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クレジットカードの恐怖…永遠に「次の給料日」が来ない場合もあります。

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【前回までのあらすじ】
派遣社員として働き、北関東の実家を出て一人暮らしを始めるも、派遣先が倒産、再び職を失った私。
果たして私は渇望していた「安定」を手にいれることができるのか!?

倒産後の無職期間

 勤め先が倒産した場合、社会保険に入っている人ならば失業保険が給付されるわけですが、私は社会保険ナシで働いていました。いつ契約を切られるかびくびくしたり、社会保険ナシで働いて、会社という名の泥船と一緒に沈没するような就業形態は、もうこりごりでした。

 私は正社員の仕事に絞って転職活動を行いました。12社応募して何社からオファーいただき(失職女子にもそういう時代があったのですよ……)、そのうちの1社に正社員として入社させてもらいました。

正社員

 正社員の職は、手取り19万。ボーナスが出れば、支給される、とのこと。最初に正社員で勤めたときのような住宅手当や食費補助はなく、給料も減っていることに不満はなかったものの、このまま歳をとればとるほど給料や福利厚生が減っていく人生なのだろうか……? とふと不安がよぎりました。

 が、一番の願いは、簡単に職を失うことはないで「あろう」正社員として働いて、社会保険・厚生年金に入って、安定と安心を手に入れることだったので、私としては結果に非常に満足していました。これでようやく定年まで働ける場を手に入れた……骨を埋める場を……と、思ったのは、けれども、またもや早とちりだったのでした。

 2年程働いた時点で、クビになっちゃったんですねー……これが。

 正社員はそう簡単にはクビにならないのかと思っていたのですが、なんやかんや法律の網目はあるようで、私は「2週間後にクビね」と言われたのが最後、自分のデスクにさえ近づくことを禁じられる身に。

 この正社員時代、手取りが少なかったので(言い訳です)、せっかく出たボーナスは貯金して、毎月の生活費を補填する形で切り崩しており、気がついた時には貯金はほぼなくなっていました。

 加えて、仕事が忙しく(再び、言い訳です)、家計管理がキチンとできていませんでした。いくら入ってきて、いくら出ているのか、例えば、電気・水道・ガスの引き落としは毎月何日で、いくらぐらいなのか、ということすら把握できていませんでした。いわゆる、「収支と支出が見えていない」という状態だったんですね。

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大和彩

米国の大学と美大を卒業後、日本で会社員に。しかし会社の倒産やリストラなどで次々職を失い貧困に陥いる。その状況をリアルタイムで発信したブログがきっかけとなり2013年6月より「messy」にて執筆活動を始める。著書『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』。現在はうつ、子宮内膜症、腫瘍、腰痛など闘病中。好きな食べ物は、熱いお茶。

『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』