゃない。でもゴミ箱の中で、几帳面にコンビニ袋がキュッとかたく結ばれて捨てられているのが目に入ったとき、私の野性の勘がはたらいた。いつもゴミを捨てないでテーブルに置きっぱなしなくらいズボラなサトル君にしてはなんだか様子が変だと即座に感じたのだ。
おそるおそる、かたく結ばれたコンビニ袋の中を開いて発見したのが精液まみれのティッシュだった。

「何よこれ?」

ゴミ箱をわざわざ漁り、オナニーの残骸と分かりきっているブツを提示してサトル君を問いただす。みじめでなんてみっともないことをしてるのだろう私は。

「か、花粉で鼻かんだんだよ」

精いっぱいの苦笑いをサトル君は浮かべたが、その焦りように余計、怒りが込み上げる。
男性がオナニーするのは自然な事だ。仕方ない。頭では分かっているのに、うずうず欲求不満なまんこが怒りに形をかえて爆発しそうだ。

「思いっきり精子の匂いじゃんか!」

私とはセックスせずに、貴重な精液を、会ったこともないアダルト女優の裸を見て興奮して発射したのだ。

私もオナニーが大好きだし、アダルトも大好きでよくみる。こっそりアダルト動画を購入したことも何度もあるくらい私もオナニストだ。
ただ、私は何回オナニーでいってもサトル君とセックスできる。
私のまんこは果てがない。

しかし、男性は違う。
精液を出せば、大抵の男性はスッキリ、そこで試合が終了してしまうのだ。(まれに直後二回戦突入タイプの男性もいるが)

「ひどいよ~、私とはセックスしないくせに、オナニーはするんだね、ひどいよ!!!」

泣きながら発狂した。

自分でも彼氏がオナニーしたくらいでこんなに泣きわめくなんて頭おかしいと思った。
しかし、理性をなくしたのはやりたくてやりたくて仕方ないまんこのせいにしよう。

サトル君はその夜、脱走した。ハムスターのように。
漫画喫茶でイライラしながら一夜を明かしたという。(後日談)

 

サトル君と一晩離れて、悪かったのは自分だと反省した。
男性も女性もオナニーするのは当たり前、と日頃から言いながら彼氏のオナニーは許せない。

矛盾しすぎだったのだ。

何か、新しい変化が必要かもしれない。

なぜ、最近サトル君に以前のようなスパンで抱かれなくなったのか。

マンネリ 。

 

………これだ………。

思い返せば近頃の私は最低だった。

すね毛や腕毛もボーボーの生やしっぱなし、ブラとパンティは合ってないしおまけに超ダサいおばさんパンツも履いててよくサトル君に指摘されていた。
オナラもするし、しかもうんこが混じってそうな「ブリュリュ」音を鳴らしおまけにオナラの匂いも臭いとサトル君に文句を言われ……
女として終わりまくった私を平気でサトル君の前で見せていた。
以前は、トイレで大小関わらずわざわざシャワー音でごまかす一芸?までしていたというのに。

セックスのマンネリ。
それは、女の私にも非があったのだ。

どうやったらマンネリを解消してセックスに持ち込めるか?

可愛い下着 を買う?
酒の飲みすぎポッコリお腹をなおす?
それとも………(ニヤリ)

私には最大の武器があった。

それは、手だ。

 

昔、私は手コキエステ嬢として指名率ナンバーワンを獲得していた過去を持つ。
手コキナンバーワン……決して威張れるものではないが、手コキに関してはものすごく自信があった。

必殺技は“手まんこ”だ。

手まんこ?

