
Photo by Marina Spektr from Flickr
セックスのとき、「挿入自体が気持ちいいと思わない」という女性もいらっしゃると思います。苦痛を感じているわけではないけど、別にこれといって快感を得ていない……。
先日、「膣は鈍感な場所である。Gスポット・ポルチオで最初から「イク~」とならない理由」では、膣は奥にいくほど鈍感な部分であるとお伝えしました。女性が快感を得ようとしたら、膣の中を探っていきながら脳が「気持ちいい」と感じ、実際にカラダが反応するように「開発」をしていくことが必須です。つまり、開発されていないのであれば、気持ちよさを感じなくて当然。「感じないのはおかしい?」と悩むことはなく、問題ありません。普通です。
しかし、もし「彼、早く開発してくれないかな~」と待ちの姿勢を決め込んでいるようでしたら、少し話を聞いてください。
「開発されない」「気持ちよくない」は、彼のテクニック不足?
突然ですが、質問です。セックス中、アナタはどのような動きをしているでしょうか。たとえば、男性は色々な体位に導いたり、定番体位「正常位」でも、女性の足を伸ばしてみたり、両肩にかけたり、膝を曲げた両脚を揃えてみたり、あれやこれや動かしていることも多いのではないでしょうか。そのとき、どうしていますか? 相手にされるがままになっていませんか?
というのも、ガールズトークで登場することが多い“彼とのセックス”話に、「ちょ、待てよ!」と思うことが多いんです。話の内容を聞いていると、全く動かない“マグロ女子”までいかなくとも、自分から積極的に動いていない女性が、結構いるのです。にも関らず「彼のセックスが気持ちよくない」「気持ちよくしてくれない」と不満を述べるのは、ちょっと意味がわかりません。挙句の果てには、男性側のテクニック不足という結果で話が収束に至ることもあります。
個人的な考えですが、明らかに膣とペニスのサイズの“相性”が合わない、という以外の不満は、男性のテクニックの問題だけではないと思います(テクニック不足はお互いさま)。乱暴で痛いのはもってのほかですが、基本的にはコミュニケーション不足が原因ではないかと。セックスは一方的な行為ではなく双方向の行為ですから、コミュニケーション不足は女性側の問題でもあります。ですから、いまひとつ感じない性器を開発して「性感帯」に変えていくのは“彼のテクニック次第”ではありませんし、セックスは彼から気持ちよさを“与えてもらうもの”ではないのだと思います。
オナニーで体位、膣の角度の調整を
オススメしたいのは、自分で開発していくこと。オナニーで自分のカラダを知ることはとても大事なことだと思います。
▼イキやすい体は「開発されるの待ち」じゃなく自分で作ろう。セックスも楽しくなるオナニーポイント3つ
自分の感じる体勢やスポット、触り方がわかってくると、相手のいるセックスでも、カラダを調節して自分で感じる体位や部分を見つけていけるはずです。「調節」といっても難しいことではありません。たとえば「正常位」でも、足を伸ばす・曲げる、上げる・床に足の裏をつけるという簡単な変化でも、膣の角度や締まりが変わってくるものです。
私の場合ですが、M字開脚状態ではGスポットにフィットしやすくなる。足を高く上げることで膣が上向きになり、奥まで突きやすくポルチオを刺激しやすくなる。足を伸ばせば膣がカラダに対して平行になり、圧迫しながら挿入することでクリへの刺激も大きい……と、膣の角度が変わることで、挿入している感覚や感じる場所が変わってきます。オナニーで、指先や足の微妙な動きで変化する快感スポットを探して、セックスに取り入れてみるのはどうでしょうか。
挿入中、膣をキュ~ッ! の失敗
おしっこを我慢するように、肛門をキュッと締めるようにする「膣トレ」ブーム、ありましたね。実際に、膣のゆるみを感じていた方が解消したという話もありますし、尿漏れ防止やダイエット効果もあったりするようです。
一方で膣トレは「セックスの際、相手を喜ばせる」と紹介されることも多く、彼氏に「愛されるため」に膣トレに励んでいるという女性もいるかもしれません。それ自体を否定はしませんが、「セックス中の膣の締まりがいいに越したことない!」というのは誤解のようです。
ある夜のこと、私はセックスする相手に「絶頂気分をキープさせたい!」と意気込み、挿入してからずーっと膣を締めておりました。その結果、「体位やイキそうなときに、ギューっと締まるのが気持ちいいんであって、ずっと絞められてると痛い」という感想を頂戴したのです。そうなんです、膣は故意に締めるものではなく、締まりやすい体位があったり、オーガズムを感じれば勝手に締まるもの。
▼セックス中に膣がキュッ! 締まりやすいセックス体位、あります
なによりも、ずーっと意識的に膣を締めていることで、私は快感へ没頭することが出来ず、大層疲れました。いつも何回もイクのにイケないどころか、自分でも膣に痛みを感じてしまう始末。ということで、セックス中の故意の“膣締め”はオススメしません(実践するのであれば、「緩急」を忘れずに)! このような失敗も学びのひとつです。
おたがいに色々な体位や動かし方をトライして、気持ちいい場所を探してみてくださいね。