
(C)緑丘まこ
振り返ると、幼少期の頃からすでにわたしは目覚めていたかもしれない。
してはいけない場所でオナニーをする快楽に……。
してはいけないと言っても、別に法を違反するとかそんなに重い禁忌ではない。
自分のなかでオナニーを「してはいけない場所」、そして「してはいけないシチュエーション」というルールみたいなものがある。
そのルールに逆らい誘惑に負けてオナニーをする時……至福の快楽、最高である。
今回は、いくつかわたしの黒歴史オナニーを紹介しよう。
祖母の家で叔父の漫画をおかずにオナニー
小学生だった頃、夏休みや冬休みになると決まって北陸の祖母の家に泊まりがけで遊びに行った。
当時、わたし達一家は関西に住んでいたのだが、年に数えられるくらいしか会えない祖父母や従兄弟と同じくらい楽しみにしていた事があった。
叔父の寝室にはゲーム機などが置いてあり、日中は子供の遊び部屋となっていた。その部屋で、オナニーをする事が、私の秘かな楽しみだった。
叔父がコレクションとして大切にしていた青年漫画が本棚に置いてあったのだが、それが素晴らしくオナニーのおかずになるのだ。
別にエロ本ではないし18禁漫画でもない作品群だったけれど、当時子供だったわたしには刺激が強すぎる男女の性行為シーンがたくさん載っていた。
今では、あの漫画は立派な感動の名作でエロ漫画では決してないのだと分かるが、子供だった頃はちょっとしたエッチなシーンがとても官能的でそこだけがクローズアップされたりしたものである。
とにかくわたしは、祖母の家に着くと、家族や祖父母の隙をみてはこっそり叔父の部屋に行き、そっと扉を閉めきってその漫画を手にとり、もう片方の手でまんこをいじくり回した。
ソファにでーん、と座り、パンティの上から片手の小指をパンティの端っこにはさみ、両足をパタパタと横に激しく開け閉めさせる……これが当時のわたしのオナニー法だった。クリトリスがいい感じに刺激されてめちゃくちゃ気持ちいいのだ。
叔父の部屋で、その漫画を読みながらオナニーをするのは、もしかしたら誰か入ってくるかもしれないハラハラ感とドキドキ感で余計に興奮した。
ああっ、誰か入って来たらどうしよう。
でも、まんこ気持ちいい!
最高や!!
祖父母の前では子供らしく元気でわんぱくだったわたしが、まさかいっちょまえにオナニーしていたとは、親戚一同誰も思わないだろう……。
後に、大人になり姉がぽろっと言った事。
「叔父さんの部屋に昔あった◯◯◯って漫画、エッチなシーンいっぱいだったよ(笑)」
わたしが中学生になる頃、その漫画は叔父の部屋から突然姿を消した。なので、姉がその漫画を読んでいたとしたら、わたしと同じ時期であるのは間違いない。しかし当時、姉がその漫画を読んでいた場面は一度すら見ていない。姉の口ぶりからして、姉もまたわたしがまるでその漫画の存在すら知らない言い方だったのでお互いやはりコソコソひとりで読んでいたのだ。
なので、姉がそんな昔話を打ち明けてきた時、少し驚いた。
(わたしは姉までその漫画をおかずにオナニーしていた仲間だという意識が勝手に芽生えたのだが、その事は姉には内緒にしておこう)
あまりにもムラムラしすぎてバイト先のお菓子屋でオナニーしてしまった話
20歳当時、ヤリマン全盛期だったわたしは、日替わりランチのように毎日とっかえひっかえ数人のセフレとローテーションでやりまくっていた。
なぜ、そんなにセフレを作る機会があったのかというと、毎週末必ずヤリマン友達とクラブに行っていたのだ。
一回クラブに行くたび、その当日やる男以外に沢山の男性と連絡先を交換するため、セックスする相手はわんさかいた。
当時は、男性を「質」より「量」で捉えていたので、たいして厳選していなかった気がする(笑)。
本当にやりたくてやりたくて仕方がなかったのだ。あの頃の性欲が、自分の今までの人生の中で最高のピークかもしれない。
とにかく、毎日セックスはしまくっていたのに、当時のわたしの頭の中は常にちんこを求め、性欲はブラックホールのように果てがなかった。
黒髪にすっぴんだったため、初対面の相手からは遊び人には絶対に見られなかったわたし。クラブに毎週末行っている事を周りに話すと必ずえーっ! と驚かれた。人は見かけによらないのだ。
わたしみたいな地味な女がそんなにエロいなんて、ある意味ファンタジーだったのかもしれない。しかしお菓子屋で真面目にバイトしていると見せかけて、頭の中はずっとエッチな事ばかり考えていた。
特にあの日はすごかった。
わたしの性欲が………。
いつもと変わらずお菓子屋でバイトをしていたが、その日は朝起きた瞬間からずっとムラムラしていた。バイトに来る前にオナニーしてきたというのにおさまらないわたしのムラムラまんこ。
気をまぎらわせるため、バイト先に置いてあった美容院のクーポンなどがついたフリーマガジンを読んだのだが……。
美容院のヘアモデルの女性の写真を眺めただけでなぜか余計にムラムラした。(セックスの対象は男性だが、オナニーのおかずは女性のため)
▼女性だけど、オナニーのオカズは「女性の裸」。どうしてなんだろう?
