連載

不幸体質なサゲマン女…かぐや姫の幸せって何だキュウ?

【この記事のキーワード】

しQちゃんの吐きそうな日常

 

『かぐや姫の物語』を見てきたキュウ!

上映中、あたしは涙が溢れて止まらなかったキュウ。力強い女の生き様。生の讃歌。これはおとぎ話でも昔話でもないキュウ。現代を生きる女への力強いメッセージ、そして男たちへの警鐘の作品キュウ。

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冒頭からフェミ爆発だキュウ!

竹から生まれたかぐや姫。母親代わりの媼の手に抱かれた瞬間、小さな人間の姿から赤子の姿になるキュウ。そして不思議な力で、媼のおっぱいから母乳が出るようになるキュウ。(なぜか媼の乳首はピンク色だキュウ……不思議だキュウ……)

そう、女の肉体は子供を産み育てるようにできている。
出産するのも女、母乳が出るのも女。女の身体には負担がかかるんだキュウ。
少子化をどうにかしろだの、ベビーカーが邪魔だの、新幹線で泣かせるなだのウダウダ言っている男どもは赤ちゃんを産んでおっぱいくれて泣きやませることができるのかキュウ!? あまつさえ子供に危険が及んだ時も、男は女(=母親)の責任だと責めやがるキュウ。産むのも育てるのも身を削るほど大変なのに、女に丸投げされがちな育児……絶望するキュウ!

翁はかぐや姫を溺愛していたけれど、かぐや姫の世話をするのは媼の役目だったキュウ……。

ここまでで、映画の開始15分ほどだキュウ。しょっぱなからあたしのフェミを大爆発させる『かぐや姫の物語』ってすごいキュウ。
まだまだお話は始まったばかりキュウ! あたしの自分語りもこれから炸裂するキュウ。覚悟しろキュウ!

今も昔も男って最低キュウ!!

成長したかぐや姫にショッキングな出来事が起きるキュウ。
それは彼女が初潮を迎えた時キュウ。
初潮……女になった証……。誰もが通る道だけれど、女にとっては辛いものキュウ。変化していく自分の体。変わっていく周囲の態度。
それをまざまざと感じさせたのは、かぐや姫が女になったお祝いの席の時キュウ。祝いの席で酔った男が、かぐや姫の義理の父親の翁に絡んで言うキュウ。

「本当に美しい姫なのか? 本当は醜い娘じゃないのか?」

男たちはかぐや姫の姿を直接見ることは禁じられていて、ウワサの美貌に疑いを持つようになっていたキュウ。
御簾越しにその会話を聞いたかぐや姫は怒りで屋敷を飛び出し、疾走するキュウ! 走って走って力の限り走り続けるキュウ!

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突然女になってしまって戸惑っている自分。それなのに男どもはそんな自分のことをよく知ろうともしないで、容姿だけで値踏みしようとしてくるキュウ。耐えられないキュウ。
知りもしない、会ったこともない男どもに価値をつけられる重圧。
そう、女はいつも品定めされているキュウ。そして男は女を品評するのが当然だと思っているキュウ。女の評価を勝手に定める男、許せないキュウ!!!!

アーッ! わかるキュウ! あたしもかぐや姫の気持ちがわかるキュウ~!

女は日常的に男の視線にさらされているキュウ。
あたしが男に値踏みされるのは、あたしが激マブくて超カワイイ子宮だからって思うキュウ? 答えはNOだキュウ。美人であろうがブスであろうが女は日常的に値踏みされるキュウ。電車の中で、職場の中で、家庭の中で、インターネットの中ですら女である役割を押しつけられるキュウ。
生きているだけで辛いキュウ……。傷付くキュウ……。

そして傷付いたことを口にすれば、こじらせ女子はウザいだのフェミババアだの被害者意識乙wwwだの言われるキュウ。

傷付いた気持ちを傷付いたと言って何が悪いキュウ?
こじらせて何が悪いキュウ?
女が自分について考えればフェミになるのは当然だキュウ! ついでにババアで何が悪いキュウ!!

幼稚で外罰的? どいつもこいつもうるせぇキュウ!!!! その腐った根性、あたしが産み直してやるキュウ!!!!

メイクアップは自己否定だキュウ~

その後、かぐや姫は敢えて男の望む女になることを決意したキュウ。
初潮が来た時は、躾係に激しく抵抗したにも関わらず、キュウ。
涙を流して「眉を落とすのも、お歯黒も気持ち悪い! 高貴な姫は涙も流さないのか!」と叫んだのにキュウ!

