ゴシップ

U-15ジュニアアイドル・着エロ現場の00年代を振り返る「普通がわからなくなる現場だった」

【この記事のキーワード】

普通がわからなくなる現場と、良心の呵責

 さて、U15から「着エロ」が一掃されたといっても、好事家たちの目線は相変わらず同じ。少年漫画誌に載るグラビアレベルの露出度や演出でも、血眼で”チラリ”を探すし、水着の向こう側を想像する。いくらそうした行為がキモといっても、それが性癖ですからどうしようもないようです。

 好事家が変わらないのと同じように、現場もそう簡単にはかわりません。というのは、私はU15から「着エロ」が排除されたある時期、現場の手伝いをするなかで、見たのです。

・毎現場に娘の付き添いで来ていたお母さんが、どんどん派手になってゆく様子。

・AKB全盛期、「うちの子もアイドルになれた!!」と、ローアングラーたちが集う撮影会に参加した娘の勇姿を見て、感涙した両親。

・中学生アイドルのグラビア撮影中、カメラマンの横から、まるでランボーのような傭兵STYLEでマシンガンぶっぱなすようにシャッターを切り続けるから、「熱心なマネージャーさんだなあ」と思って彼のカメラのモニターを覗くと、彼女の股間のアップばかりを撮っていたマネージャー。

・「準備体操」と称して毎シーンごとに入念なストレッチをしていたマネージャー(背中合わせで体外に体重をかけ合うアレ)。

中学生所属タレントとの“真剣交際”を周囲に自慢していたマネージャー(と同時期に彼女はブログで謎の引退を発表)。

 もちろん、U15業界といえど、法律に抵触せず“普通”に“きちんと“を仕事をしているマネージャー、編集者、ヘアメイク、スタイリスト、カメラマン、アイドル、親御さんのほうが多数派です。ですがふと、そんなランボーたちがいる現場で“普通”ってなんなのか我に返り、良心の呵責が堰を切ります。

 レオタード姿の中学生に「かわいいー! いいよー!」と言いながら猫耳をつけさせてお尻上げて「にゃん☆」ってポーズさせてオフショットを撮る私は、セーフ? だって電マ当ててるわけじゃないし……。

 シズル感が足りないから、スクール水着姿の女子高生の胸元にシャワーを浴びせる私は、セーフ? だって乳房をマッサージしているわけじゃないし……。

 冒頭の、父親に児童ポルノに出演させられていた少女は、「生活のために我慢していた」と話していたそう。私がシャワーの湯を浴びせた少女たちは、我慢をしていなかったか。もし我慢をしていたとしたら、それは報われたのか。それとも、飲み込んだまま後ろ暗い過去になってしまったのか。

 70年代、“芸術”とされ市販されていた少女の裸体が時代を経て“猥褻物”となり、2000年代には猥褻の目をかいくぐるようにU15着エロが生まれ、滅び、数年前には宮沢りえ写真集『Santa Fe』を所持しているだけで逮捕されるかもなんてまことしやかな噂が飛び交い、同時期に中学生や高校生を可愛くセクシーに撮るための仕事に、“時代”が後ろめたさを植え付ける……なんて、時代のせいにしてはいけませんね。

 昨年、2006年頃から「Tバック小学生」として活躍していたグラビアアイドルの三花愛良さんが、21歳にして芸能界を引退しました。彼女はブログに、こう綴っています。

「小学生の時から働き続け、いろんな事を学びました。楽しかったり、辛かったり、辛い時の方が多かったです。(中略)失った物はたくさんあったけど、これからは前に進んで前を向いて自分の人生を歩みたいと思います」

 かつてU15界隈で私が手伝っていた制作者たちは続々と足を洗い、それは業界全体の流れなのか、好事家たちがネット上で「今年は新作がほんとに全然出ない」「冬の時代到来」「形を変えて復活するのを気長に待ちたい」とぼやいている2017年現在。おまえらはいいよ、もう我慢汁だらだら流して我慢していればいいじゃん。ただもう、少女に我慢はさせるなよ。もういいじゃん。諦めてくれよ。そう切に、思わずにはいられないのです。

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有屋町はる

AVメーカー広報、実話誌編集を経てフリーライターに。現在は週刊誌にて、中年男性目線の芸能記事やピンク記事を中心に執筆中。U15アイドル周辺が好き。