そんな激動のある日、やっとオフが取れたなお美さん。何をするのかな? と思っていたら「エステに行くの。最終回に向けてもっと理想的な体作りをしようと思って。でも何だか一行さんのために綺麗にしているみたいでしょ?」なんて笑っていて、これ以上、綺麗になってどーすんの? って思ったぐらい。スレンダーなのに出るとこ出ているボンキュッボンなスタイル、真っ白なツルスベ肌、何より美人で聡明で、でも話すと男前できっぷが良くてコメントも気が効いていて。憧れるなっていうほうが無理よ。
このドラマの制作はよみうりテレビで、ロケも多かったけど、収録スタジオは当時、よみテレさんが京王堀之内に持っていた多摩スタジオ。都心から少し離れた所にあったから、通うのも大変だったのよね。だけど視聴率も上がる一方だったから、弱音を吐く人は皆無だったわ。
そんな中、ある日、いつも仲良くしてくださっていたよみテレの広報さんが「アツ、軽井沢に行かない?」と、突然言ってきたの。夏休みに軽井沢に行こうってことかなと思って、何も考えずに「行く~!」って答えたんだけど、よーく聞いたら「『失楽園』の最終回ロケが軽井沢であるのよ。だけど、最終回の台本を事前に渡すことが出来ないの。どんなシーンかわからないのに来てもらうことって出来る?」と言い出して。もうね、そんなの会社に聞くまでもなく「行く行く、絶対に行く」と即答し、晴れて広報さんと私は夏の軽井沢へGO!
どんなシーンを取材出来るのかさっぱりだったけど、軽井沢プリンスホテルのコテージを借りた“失楽園合宿”はお楽しみの連続で、収録の合間に観光したり。正確に言うと観光の合間にちょっと取材を挟んで、夜になるとみのもんたさんが「美味しい中華を食べに行こう」なんて誘ってくださったり。なお美さんの他にも十朱幸代さんや菅野美穂さん、加賀まりこさんといった女優さんたちも出ていらして、本当に美の共演だったわ。
でも、やっぱり主演のなお美さんの輝きは半端なくて。軽井沢ではお待ちかねの(!?)入浴シーンもあったんだけど、撮影場所の露天風呂に入った途端、目に飛び込んできたプロデューサーの黒の海パン姿があまりに衝撃的で、「何でプロデューサーが海パン? しかも何故に黒?」って笑っちゃったわ。そんな目を浄化してくださったのはもちろんなお美さんよ。