現代の女も化粧をするのが当たり前のマナーとされているキュウ。
本当は化粧なんてしたくない。
お金はかかるし、肌は痛めるし、はっきり言ってスッピンで生活していい世の中ならスッピンでいるキュウ。
ただ、この社会の理では女は化粧をするものと決まっているキュウ。キレイな格好をしていなければ、社会には認められない。女としての価値はないとされているキュウ。

ハァ……毎日毎日、顔に顔料を塗りたくるの疲れるキュウ〜。BBクリームですら疲れるキュウ。
しかもメイクをしてるのに「ちゃんと化粧しろよw」とか言いやがる男もいるキュウ。失礼だキュウ! この顔面はな、あたしのブス要素を全力で隠蔽した結果だキュウ!! マイナスをゼロに近づける努力を認めろキュウ!!

ナチュラルメイクは普通のブス、盛りすぎれば厚化粧ブス、努力して厚盛りナチュラルメイク技術を会得すれば顔面詐欺師……ぶっちゃけ究極のナチュラルメイクは整形だキュウ。なのに整形は犯罪者のように叩かれるキュウ。
顔面を値踏みされる男社会に疲れたキュウ……。あたしは一体どうしたらいいってのキュウ? ブスは死ねばいいキュウ?

極めつきは男のスッピン信仰だキュウ。

あのな、お前らがアメブロで見慣れているアイドルのスッピンはただの風呂上がりだキュウ。風呂上がりは血色もよくなるし、下手なファンデ塗るより盛れてるんだキュウ。
貴様らに本当のスッピンを教えてやるキュウ。

本当のスッピンとは寝起きのスッピンだキュウ!!

むくんだ顔、たるんだ頬についたシーツの跡……ほとばしる皮脂……半目、目ヤニ、鼻くそetc……それらを含めてのスッピンだキュウ! それをお前らは本当に見たいのかキュウ!?
日本社会のメイク強制とナチュラル美人信仰……ダブルスタンダードに絶望するキュウ!!!!

男が望む理想の女…そんなの化け物だキュウ!!

かぐや姫は自分の意思とは反する、女の生き方を受け入れたキュウ。
男が望む女らしく生きること。
それは、自分を育ててくれた翁への恩返し。翁が恥ずかしい思いをしないように、自分の意思を捨てて男の社会に身を投じたキュウ。それは、負けたわけではないキュウ。強い意思を持って選んだ決断キュウ。

美しさも教養も身につけ、男が望む女の理想を演じること。
かぐや姫が選んだ進路を現代に例えるなら、それは女子アナの世界だと思うキュウ。
女子アナは男社会で生きるために、世間が好む容姿で仕事も完璧にこなす。その上、結婚や出産だってこなすキュウ。キモい男にパンチラを盗撮されたり「女子アナ月経カレンダー」なんておぞましいものまで晒されても笑顔で仕事をするキュウ。清く正しく美しい娘であり、娼婦で聖母で労働者……これは人間ではないキュウ。化け物だキュウ。

化け物になってまで男様の望む女を完璧に演じても、世間は女子アナを嘲笑するキュウ。それは男も女もだキュウ。腹黒いとか、合コン狂いとか、年下の野球選手狙いとか……たしかにそうかもしれないキュウけど、性欲ぐらい解放させろキュウ!!!!

世間の望む女を演じるかぐや姫に、男どもは群れをなして求婚をしてくるキュウ。会ったこともないのに、美しいという噂を鵜呑みにして姫君に求婚し競い合う男たち。醜いキュウ。
男は自分のアクセサリーとして女を欲するキュウ。自分が連れている女がいかに美しいか。女の中身を見ようとせず、美人な女を連れていることで自分の株が上がったように感じる男。女はアクセサリーでも、男の価値を高めるための存在でもないキュウ。

男に絶望しながらも、かぐや姫はお人形にも化け物にもなれず、意思を持った人間であることを諦めないで生きるキュウ。

女友達は必須だキュウ!

