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奇抜ファッションで爆走中のフォーリンラブ・バービー、“美の哲学”をブスに伝授?

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「フォーリンラブ 嫌いになれない!!」 ジェネオン エンタテインメント

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 フジテレビ系で毎週水曜日の深夜0時35分から放送されている『アノ人たちの作り方~なぜこうなった!?ファクトリー~』は、世間を騒がせている“アノ人たち”にスポットライトを当て、彼らの今がどのようにして出来上がってきたのかを解き明かしていくという、“人生見学”バラエティーである。彼らの半生を作り上げたという“人生の製造工程”を取材VTRでたどりながら、彼らの人となりを検証していくのだ。

 12月4日の深夜に放送された同番組では、番組冒頭のテロップで「少しでもキレイになりたい女性必見」とふれこみ、今回の主役である女芸人のフォーリンラブ・バービーが紹介された。最近はコンビでの活動がほとんどテレビでは見られないが、「恋愛の駆け引きをブサイクな女がイイ女になりきって男を虜にする」というネタで一世を風靡した、あのブサイク女を演じていたバービーである。

 かつて彼女が求めていたのは“笑い”だったはずだが、いつしか“美”に突進するようになったのはナゼなのかを今回番組では検証することになった。事前にバービーにインタビューしたVTRが流れ、「なぜ最近、美を追求しているのか?」と質問していた。ロングの白髪ウィッグを頭に付けて、首にはゴールドのトゲトゲ首輪を装着し、レディー・ガガばりの派手目の衣装で現れた彼女は、

「最近スゴい思うのが、ブスにブスって言い過ぎてると思うんです、周りの世の中が」
「ブス側もその言葉に甘んじちゃって、ブスに成り下がってブスを演じ始めちゃってるんですよ、最近の子って」
「そんな自虐の時代は終わったと思うんですよ、自分のブスの殻を破っていかないと絶対幸せにはなれないと思うんですよ」
「もし私みたいになりたいんだったら絶対なれるし、なって欲しい!」

 と、全国のブスでお悩みの女子たちにドヤ顔でエールを送るのだった。その力強いエールに行き着くまでに彼女がどんな半生を送って来たのかが知りたくなった。番組ではその半生について総力取材していた。さらに今のバービーが、“美”を追求し過ぎた結果“ファッションモンスター”と化してしまった理由も紐解いてくれていた。

 スタジオに、個性的なセクシー衣装で登場したバービー。冒頭のVTRの衣装の方が奇抜だったのでそこまで驚かなくなったりもしたが、やはり他の出演者に衣装イジリはされていた。サバンナの高橋茂雄はバービーの衣装を見て「笑わそうとしている!」と決め付けていたが、バービーは「本気ですけど」と真顔で断りを入れるのだった。そう、笑いを狙っているわけではなく、彼女はファッションと真剣に向きあっているだけなのである。

第一工程:学校一のオシャレ女子だった頃

 画面がVTR映像に切り替わると“バービーの作り方”の第一工程である、彼女の美の原点がわかる青春時代が紹介された。幼少の頃は特に目立つこともなく、笑いを取れるような明るい性格ではなかったらしい。そんな引っ込み思案なバービーが美を意識したのは小学生の頃だったとか。なんでも、クラスで一番最初に眉毛を抜き始めたそうだ。4歳と5歳上のお姉さんの影響もあって「美しくないモノが嫌だから」という理由で、自然と眉毛カットをしていたのだとか。美に対して早熟だったんだなぁ~。

 クラスの友達が眉毛ボーボーの頃、バービーだけはキレイに眉毛カットをしていたということで、周囲から一目置かれるオシャレさんになったようだ。中学生になると自分で髪を切るようになり、友達の髪も切ってあげたりして、バービーの髪型がクラスで流行ったそうだ。その頃には、すでにお化粧もファッションの方もいろいろと遊び始めたのだとか。そんなバービーの将来の夢は“ファッションデザイナー”だったらしい。 あら? お笑いじゃなかったんだ~!?

 また、当時学園祭で披露した自作のペーパードレスが校内で話題となり、“学校一のオシャレ女子”と、もてはやされたのだとか。けれども14歳の頃、好きだった男子生徒から「お前、柔道部の練習行かなくていいのかよ、アンタッチャブル山崎!」(バービーは昔からザキヤマに似てたんだ‼)と衝撃の一言を浴びせられたそうだ。その学校に柔道部はなかったし、そこまで自分がガタイよくぽっちゃりしてる自覚がなかったというのに、ひどい仕打ちである。地獄のどん底に突き落とされたバービーは、そこから必死にダイエットを始めたそうだ。

 さらに、その頃ニキビが顔にひどくできてしまうようになったため、学校に行くのが辛くて不登校にもなったのだとか。体型や顔について悩んだ末に、バービーが出した結論は、「東京に行けばなんとかなるんじゃないか」というものだった。すごい飛躍した発想だな……。

「東京に行く=美人になれる街 →シティーガール!」

 という図式がバービーの脳裏に浮かんだそうだ。それで大学進学を機に上京したのだとか。東京生活では、詐欺まがいの永久脱毛店にお金を騙し取られたりして嫌な目にもあったが、「前に進まないと美は手に入らない」という信念のもと、前進あるのみで果敢に美容を追及したようだ。脇の永久脱毛を始め、ボディメイクや血液クレンジングなどあらゆる美容法をアルバイトで貯めたお金から費やしたそうだ。「お金と最先端技術で劇的な美を手に入れる!」というのがバービーの“美の哲学”らしい。

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テレ川ビノ子

テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!