こんにちは! 白雪魔夢子です。秋の夜長に白雪が楽しんでいるのは、女の子向けの官能小説♡ 登場人物の名前を自分の名前に変えられるサイトを駆使して楽しんでいます。
「魔夢子……。お前のここ、びしょびしょじゃないか」
「だ、だめ。先輩、そんなとこ……汚いッ」
「手で押さえるの禁止」
「アッ……だめ、舐めちゃ……だめッ」
こういう文章を静かに部屋で読みながら、ひとりパンツを濡らしているのですよ。毎週、出会い系サイトで男性と知り合ってエッチしているけど、ぶっちゃけ妄想が一番濡れるというパラドックスが生まれています。
さて、妄想の中で毎日イケメン男子とセックスしている白雪。現実世界でもイケメンとセックスしたい!! と思い立ちまして、メッセージが来るのを待つのではなく、ハンティングしてみることにしました。
『はじめまして! 夏はドライブやキャンプ。冬はスキーやスノボなど、アクティブに遊ぶのが好きです! 体力が自慢なので、どんなお願いも叶えられる……はず! 僕といろんなことを経験しませんか?』
彼の名前はS氏。29歳。太い眉にくっきり二重が印象的な青年が、アンニュイな顔で頬杖をついている写真が載せられていました。肌が浅黒いのはドライブやキャンプで日に焼けたからでしょうか。『海猿』に出演していた時の伊東英明みたいでイ・ケ・メ・ン♡ しかも、体力が自慢でどんなプレイ(脳内変換)も叶えられるだなんて、これはもう会ってみるっきゃない!!
『海猿』ならぬ『青龍』のお出まし
彼と待ち合わせたのは東京遠征時の定番・池袋北口。イケメンに高まっていた白雪は、30分も前に到着し、まだかなーまだかなーと時計をチラチラ見ながら待っていました。
ふと顔をあげると、白雪の他にも何人か立っている人がいます。50代くらいのメガネをかけたサラリーマン、派手なメイクにミニスカートのギャル、これといって特徴のない大学生風の男性、お腹が出た40代くらいの変なTシャツを着た男性など。伊藤英明はまだ現れる様子はありません。
あの写真の彼が「待った?」なんて現れたら、ぜーったいここにいるみんな振り返るだろうな。特にあの頭がプリンになっているギャル。あの子が待ち合わせている男よりも絶対にS氏のほうがイケメンだわ。そんなことを考えながらニヤニヤしていると、スマホの時計が15時を指しました。オッ!! ついに待ち合わせの時間になった!!
………。
………。
S氏はいずこ? あたりをもう一度見回してみましたが、伊藤英明が現れる気配はありません。電車に乗り遅れたのかな。とりあえずLINEにメッセージを入れてみよう。
白雪「もしかして、電車乗り遅れた? 北口で待ってるよー!」
すると、パッと既読に変わり、こんなメッセージが表示されました。
S氏「白と青の花柄のシャツにジーンズ。バッグは明るい茶色?」
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