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天下のNHKでもまんこが取り上げられていた!~その時、まんこの黒歴史が動いた~

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その後もまんこ名称は時代の流れとともに各地に伝播されてゆきました。番組ではおおまかに以下の5系統に分類しています↓

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これら言葉が各地方に方言として残され、現代ほどタブー視もされず、庶民が日常的に使っていたということです。
今でも、つんび、ぼぼ、など、地方独特のまんこ名称がありますよね。
「うちはT系だから平安の流れね!」
「地元はB系だったから、鎌倉の流れか」
なんて由来を考えると、とても楽しいですね。

しかし、番組によれば、このようにまんこにおおらかだった時代はペリーの黒船来航とともに激変するのです!
明治維新とともに、西洋文明の価値観が日本の教育に浸透します。
キリスト教は、欲望や人の裸を不道徳とする文化です。
明治政府は、それまでの性教育も西洋文化にのっとりました。
今まで使われたひらがなのまんこ名称は不道徳とされ、勝手に漢字をあてはめました。
女性器は「生殖器」や「陰門」と呼び変えられ、大和言葉は徐々に排斥されました。
さらに明治後期には、

「汚門戸」 (おもんこ)

「下汚戸」 (おめこ)

などという、トンデモない当て字にされてしまったのです。
丁寧語の「お」、ではなく、
「汚い」の「お」、「下」の「お」、ですよ!
ここで一気にまんこが汚いイメージになってしまったと言っても過言ではありません。
明治政府の功罪は大きいです。
いや、全てはこの人のせい……!?

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番組では、その後、ウーマンリブの時代、フェミニズム活動家で性教育実践家の北沢杏子さんが女性自身が女性器の名前を付けようと活動された話も取り上げていましが、結局、女性器の名前が定着することはなく、
「女の子の性器の名称は、いまだに見つかっていない。」
というナレーションでひとまず〆られます。

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番組から30年は経過している現代でも女性器の名前は明確に決められておらず、いまだに「まんこ」がタブーの現実にゾッとしましたが、
それでも、「まんこ」が昔は神聖視され、神話でもちんこよりたくさん取り上げられていたこと、
その名称も実はたくさんあったこと、
昔は「まんこ」にみんなおおらかだったこと、
しかし、明治維新により一気にタブー視されてしまったこと、などなど、
とてもまじめに、面白く、かつわかりやすく説明されたスビラシイ番組でした。
わたしはこの番組を、もっとたくさんの人に観てほしいと思いました。
番組を製作された方にもお会いできるならお話してみたいです。
番組自体の正式タイトルがわからないので、もし、詳しくわかる方がいたら、教えてください!

ひとつだけ残念なのは、やはりこの番組内でも注意深く「まんこ」という言葉を使わないようにしていたことです。
「まんこ」という、これほどまでに人々に根付いている女性器の名称があるにも関わらず、放送禁止用語だからと使わないし使えない、ないことにされてしまう大矛盾。
わたしとしては、もう一歩踏み込んで、敢えて「まんこ」という言葉を使ってほしかったです。
そうすれば、いろんな意味でもっともっと世に反響を与えることができ、「女の子の性器の名称はいまだに見つかっていない」ではなく、「別に『まんこ』でいいじゃん」となっていたかもしれません。

ついでに、わたしはまんこを「おまんこ」と言うのがなんだか生理的に嫌だったのですが、今や積極的に付けたくなくなりました。
「汚くて下等なまんこ」と自ら言うなんて屈辱です。神聖なるまんこですからね!

■ろくでなし子 /漫画家。日本性器のアート協会会員。自らの女性器を型どりデコレーションした立体作品「デコまん」造形作家。著書に『デコまん』(ぶんか社刊)。『女子校あるある』(彩図社刊)

ろくでなし子ホームページ http://6d745.com/
日本性器のアート協会ホームページhttp://www.jsoa.jp/

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ろくでなし子

漫画家。日本性器のアート協会会員。自らの女性器を型どりデコレーションした立体作品「デコまん」造形作家。著書に『デコまん』(ぶんか社刊)。『女子校あるある』(彩図社刊)

ろくでなし子ホームページ