居心地最悪? 金田家のルール
そんな“掃除大好き潔癖性”の金田が、たまに人を家に招き入れる時には“金田流絶対ルール”があるのだとか。番組では定点カメラで、その様子を観察してみることになった。早くもゾワゾワして来る。今回、金田家に訪れたのは仲良しだという後輩芸人の渡辺直美であった。
直美が玄関から上がろうとすると金田は「ちょっと待って」× 4回を早口言葉のようにスピーディに発し直美を制止させた。すかさず「これ履いて貰っていい?」と真っ白なスリッパを差し出すのだった。なんだかやけに薄いなぁと思っていたら、なんと、それは“使い捨てスリッパ”であった! 金田家のルール①は「お客さんには使い捨てスリッパを履かせる」なのであった。下駄箱には袋詰めされた使い捨てスリッパがズラッと並んでいた。一足40円もするらしい……。
使い捨てスリッパを金田の指示通りに履いて、部屋に入ろうとした直美をまた金田が「とりあえず、ちょっと待って」と待ったをかけた。今度はどんな注文が入るのかと思ったら、お風呂場に案内されて「とりあえず、風呂入ろうか」と言われちゃうのであった! え~!? なんでお風呂!? なんのつもり~! ちょっと遊びに来ただけなのに、恋人でもないのに、来て早々お風呂に入らされるのである。スタジオからも驚愕の声が飛び交っていた。
直美はいくら先輩の指示とはいえ「(お風呂)入って来たし、入りたくないですよ、面倒くさい!」と拒否ってみたのだが、金田は「とりあえず、入っちゃって」の一点張りで押し通したのだった。結局、直美はしぶしぶお風呂に入ることになってしまった。そう、金田家のルール②は「来客者は必ずお風呂に入れる」だったのだ。金田理論では「洋服や体に付いた菌を家に入れて欲しくない」のだとか。うわぁ~、面倒くさ~! バッチリメイクして来た女子なんかは最悪だぁ。
そして、お風呂上がりの直美には金田家のルール③として「キレイな部屋着に着替えさせる」が待っていた。金田はそのために来客用の服を揃えているのである。用意周到過ぎるっしょ……。さらに、さっきほんのちょっとしか履いていない使い捨てスリッパはお役御免となり、新しい使い捨てスリッパを履かされた。つまり金田家のルール④は「一度使ったスリッパは捨てる」なのであった。モッタイナ~イ! この時点で40円×2足=80円が消えた~。
お風呂も入って、渡された部屋着を着て、こんなに直美が完璧キレイな状態になったというのに、直美には寛ぐことが許されなかった。金田家のルール⑤の「来客者はソファに座ることNG」ということで、せっかく座り心地の良さそうなソファが目の前にあるにもかかわらず、それに座らせてもらうことはできなかった。他人の体をどんだけバイキン扱いしてるんだか。
金田が「直美スペース作る」と言ってソファの代わりに直美に用意したのは、床に敷かれたヨガマットと寝袋であった。先輩のまさかの行動に「マジで言ってます?」「え、コワイ……」と、冷めた口調でドン引きする直美。金田家のルール⑥は、「ヨガマット&寝袋=来客者席」だったのである。自分以外は、どうしても直に床に触れさせたくないのだとか。ほんとに徹底してるんですね!
そんな窮屈過ぎる滞在の中、金田がお風呂場を片付けに行った隙に、直美は持参したポテトチップを頬張りながら部屋の中を歩き回り出した。直美ったら、チャレンジャー! それを見つけた金田は「ちょっと何してるの!? 待って、待って、待って!」「ダメだよ!(部屋が)汚れるから!」と焦って直美からポテトチップを取り上げた。金田家のルール⑦は「スナック菓子は汚れるので禁止」だったのである。スナック菓子も食べられない家だなんて、直美にとっては拷問じゃんか……。
結局、直美は金田の定めた“ヨガマット陣地”から出ることを許されず、スナック菓子も取り上げられて、ちっとも寛ぐこともできずに逃げるようにして帰っていったのであった。そして、金田は直美が帰るやいなや、速攻で掃除機をかけまくっていた。VTR中、ひたすら掃除ばっかりで、ずーっと忙しそうであった。金田は想像を絶する潔癖生活を送っていたのである。
なんでも、彼の潔癖性は小学生の頃から始まったらしい。教室で隣の席の女子がクシャミをした時に、「霧状になった唾液がファッて来て、クサッ! ってなった」そうだ。そ、そこからだったんだ……。彼女の何気ないクシャミがトラウマとなり“潔癖モンスター 金田”を誕生させてしまったのか。その後、金田は学生時代にサッカー部に在籍していたこともあったが、テンションが上がる時でも、汗だく状態のチームメンバー達と抱き合って喜ぶということができなかったのだとか。爽やかな青春の1ページさえ、潔癖症が邪魔していたとは。
そんな凄まじい潔癖性の金田の相方である川島章良は「落ちてるモノでも食べちゃう」ほどのズボラな性格の持ち主だとか。見事にまるで真逆のコンビである。また、金田は彼女に対しても潔癖性は変わらないらしい。想像するだけでも、金田の彼女になる人は大変そうである。彼のことだから、きっとデートよりも掃除を優先するのだろう。「私と掃除、どっちが大事なの?」と彼女に聞かれても、迷わず「掃除!」と答えるのではあるまいか。キレイ好きは良いけれど、度を超した潔癖性の生活はなんとも生きにくそうである。たまには、家でスナック菓子でもつまみながら寛いでみるのも悪くないと思うのだが……。
■テレ川ビノ子 / テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!
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