
あやしい男性との出会いは、たいていクラブ。Photo by Antonio Tajuelo from Flickr
「俺、財閥系だから」ーーこんな自己紹介をしながら、毎回のデート代から生活費、高級外車のレンタル費までを女に出させようとする男のこと、信用できます?
「ええ、信用できました。たぶん彼は試したんだと思います。私が彼のお金目当てで寄ってきたのかどうかを。だから、いわれるがままにお金を出しました」
そう話すのは、渡韓の目的を留学でもなく、ワーホリでもなく、「韓国人のイケメンとつき合うため」といい切る35歳のマヤさん。韓国で彼氏を、それもイケメンをゲットすると誓って7月にソウルにやって来た。
で、冒頭の話に戻るが、金持ち財閥男がマヤさんの本心を見極めるため、「あえて金を出させて」試したって? ま、そういうことする人もいるかもしれないけれど、一度や二度ならず次から次へと要求され続けたとなると、それはどうかな~~~て怪しくなりますけどね。
ちなみにマヤさんと財閥カレの出会いは、ソウル暮らしをスタートした直後、1週間ぶっ通しの“夜のクラブ活動”で、顔見知りのクラブスタッフに紹介されたのがきっかけ。
「クラブで、VIPにいる韓国人を紹介してもらったんです。韓国の芸能人には詳しくないからよくわからないけど、たぶん芸能人とかモデルらしき人もいて、みんなで誰かの誕生日パーティーをしてました。VIPに入ってすぐにガンガンお酒飲まされて、気がついたらイケメンの膝のうえでした(笑)。そのイケメンにその日のうちに告白されて、そのままエッチしました。エッチしながら彼が『俺、財閥系だから』といったんです」
1カ月の外食代が、20万円
マヤさんは、「財閥系の金持ち男と知り合えて『ラッキー!』とテンションが上がったのは事実です」とつづける。だからこそ長くつき合って、このままできれば結婚まで♡と思ったからこそ、彼女は彼の要求にがんばって応えた。
「彼が出してくれたのは、最初のホテル代だけ。次の日のデート代からほとんど私が払いました。レストランで彼から伝票を『はい』って渡されるときもあれば、ワインバーで『もう帰るから会計を済ませてきて』といわれたり、『これ買っておいて』とショッピングサイトのアドレスが送られてきたこともありました。あまりにもそんなことが続いたので、私がさすがに文句をいおうとすると、絶妙なタイミングで彼から、『豪華な別荘でくつろぐ俺』みたいな自撮り写真が送られてきたりと金持ちアピールをされ、『いまは金持ち男の“見極めテスト”を受けているんだ』と自分にいい聞かせてがんばりました」
がんばる、ねぇ……。
「日本でOLしていたときは自宅通いで友だちもそんなにいなかったので、けっこうお金が貯まったんです。彼との食事代といっても、1回1回はそんなに高い額ではないんですよ。1カ月ぐらいつき合ってどれぐらい使っただろう? うーん、200万ウォン(約20万円)ぐらいかな」
“財閥の嫁”を目指して貯金を切り崩してがんばったマヤさんだが、1カ月半で彼との別れを決意した。そのきっかけは、チェジュ(済州)島旅行だ。
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