特に露出したりエロい格好をしているわけでもないのに、名も知らないそのモデル女性の顔を見ているとまんこが熱くなった。
ああっ、この美女の口元にちんこをズボズボいれてやりたい。
わたしは女なのでもちろんちんこなどついていないのだが、不思議な事にオナニーをするときはいつだって男性目線なのである。
わたしのムラムラが頂点に達した頃、ちょうど店内はお客様がゼロの状態で閑散としていた。
……自分の熱くなった濡れ濡れまんこをいじりまくりたい。
しかしさすがに良心が咎めた。
今はバイト中である。
給料が発生している今、それもいつお客様がいらっしゃるか分からないのにオナニーなんてとんでもない!!!
でも、まんこがうずく!!!!!
ああっ……
わたしは誘惑に負けてしまった………。
さすがに、手は汚せないので手は使わなかったが、思いっきりレジ台の端にまんこをこすりながら、いわゆる「角オナ」を始めてしまったのだ。
おかずはそのフリーマガジンに小さく載っていた先ほどのモデル女性である。
まんこに電流が走るような快感を覚えた。
なんて気持ちいいのだろう!!!!!
さっさっ最高~!!
バイト中の角オナ最高!!!
無我夢中でカクカク角オナにはげみ、果ててスッキリしたその後は通常のバイトに何食わぬ顔で戻ったわたし。
後にも先にも、バイト先で角オナをしたのはこれが最初で最後だが、わたしは今でも忘れない。
あの衝撃的な気持ちのいいオナニーの快感を。
親友が寝る横で、親友の大いびきをBGMにオナニーした話
時は数年前の秋にさかのぼる。場所は異国の地デンマーク、わたしは3つ年上の親友のヨウコと3カ月間一緒に住んでいた。
間取りが1Kで、寝る部屋はヨウコと同じであった。
当時も相変わらずヤリマンだったため、毎日ムラムラしては夜な夜なヨウコとパブやクラブにくり出しては男を捕まえやりまくっていたわたしだが、オナニーはヨウコと部屋が同じだったため我慢していた。
ヨウコは、わたしと違い品があるいわゆるお嬢様タイプで、下品な下ネタも一切言わない。
わたしは「クンニ」と言うところをヨウコは「愛撫」、「まんこ」は「女性器」という品のある言葉を使う。ヨウコはそんな女性だった。
わたしがヤリマンなのを知った上で親友になってくれたのだが、今でもなぜ彼女のような自分と180度正反対なタイプのヨウコとこんなにも仲良くなった事が不思議である。
とはいえ彼女は知らない。
……デンマークで一緒に暮らしたあの頃、ヨウコが寝ている横でオナニーをしてしまった事を。それも一度ではなく何十回も。
もしかしたらいびきは伝染するのかもしれない。
わたしのいびきはかなりひどいと周りは言う。
ヨウコは何も言わなかったけど、わたしと寝るとき毎晩必ず耳せんをしていた。それが、わたしのいびきのひどさを物語っている。
一方ヨウコは寝息すらたてず静かに寝るタイプだったのだが、ある日を境にヨウコのいびきが突然ひどくなったのだ。
グォーガォーグガーグォーグガー!
まるで怪獣が大暴れしているかのようなけたたましい音をたてて。それも一瞬などの短い時間ではなく、ヨウコのいびきは朝までエンドレス続いた。
ね……眠れねぇ!!!!!!!
わたしは不眠症になった。
ヨウコの大いびきがうるさすぎて……(人の事言えないくせに)。夜中、日本にいる母と姉に事情を打ち明け耳せんを送って欲しいとメールでSOSを出した。
母も姉も面倒くさがらず、翌日すぐに百円ショップで耳せんを購入してくれてそれぞれ別に送ってくれたのだが、日本はデンマークから遠い。
そうすぐに耳せんは届かず、またデンマークで耳せんを買うという考えも浮かばなかったので、数日間わたしはヨウコのいびきに悩みながら相変わらず寝れずにいた。
そんな眠れない夜が続いた頃、寝られないイライラがムラムラに変わったのだ。
そうだ、久しぶりにオナニーをしようではないか。
ヨウコは大いびきをかいている。
ヨウコと寝ている部屋は同じだが、ベッドは頭の位置が少しずれてわたしの足元にヨウコの頭がきている。
なのでオナニーをしてもヨウコの顔も見えないためそんなに気まずくもない。
そして、ヨウコは大いびきをかいている。
つまり絶対に寝ていると確信できるのだ。
わたしは、ヨウコの大いびきをBGMにまんこを触りながらベッドを激しく揺らした。
ヨウコの大いびきに加えグォッというヨウコの豚鼻が時々聞こえると、途中何度か萎えそうになったが(ごめんヨウコ、大好きな親友なのに)なんとかオナニーに集中していった。
その夜を境に、わたしはヨウコが大いびきをかきだしたのを爆睡サインにして、毎晩のようにオナニーをした。
親友が寝ている同じ部屋でオナニーなんて、なんだか背徳感があるが、そのシチュエーションがまた、もしかしたら興奮するのかもしれない。
そういうわたしはもしかしたらヤバイのかもしれない………。
思い返すと、デンマーク時代より前に母と姉と国内旅行した事があったが、その時も姉と母が寝ている横でオナニーをしてしまった。
その時は、背徳感だけではなく罪悪感に似た、なんだか悪いことをしているような気持ちになったのだが、それでもわたしはその時もオナニーで果てた。
「背徳感」などの負の感情は、時にオナニーに最高のスパイスを加えるのかもしれない。
「さぁ、今は自由だ沢山オナニーをしなさい」というオナニーどうぞな空間より、黒歴史になるようなシーンでのオナニーの方が気持ちいい。
何はともあれ、今夜も黒歴史は更新だ。
……オナニーをしよう。
彼氏が寝静まった後に、彼氏の横でこっそりと…………。