<今週の育三郎スペシャル>
小田原は涼太の親友で同僚なのに、美都の引越しを手伝うなど超親切。「もしかして小田原さんって私のことスキなの?」と誤解しちゃった美都が、「でもないわー、小田原さんとどうこうなるって、ないわー」と判断したのか、警戒心発動させて「私、妊娠してるかもしれないんです。たぶん涼ちゃんの子じゃないんです」と発言したとき、小田原さんの堪忍袋の緒がついにキレました。
小田原「うぬぼれないでくださいよ。俺は二人が幸せならそれで良かったんです。だけど、あなたが裏切ったから。俺が考えてるのは、涼太の幸せだけですよ。美都さんみたいに強欲で、女のダメなところが煮詰まったような女には興味ないから。俺は、涼太が好きなんです。あなたよりもずっと。ずっと前から」
ドアの向こうで聞き耳を立てている涼太、びっくり。美都もびっくり。とっくに悟っていた視聴者は「ああ~」。
小田原「あいつは全然気付いてません。言うつもりもないです。潔癖なくらい真面目で、自分も回りも苦しくしちゃう不器用な涼太に理想の女なんて現れるわけないと思ってたけど。どうしてこんな女と結婚したかなあ。うまくいくはずないと思ったんだよ」
カチャーン
廊下から鍵が落ちる音がし、美都がドアをあけるとそこには涼太が立っていました。「ええ、はあ」と言葉にならない声を出し困惑の表情を浮かべる涼太に、小田原さんは爽やかな微笑で「そうなるよな」。
小田原「でも、なんかスッキリした。お天道様が見てても見てなくても、俺なんかどんだけ正しく生きてても報われない。結婚なんて贅沢。望みもしない。人の気持ちを一生欲しがるなんてどんだけ欲張りなんだよ! ほんと、ほんとに二人とも欲張りすぎて腹が立つんだよ」
涼太「お、おだわら…」
小田原「涼太、みつさんは家を出る。もういいだろ?」
美都「りょうちゃん……」
こうして美都は結局、荷物をほとんど持たずにそのまま家を飛び出して新居のボロアパートへ向かったのでした。ま、新居に小田原が車で荷物を運んでくれたんですけどね。「じゃ、後は一人で不倫の代償噛み締めて。体は大切にね」と去っていく小田原。これで退場なんて……。夢見るノンケ男である涼太との“結婚”は確かに小田原にとっては困難でしかないかもしれませんが、涼太だって今までずっと一番近くで支えてくれた人は誰なのか見つめなおしてみなさいよっ! この夜から一人でハイスピード・住宅街ランニングを始めた涼太、美都への未練を振り切るためなのか、小田原との未来を考えるためなのか、あるいは両方かもしれないじゃない。
天罰と正義
小田原さんが感情を吐露した頃、麗華の隣人で一応ママ友でもある皆美(中川翔子)もまた、たぎる想いをブチまけていました。麗華を自宅に招いた皆美は、有島家と同じ間取りなのに全然違って見えるごちゃごちゃしたインテリアのリビングにて、いきなり核心を切り出しやがったんです。唐突!
皆美「浮気されてるんでしょ? 気付いてるんでしょ? かわいそうに~有島さんも有島さんで大変だったんだね。何でも言って! 有島さんもいい人だから何にも出来ないでしょ? あの女、家まで来るなんてさ! あ、これ(=中傷ビラ)。あの女のマンションに配ってきた。病院にも。ああいう悪い女にはこれくらいしてやらないと。有島さんのためにやったんだよ。だって友達だもん。私は有島さんの味方だもん。ネットにもいろいろ……」
こりゃヤベエ奴だ、麗華は顔面蒼白ドン引きで皆美を諌めますが、逆に強く非難されることになります。
麗華「私たち夫婦のことは私たち夫婦で話し合う」
皆美「天罰よ天罰」
麗華「あの人への天罰を横山さんが下すんですか? 気付いてる? あなたさっきからずっと笑ってるの。人を罰するのは爽快ですよね。私のためじゃない」
皆美「正しい! そう、ストレス解消。でもいいじゃない、あの女が痛い目にあうなら。正論吐いてばかみたい! 有島さんといると苦しいの。私が愚痴ると学級委員みたいに当たり前のことエラそうに! 夫と話し合えばいいって言ったよね、でも自分とイヤイヤ結婚した人と話し合うのが怖いの。有島さんにはこんな気持ちわかんないでしょ、わかんないだろうね!!!!」
麗華にはわかんないでしょうけど、わかってほしがりなアンタも大概だよ。このシーンの麗華の“正論”である「人を罰するのは爽快ですよね」という言葉、これは芸能人の不倫を裁きたがる一般市民(のSNSや掲示板でのコメント)への警告でもあるだろうなと解釈しました。盛り込んでくるな~。