 

そう、手まんこだ。

 

私が手コキ嬢として生きていた三年間。
手コキが全てだったあの頃。
手コキマスターになりたくて独学で必死に勉強したあの頃。
百発百中、精液を発射させることに成功させた私の手。
今晩、この武器(両手)でサトル君を…………

 

その夜。バイトから帰ってきたサトル君は、スマホゲームをしていた。

「ねぇん」

甘えた声でささやく。
相変わらず、サトル君はゲームに夢中で無反応。
これが私達の最近のスタイルである。
私がサトル君を求めても、まるで無色透明見えていないもののように存在を無視される。

ここからが勝負だ。

あの頃……
手コキ嬢だった頃の自分に一瞬だけ戻ろう。
マンネリセックスを解消するために。

まず、とりだしたのはローションだ。
女性器につけるためのローションしかなかったのでそれで代用したが本格的に手コキするなら男性用のローションをタップリ使用する事をオススメする。

「ローションとりだして何すんの? やらねーよ、疲れてるから」

横目でちらっと見ながらサトル君が冷たく言う。

「いいのいいの、サトル君ちょっといじめるだけだから」

クスッと笑って返す。

「え?」

まんざらでもなさそうにサトル君が笑った。

まずはサトル君のシャツを乳首の上までめくった。
ここがポイントなのだ。いきなりおちんちんは触らない。

おちんちんは触れずに勃たせ!!
それが手コキ嬢だった時の私のモットーだった。
おちんちんは、無理やりしごいて勃たせるより、乳首や足の付け根などを刺激して勃たせる方が元気になるのだ。

まず、ローションをサトル君の右乳首につけて優しくクリクリいじる。

「くすぐったいよ~でもなんかエッチだね、今日のまーちゃん 」

とサトル君。
しめしめ、この調子だ。

右乳首をいじりたおしたら、お次は左乳首を唇で吸ったり舐めたりする。手コキ嬢だった頃は口を使うサービスが一切禁止なのでこれは彼氏特権、サトル君限定のサービスだ。

「エッチな子ね~、もうこんなに乳首勃たせちゃって」

言葉責めをしながらサトル君の乳首をなめたり手でいじる。
すでにサトル君のおちんちんがパンパンに膨らんでいるのがトランクスの上から見ても分かった。

「まーちゃんエロい。好きだよ」

サトル君は嬉しそう。
さて、ここからが手まんこの出番だ。
パンパンに膨らみまくったおちんちんを取り出すと、はじめにいじるのは……

睾丸だ。

ここでも、まだ竿は 触らない。
いわゆる焦らし、だ。

睾丸にローションをかけると優しく、本当にそっと触れるようにさわさわする。
睾丸をさわさわしながら、片手で亀頭にローションをタップリかけ亀頭も同時にはさわさわする。

「ああっ気持ちいいよ、まーちゃん」

サトル君が最高にエロく喘いだ。
サトル君は思いっきり発情している。

「じゃあ、手まんこしちゃうね」

私がいたずらっぽく言うとサトル君は

「手まんこ?」

ときょとんとしながらも嬉しそうだ。

タップリのローションを惜しみなく亀頭や竿を包んだ。
さらに自分の両手もタップリローションまみれにする。

そして……

ローションまみれの両手でサトル君のおちんちんをしごく。
右手は竿を上下にしごき、左手は亀頭を優しくクリクリする。

言葉で説明するのが難しいが、両手でまんこを作っておちんちんに突っ込んだり出したりするのをイメージしてもらいたい。

「気持ちいい」

サトル君の息づかいがあらくなる。
これ以上やるといってしまいそうだ。

……というところで手まんこをストップさせ早急に自分も裸になり

「挿れてぇん」

とささやいた。

「今度はサトル君が私をいじめる番よ」

サトル君のおちんちんは今にも発射してしまいそうなくらいかたい。

その後、私達はいつもより熱~いセックスをした。

 

「セックスしようよ! 挿れてよ!」
と相手がその気じゃないうちに言ってセックスを強要するのは拷問だったのだ、と改めて気づかされた。

手まんこでマンネリ解消したサトル君とのセックスはいつもより最高にエロくて最高に気持ちよかった。そして何よりサトル君が嬉しそうにセックスを楽しんでくれたから。

かつて、手コキ風俗嬢だった自分を誇りに思う。あの頃頑張っていた私、そして手まんこにありがとう。

がんばれサトル君!/(C)緑丘まこ

がんばれサトル君!/(C)緑丘まこ

緑丘まこ

兵庫県育ちのアラサー女。
漫画とゲームとオナニーをこよなく愛する。
センベロ居酒屋やレトロなレストランを発掘するのが休日の楽しみである。

@makoishappy777

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