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精神的に男性と愛情をつむげない私が、閉経後に気づいた「ペニスが嫌い」という本音/神田つばきインタビュー「子宮を手放し、性の冒険に出た私」【3】

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――ハプバーで「子宮を取ってもセックスでイケるか試したい」っていったら、みなさん偏見なく受け止めてくださって、逆に衝撃でした。

つばき:いい話ですね。いわゆる「一般」の人のほうが「子宮取ってまでやりたい?」っていいそう。

――性の快楽は歳とともに変化していきますか?

つばき:いま思うと、40代半ばから50歳くらいの、更年期前半にあたる時期が一番深くイキました。もうすぐ終わりだと思って、なにかが一斉にはじまっちゃったのかしら。いまはその頃ほどじゃなく、快楽もゆるやかな感じになってちょっと寂しい。

――お友だちを見送るようなお気持ちでしょうか。

つばき:そうですね、体の防衛本能で、心臓とかを守ってるんじゃないのかな。なんか嫌だな、「消化試合みたいなセックスしかできないじゃん」と思うときもあります。40代の人が一番羨ましい。昔の人は「40しどき」といいましたが、嘘だろうと思ってたんですよ。けれど、いま思うと40代が一番ポテンシャル高かった。

生きることに真剣だから、性にも真剣

――まとめとして、子宮を摘出しても、「女でよかった!」と感じることはできるということですよね。

つばき:できますできます! むしろなくなってからできる人もいるかもしれないですよ。妊娠をすごく怖がってる人もいらっしゃるから。

――私も「女でよかった」と思えるようにがんばります!

つばき:こんなに健やかな、女性の後輩が活動してるっていうのはとってもいいこと。いいですねぇ。なんか楽しみ~。大和さんはこれから船を出すって感じがします。きっと毎日が醍醐の花見だよ!

――ありがとうございます!

*   *   *

 神田つばきさんが話してくださった子宮摘出、母性、閉経、さらにさまざまな経験からくる性に関しての考察は、男性に都合の悪い情報も含まれているからでしょうか、多くの女性が黙して語ろうとしないことのない要素が盛りだくさんで、私にとっては初めて耳にすることばかりでした。

 生きづらさや、閉塞感や孤独を感じている女性にとっては、神田つばきさんがお話しくださったような、日本ではなかなか公にされないこ真実こそが救いになるのではないでしょうか。

『ゲスママ』を拝読したあとに直接お話する機会をいただき、神田さんの心の内面を見つめて言語化する深い知性、そしてご自身の経験を語る勇気に、改めて尊敬の念を抱きました。

「子宮にちんぽが届くまで~摘出前後のセックス~」では性的に思い切った行動をとる主人公を書くうえで、実際にはまだ迷いもあるのですが「生きることに真剣な人は、性にも真剣」という神田さんの言葉で、自分まで肯定していただけたようで少しふっ切れました。この連載を始めた動機は「子宮摘出をした人にアドバイスできるようになる」というものです。私も神田さんのように、自身の経験を他の女性に語っていけるように精進したいです。

 子宮内膜症などの女性疾患、閉経や子宮摘出などで苦しんでいる女性にこの稿がお役に立てれば幸いです。みなさんにも醍醐の花見が訪れますように!

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大和彩

米国の大学と美大を卒業後、日本で会社員に。しかし会社の倒産やリストラなどで次々職を失い貧困に陥いる。その状況をリアルタイムで発信したブログがきっかけとなり2013年6月より「messy」にて執筆活動を始める。著書『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』。現在はうつ、子宮内膜症、腫瘍、腰痛など闘病中。好きな食べ物は、熱いお茶。

『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』