「ATSUSHIはBL力が高い」
余談ですが、ハイローには全チームや主要キャラクターごとにテーマ曲が存在します。九十九のテーマは、演じる青柳翔自身が歌う「Maria」。「苦しいよMaria 答えてくれ いつかは報われるだろうか 抱いてくれMaria この心を ただお前だけを信じて生きてる…」という歌詞からして、九十九の琥珀を想う気持ちを歌っていると解釈するのが妥当でしょう。
これはあまりにBLすぎやしないでしょうか? 作詞作曲はEXILE・ATSUSHIさん。EXILEオタクの友人腐女子から「ATSUSHIはBL力が高い」と常々聞かされていたのですが、あまりのBL作家ぶりに震撼させられました。
腐女子人気爆上がり「雨宮兄弟」

「HiGH&LOW」公式サイトより
その琥珀・九十九と今回共闘するのが、“最強の兄弟”雨宮兄弟。かつてMUGENとたった2人で互角に渡り合った雅貴と広斗(登坂広臣)は、実は血がつながっていないという設定です。雅貴の上に長男・尊龍(斎藤工)がおり、父母を幼少期に失って以降、3人で助け合って生きてきました。だが実はその父母の死にもヤクザがかかわっており、復讐を狙った尊龍も殺されてしまいます。遺された2人は兄の遺志を継いでヤクザへの復讐を誓う――というのが、 昨年10月に公開されたスピンオフ映画『HiGH&LOW THE RED RAIN』で描かれた物語でした。
兄・雅貴は女好きでチャラチャラした2.5枚目、弟の広斗はいつもクールでケンカになるとイキイキする戦闘狂と、2人は正反対の性格の持ち主です。兄は弟大好きで、「お兄ちゃんの言うことを聞きなさい!」が口癖。ですが、『RED RAIN』で描かれた2人の幼少期を観ると、広斗は尊龍と雅貴の父親の再婚相手の連れ子。そうとわかれば、血のつながらない弟に対してわざわざ「お兄ちゃん」という一人称を使う意味が重たく響いてきはしないでしょうか。広斗も広斗で、普段は「雅貴」と兄のことを呼び捨てにしているくせに、大事な場面では「兄貴」と呼ぶのです。呼び方に意味を持たせるなんて、腐女子のツボをよく心得た設定だと感心してしまいます。
『THE RED RAIN』以降、雨宮兄弟の腐女子人気は爆上がりしています。悲しい過去を背負った最強の美形兄弟なんて、好きにならざるを得ない。まるで懐かしのドラマ『ナイトヘッド』(フジテレビ)ではないですか。例えが昭和の腐女子で申し訳ないですが……。
今作でも、車とバイクを使ったアクションシーンで、2人は息の合った戦いぶりを披露しています。もし今作を観て「この2人、何かある……」とピンときた腐女子の方には、ぜひ『HiGH&LOW THE RED RAIN』を観ていただきたい。ただし、先日放送された金曜ロードショーは本物の『RED RAIN』ではないのでご注意ください。