連載

出会い系でアポを取った男性と遭遇。食事中にくり出された破廉恥発言の嵐!

【この記事のキーワード】

ようやく会計を払う段になって、「私も払います」と夢子が財布を出すとマコトは、

「あ、はい」

 あっさりお金を受け取った。受け取るんかい!ーー夢子がショックを受けていると、マコトは突然走り出した。

「じゃっ!」

 手だけあげ、脱兎のごとく逃げてゆくマコトを呆然と眺めながら夢子はへなへなと道路に座り込みたかった。

(今日は誰のちんぽも入らなかった。全然しゃべれない私みたいなコミュ障じゃ無理だ……ピル休止まであと2週間、手術まで1カ月と2週間しかないや。検証できないまま子宮がなくなっちゃう……自分みたいなブスがセックスなんてできるわけがなかったんだ)

 寄せては返す、自己嫌悪。

「あ、割り勘負けした」

 そう気がついたときにはマコトの姿はすでに見えなかった。あるいはそれは不可解な水分により目に流れ混んだマスカラで視界が黒くにじんでいたせいかもしれない。

backno.

1 2 3

大和彩

米国の大学と美大を卒業後、日本で会社員に。しかし会社の倒産やリストラなどで次々職を失い貧困に陥いる。その状況をリアルタイムで発信したブログがきっかけとなり2013年6月より「messy」にて執筆活動を始める。著書『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』。現在はうつ、子宮内膜症、腫瘍、腰痛など闘病中。好きな食べ物は、熱いお茶。

『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』