
2016年の本人ブログより
2006年のトリノオリンピックに、スノーボードハーフパイプ日本代表選手として出場していた元スノーボーダーの今井メロ(29)が出演し、7月23日に放送されたAbemaTVバラエティ番組『リアル人生すごろく』(AbemaTV)が話題だ。
実在する人物の壮絶人生を“すごろく”にして遊ぶという企画で、<オリンピック選手から一転、現在はセクシー女優としても活躍>している今井の29年間について、「壮絶すぎる!」と盛り上がっていた。
幼少期はファッションフォトグラファーの父、モデルの母と兄弟たちに囲まれ、裕福で幸せな生活を送っていたというメロ。ワニのいる池でのトレーニングなどはキツかったが、初恋など普通に楽しく成長し、17歳でオリンピック出場が決まったプレッシャーで「家出」するも、逃げた先は隣家の「隙間」。このあたりまで和やかに進むすごろくだったが、19歳で友達の結婚祝儀が足りず日銭を稼ぐためデリヘル嬢経験、22歳でデキ婚・出産・離婚。それがわずか一年間での出来事ゆえ「その男性と結婚したいわけじゃなく子供だけ欲しかったから」というメロ。番組的にはメロのどん底は23歳での再婚・出産・生活保護、のようだった。
しかし「リアル人生すごろく」では、彼女が自伝やブログで赤裸々にしてきた多くのことが端折られていることが気になった。
具体的には、5歳のときに両親が離婚、父親のスパルタスノボ教育が虐待並みだったこと、中学三年生の時に「普通の女の子として当たり前の環境」を与えてくれない父親に恨みを募らせて家出を繰り返し、児童保護施設に入所したこと。父親から逃れて安堵したものの過呼吸を頻発して精神科病棟に入院。17歳の時に三人組の男から強姦被害に遭ったが父親に打ち明けられず、トレーニングにも嫌気が差していた時期だったため何年も音信普通だった実母の元へ身を寄せたこと、オリンピック予選敗退で引きこもりとリストカット、統合失調感情障害を抱えていること、2013年に交際していた男性から脅されたことなどである。整形手術やホス狂い経験もカミングアウト済みだ。
これらはすべて『泣いて、病んで、でも笑って』(双葉社)および公式ブログで明かしてきたこと(どこまで事実かは定かでない)。生活保護受給についてはブログで告白した2012年にも批判が巻き起こり今回の番組でもスタジオメンバーが「ナマポ!?」「やべーじゃん」とドン引きしてみせたが、しかし生活保護を利用する権利は誰でもあり、彼女はそれによりひとまず生活を立て直すことが出来たのであるから真っ当だろう。
今井メロは5月と6月に1本ずつ主演AVをリリース。セクシー女優として活動していくのかもしれないが、今年3月に岐阜県で開催された第35回JSBA全日本スノーボード選手権大会のハーフパイプ一般女子の部で優勝。プロ資格も取得したという。セクシー女優の仕事と、プロスノーボーダーとしての仕事を両立することが出来たら偉業である。がんばってほしい。