日本テレビ系で毎週月曜日の19時から放送されている『有吉ゼミ』は、今年の10月からスタートした有吉弘行がMC(番組内では“教授”と呼ばれる)を務めるバラエティー番組である。有吉的にはゴールデンタイム初のレギュラー冠番組で、しかも19時台という子供も見られる早い時間帯なので“有吉毒舌”が炸裂しても大丈夫なのだろうか? と心配していたが、蓋を開けてみればファミリー層にも安心な笑って学べるお勉強バラエティー番組になっていた。番組コンセプトが「アブない芸能人のリアルな実生活から現代社会を学ぶ」ということで、芸能人のリアル生活に密着ロケして、彼らの意外な生活実態を元に日本の現代社会を学ぶことができる番組なのである。
12月16日の放送では「年末総決算! 3時間特大講義スペシャル」と題して、長丁場の特番をやっていた。3時間スペシャルということに怯んだのか嫌気がさしたのか、有吉は「3時間何やります? どうします? もちます? カラオケでもやります?」と、捲し立てて笑いを誘っていた。確かに、3時間スペシャルって長い気がする……。撮る方も大変そうだけど、見る方も気合いが必要だ。
スペシャル仕様で出演者も多く、石田純一が女子大生の良さ(知的・オシャレ・若くて元気)を教えたいがために、息子であるいしだ壱成を連れて女子大生合コンに行ったり、坂上忍が大好きな犬と過ごすためのセカンドハウスを探したりなど、様々な芸能人の実生活に密着ロケを敢行して盛り沢山の内容でお届けしていたのだが、中でもちょっと、いや、相当ドン引きしてしまったお笑い芸人の実生活が紹介されていた。
それは最近テレビ露出が減っているなぁと感じていた、若手芸人の間ではシュッとした感じのイケメン枠の中に入る“はんにゃ・金田哲”の驚くべき“潔癖症ライフ”であった。潔癖症と言えば、同じ吉本興業の先輩である今田耕司が有名であるし、今回の放送にも出演していた坂上忍が、尋常ではない潔癖症であるということは良くテレビで目にしている。
しかし、金田はその二人の先輩にも負けず劣らずの相当な潔癖症ぶりであった。今回は「片付け過ぎる男性芸能人から年末大掃除のテクニックを学ぶ!」ということで、坂上忍・金田哲・鶴久政治(元チェッカーズ)という三名の潔癖症芸能人に白羽の矢が立った。有吉は金田がこの部門に入っていることが意外だったようで、本当にキレイ好きかどうかを尋ねると、金田は「キレイ好きですし、潔癖です。汚いの本当ダメなんです!」と断言していた。
美形の顔のためか、バラエティー番組などで披露する女装姿も無駄にキレイと評判の金田が、家もキレイなのかを調査することになった。VTRで金田家の映像が流れ始めると、男性の一人暮らしにしては、やけにキレイに仕上がっている1LDKのシンプルな部屋が映し出された。
整理整頓が大好きでキレイ好きであると共に、かなりの掃除マニアでもある金田を、仕事終わりに番組が密着ロケしていた。まずは掃除機の紹介から、ゴミが見つけ易いように吸い込み部分のヘッドにライトが付いているという機能に一目惚れして購入したそうで、楽しそうに部屋の隅々に掃除機をかける金田。さらに、その掃除機がゴミを感知すると「ゴミ発見」と赤い点滅でお知らせしてくれるところも彼のお気に入りらしい。そんな愛しい掃除機で毎日掃除しているそうだ。
次にトイレ掃除、「トイレに入った時に汚れてるのスゴいヘコむんです」とのことで、基本的に毎日トイレ掃除を欠かさないそうだ。ピカピカに磨きあげることが日課で、金田は少しでも汚れがあると用を足せないのだとか。ひぇ~、神経質~! トイレなんてすぐ汚れるのに~……。まぁ、トイレには神様がいるらしい(?)から神様的には居心地が良さそうではあるが。
トイレ掃除が終わると、お次はゴム手袋とマスクを装備してお風呂掃除を始めた。これも毎日の日課なのだとか。ガラスや壁に水アカが存在することに我慢ができないらしい。お風呂洗剤の泡にまみれてゴシゴシ磨きながら、
「キレイになった時のこの感覚がたまらないっすね~!」
と、掃除マニアらしい発言で至福の瞬間を感じる金田。そして、部屋の一角にある棚を開いて自慢の掃除グッズの数々を披露するのだった。もはや、お笑い芸人よりも通販の商品紹介の仕事の方がお似合いである。
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