私がこんな感想を抱くのは、ホルモンパッチを使ったことがあり「これがもっと日本に知られてほしい! そうすれば病気だけど卵巣摘出をためらったり更年期障害に苦しむ女性が激減するに違いない!」とその時思ったからです。
しかも、ホルモンパッチ、関西弁でいうところのオモロイ(心が躍るようなインパクトがある)物体でもあるんですよね。私は「こんな透明で薄ーいシールに、たくさんのホルモンが入っているとは!?」と化学に対する脅威の念に打ち震え、かつ、お腹にシールを貼るという行為におかしみも感じました。形が丸いから、ドラえもんやアンパンマンの顔でも印刷したら良いのでは、とも考えたり。なのでホルモンパッチをユーモラスに描くことには賛成です。
ホルモンパッチは頼りになる上に心に響く化学の結晶だと思っているので、この貼り薬に関する正しい知識は日本にいる全女性に知ってもらいたいです。
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女性の声が表に出ることがまだまだ少ない日本で、『さよならしきゅう』のように語りにくい体験を語ってくれた著者には感謝と敬意を表したいです。岡田有希さん含むすべての女性疾患経験者が心穏やかで生活の質の高い日々を送れるように、そして、女性がどんなテーマでも大声で自由に共有できる土壌が日本でもさらに醸成されることを願ってやみません。