インタビュー

「私を好きなら全部受け入れる義務がある!」歪んだ恋愛観に付き合った“都合のいい夫”/あらいぴろよさんインタビュー【2】

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夫は、私にとって何もかもが都合がいい

――交際開始から9年、今の夫婦関係はすこぶる良好ですか?

あらい 良好だと私は思ってます(笑)。そもそも私、付き合い始めた時から「こんな都合がいい人は、もう一生出てこない!」って思ったんですよね。他の人なんて吟味する必要ないと思いました。だから付き合って1ヵ月後にはいつ結婚してもいいと思っていましたし、最終的には私から「ここまで用意したんだから言いな!」ってプロポーズを催促して、結婚に至りました。

――都合がいい?

あらい 都合がいいという言い方は表現が悪いかもしれないけれど、夫は私の過去は過去として気にせず、今の私しか見ないし、なによりここまで辛抱強く私に付き合ってくれた。そしてポジティブに受け取ってくれる。これを都合のいい人と言わずしてなんと言うのか。

でも夫からしても私は、都合が良い人なんだと思うんです。夫はわりと若いうちから結婚願望があって、家庭を持つことと自分は仕事をきっちりすることが夢だったらしく。

今、我が家は育児の分担はほぼ私で、夫は朝だけ保育園の送りで、夫の仕事には支障が出ない程度になっています。さらに、休日の子供にとっては楽しいことはすべて夫に任せて、触れ合いが少ない子供から絶対好かれるポジションとなっています。これは、夫の夢であった「家庭を持つこと」「仕事もきっちりやること」を叶える助けになっています。だからお互いに都合がいいんですよね。都合がいいって言葉は悪い表現に聞こえるかもしれないけど、お互いいてほしい人だから、自分にできる限りの力で希望に応え合っている。

 ――お互いの理想の家庭イメージが合致している?

あらい それも多少はあると思いますが、夫が仕事も家庭もほしい人なんだ、と私がきちんと認識することで、夫の人格を尊重している感じです。今までの私がどれだけのクズだったとしても、夫に私という人格を尊重してもらったわけですから、できる限りの尊重で返す感じです。

――家庭内の家事・育児に関しては、夫に負担してもらいたいとは思わない?

あらい 昔は思ってました。本当にしんどかったので、「毎日早く帰って来て手伝って私を眠らせてよ! 自分だけ欲しいもの手に入れてずるい!」って思ってました。でも実際、私は自営業で基本的に家でやる仕事で時間の融通もきく、夫は家にいる時間が短い。現実的に考えて実務は私がやるしかないよな、と我慢してて。しかし、親がしたことがその後の人生にどんな影響があるか知っているからこそ、私ひとりで子供の人格形成に関わるようなことをするのはすごく怖いし、自信がない。肉体も限界。その結果、精神的に追い詰められて、「こうしなければならない」「こうするべき」「これ以外認めない」と視野が狭くなった時期がありました。

何がこんなに辛いのか考えても、物理的に夫が実務を手伝うのは不可能なので、責任だけでも夫と分担したいと思い、家族会議の時間を確保し、子育ての方針について話し合うことにしました。始めは全く意見が行違ってしまい喧嘩ばかりでしたけど、だんだんと「こういう時は、こういう風にしよう」とか、「こういう風に聞かれたら、こう答えようか」とか、どういう子に育ってほしいかっていう話し合いをして、そのためにはどうやって接したらいいかを一緒に考えるようにしてみたら、責任がきちんと分散されてゆきました。

私だけが背負うものじゃない、と認識できたことで肩の力が抜けたので、実務もいい感じに手を抜けるようになったんです。今は手伝ってもらわなくても大丈夫なくらい、適度に手を抜けるようになったので、我が家は夫が実務を負担しなくてもいいかなと思えるようになりました。

隠れビッチ卒業後は結婚・出産・イラストレーターの夢まで叶い、何もかも順風満帆……に見えますが、しかし『“隠れビッチ”やってました。』は、そんなほのぼのサクセスストーリーでは終わりません。産後うつ、突如わきでた不倫願望、DV父のガン発覚と愛人発覚を経て、ぴろよさんはとことんまで自分の醜さと向き合わなければならなくなりました。続きは、6月7日更新の後篇でお楽しみください。

『”隠れビッチ”やってました』より抜粋

『”隠れビッチ”やってました』より抜粋

 

★後篇【聖母のような母も無罪ではなかった。父と同じ毒親だったんだろう

<あらいぴろよさん>

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