7月6日、『うたの☆プリンスさまっ♪』の一十木音也役などで知られる声優の寺島拓篤さん(33)が『けいおん!』の田井中律役などで知られる佐藤聡美さん(31)と結婚したことを自身のブログにて発表しました。この2人は、アニメオタクなら誰もが知る人気声優。まさに、声優界のビッグカップルが誕生したというワケです。
寺島さんは自身が出演するラジオ『ユニゾン!』(文化放送)でもファンに向けて結婚を報告していて、交際期間について「8年ぐらいなんですけど」と明かしていました。2人にとってこの8年といえば、声優デビューしてからキャリアと人気を積んできた年月。その間まったくバレずに交際を続け、愛を育んできたことは、素直に「すごい」と感じます。
結婚を受け止められないガチ恋
声優の結婚と言えば、それを受け止めきれないファンによる批判や過激な声が上がることがありますが、今回の寺島さんと佐藤さんの結婚についてはだいぶ祝福する声が多いように感じます。オタクな筆者が思うに、ここ近年で「声優の結婚を叩くオタクはキモイ」といった風潮がごく当たり前のようになってきたのが理由なのかなと。過去には結婚を発表したことで大炎上した声優もいましたが、最近では「声優の結婚発表→炎上」というテンプレが消えかかっているようにも感じます。
しかしそれでも、好きな声優の結婚を受け止めきれないファンは少なからず存在しています。いわゆる“ガチ恋”のファンの方たちですね。ガチ恋は、声優オタクだけでなくアイドルオタク界隈でも使われている言葉で、その名のとおり声優やアイドルに“ガチ(本気)で恋してしまっているオタク”のことです。寺島さんのファンについても、今回の結婚報告でかなりショックを受けていたり、憔悴している(おそらく)ガチ恋勢の方はいらっしゃいます。
ガチ恋オタクについて、「なんで絶対結ばれることなんてない人をガチで好きになったりする!?」と疑問に思う人もいるでしょう。まったくもってそのとおりです。でも、“推し”への好きな気持ちって、リアルな恋愛と同じく、好きになったら止められないんですよね……。
複雑すぎるガチ恋の気持ち
筆者も実は、20代前半ごろややガチ恋オタクだったことがありました。声優ではなくて、とある若手俳優にだったんですけど。当時はその人が出演する舞台公演には必ず行って(しかも複数回)、毎回手紙を会場にあるボックスに入れたり、時には洋服などもプレゼントしていました。プレゼントした洋服を着てもらった時は家でガッツポーズしてましたね(笑)。本当に好きだったんです。その時は彼の写真を見るだけでドキドキしていましたし。だからと言ってストーカーじみたことはしませんでしたが。でも一時は「もしかしたら会えるかも!」と、その俳優がよく行く店にもたびたび足を運んでいたりしていました(あれ、“やや”ガチ恋ではないかも)。
推しが好きな女性と結婚するのは、本当にめでたいことだと思うんです。そして、出来ることなら祝ってあげたい。「おめでとう!」って言いたいんです。でも、その言葉が素直に出てくるかって言ったら出ないんですよね~。ガチ恋の中にも過激さのレベルはあると思うんですが、だいたいのガチ恋は「好きだけど、付き合えることはない」ってわかっているんです。でも一方的に抱いた恋心的な好きという気持ちだけ(……ではないとは思うけど)で、これまで彼の活動を応援してきた。勝手に彼女ごっこしていたんです(自虐)。
そんな気持ちを抱いている中、突如“結婚”をいう二文字を押し付けられても、ガチ恋は素直に受け止められないんじゃないかなって。でも、幸せそうにしている推しをバッシングするなんて絶対できないんですよね。好きな彼を悲しませることなんてできないから。寺島さんのガチ恋勢は、今そんな複雑すぎる気持ちに襲われているんじゃないかな~と勝手に感じています。
もしガチ恋だったころの筆者が同じ目にあったら、どうなっているんでしょう。推しが結婚を発表したとなったら、現実から目をそらすために多分遠い街に旅に出ていたと思います(苦笑)。でも、応援することはやめないと思うんですよね。だって、推しを応援したいという気持ちは、結婚しても変わらないハズだから……多分。