美しさと教養……世間の望む女像を完璧に演じ、生きるために武装したかぐや姫。
ただひとつ、かぐや姫に足りなかったものがあるキュウ。
それは同性の友達だキュウ。
かぐや姫の周りの同性は保護者ばかり。幼いころから男の子ばかりの環境で、ナチュラル・ボーン・サークルクラッシャー体質に育ってしまったのも不幸の原因だと思うキュウ。

かぐや姫のお世話係に女童という同年代の女の子(ブス)もいたけど、あれは要注意な女だキュウ! なぜなら男も食べ物も、かぐや姫からのおこぼれを狙っていたからだキュウ。こういうマスコットキャラクター気取りで打算的な女は影でかぐや姫sageをするキュウ。気をつけろキュウ。対等じゃない関係で友人を装う奴はフレネミーだキュウ!

かぐや姫の不幸は、そんなフレネミー以外に同性の友達がいなかったことだとあたし思うキュウ。
気持ちや生き方をいたわりあえる友達がいれば、かぐや姫はここまで追いつめられ傷付くことはなかったキュウ。同性の繋がりは心身を守ってくれる。キモい男たちの欲望から身を守り、笑い飛ばすことだってできるキュウ。
かぐや姫は一生をかけて幼なじみの男(※既婚、嫁はブス)に執着していたけど、親友が一言「そんな男やめなよ。つまんないよ」って言ってくれたら、1人で抱え込むことはなかったのにキュウ。過去にとらわれずに、別の生き方ができたかもしれないキュウ。

かぐや姫の周りには、同じ目線の高さで、かぐや姫の本当の気持ちに共感する女は誰1人いなかったキュウ。
かぐや姫はずっと孤独だった。
あたしたちはこんなに、かぐや姫の気持ちに共感するのにキュウ……。

愛し合えないなら死にたいキュウ!!

かぐや姫がとても地位の高い男に抱きつかれたときの怯えた顔。今でも目に焼き付いているキュウ。
好きでもない男に抱かれるのは気持ちが悪いキュウ。でも、高い地位を持っている男にはそんな女の気持ちがわからないキュウ。それは、地位の高い男をゲットしたことで、自分まで偉くなった気になって喜ぶ女も一定数いるからキュウ。
でも、そんなのは錯覚だキュウ。
いくら高級な服を身にまとおうが、いくら豪華な家に住もうが、男によって女としてのステータスを爆上げしたつもりになってる奴は、勘違いバカ女郎だキュウ!!!!!!

確かに、お金のある暮らしはいいものだと思うキュウ。
でも、貧しくても好きな男と暮らすことのほうが幸せという価値観もあるキュウ。
あたしにはどっちがいいことなのかわからないけれど、かぐや姫は後者を選んだキュウ。

かぐや姫が望んだのは、豪邸で蝶よ花よと愛でられる日常や、帝の寵愛ではなくて、子供の頃に過ごした野山で草花や虫と戯れ、その自然の中で愛する男や家族と生きることだったキュウ。
その望みをほんのひとときでも叶えるかのように、彼女は月に帰る前、愛していた幼なじみの男と再び出会い、二人で宙を舞い、抱きあうキュウ!
このシーンは、それまで澱のように溜まっていたこの世界への不平不満憤りをすべて帳消しにしてしまうほど多幸感にあふれていて、世界は美しいと思えたキュウ! この美しいシーンに不倫だどうだって水を差す奴は誰だキュウ!? あたしが産み直してやるキュウ!!

かぐや姫は月に帰ったキュウ。
これは、彼女の地球での寿命が終わってしまった……つまりかぐや姫は生を全うしたのだとあたしは解釈したキュウ。『かぐや姫の物語』は、生々しい女の一代記だったのだキュウ~!!
同時に、「女の幸せとは何か」を現代を生きるしQたちに突き付け、否応なく考えさせてくる厳しい作品だったキュウ。
しQの幸せ……はぁう、イケメンアイドルやイケメンゆるキャラやイケメンAV男優と戯れてお金と性欲にまみれた日々を送りたいと現実逃避したこともあったけど、本当の幸せってきっとそんなことじゃないキュウ~~~。
今年もしQの懊悩は続くキュウ……。

 

■子宮のゆるキャラ(妖精)しQちゃん /アイドルに貢ぐために週5+日払いバイトで馬車馬のように働いているキュウ。生理前は情緒不安定になるけれど、今日も元気に頑張りまシュッサン☆ Twitterアカウント【@sheQchang】

(しQちゃんバナーイラスト おおざわともこ http://ohzawa.blog.fc2.com/ )

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しQちゃん

子宮のゆるキャラ(妖精)。アイドルに貢ぐために週5+日払いバイトで馬車馬のように働いているキュウ。生理前は情緒不安定になるけれど、今日も元気に頑張りまシュッサン☆ 

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