木村と同じく、ここ数年で大きく人気が下落した福山雅治(48)も、同様の危機を迎えている。吹石一恵(34)と結婚して以降、ファンからアンチ化した人々の声がネット上ではどうしても目立つ。また、結婚後初の主演ドラマ『ラヴソング』(フジテレビ系)は全話平均視聴率8.5%と、これまでの福山ドラマと比べると考えられないような記録。さらに結婚後初主演映画『SCOOP!』も最終興収7億円と爆死……こちらもまた、イメージ戦略の転換を誤ってしまったことに起因しているだろう。
長年に渡り、日本を代表する色男としてトップに君臨し続けてきた木村と福山。彼らはまさに文字通りの“スター”であり、今、1つの時代の終わりを感じる。彼らの後に続く超スターはまだ1人も誕生していない。芸能界のみならずエンターテイメント全てに言えることだが、長期的な超人気を保つことが難しい時代である。需要も供給も細分化し、みんなが同じ方向を向く時代は終わったということだ。たとえばドラマはネット限定のものも作られるようになり人気は分散。テレビから提案された流行を受け取るのではなく、自分からネットで無数にあるものからお気に入りをチョイスするのが現代のスタイル。
音楽業界はそれが特に顕著で、テレビに出なくとも何万人規模のライブを成功させられるアーティストが増加している。これは所属事務所やレコード会社、テレビ局などのゴリ押しでどうにでもなった時代に比べると格段にクリーンな競争で喜ばしいと見ることも出来る。ただ、極端だが、5万人がそのアーティストを大好きで東京ドームを埋めても、5万1人目はそのアーティストの名前すら知らないという事態すらあり得る。スター無き時代、従来のアプローチをやめられない業界人、事務所から、脱落していくのかもしれない。
(ボンゾ)
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