木村拓哉(45)主演ドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)が1月18日に初回を放送し、視聴率が15.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが明らかになった。数日前から木村は番宣のために同局のバラエティに出ずっぱりだったが、その宣伝活動がとりあえず報われた形だ。
いかにも“キムタク”らしい木村拓哉の演技以上に目立ったのが、その老けっぷりだった。人間なのだから当然老いるし、アイドルであってもルックスは変わる、男性ももちろんそうなのだ。しかしそれにしても、年上のはずの共演男性陣よりも木村がくたびれて見えたことは驚きである。
木村拓哉演じる島崎(元ボディガード)の勤める警備会社が身辺警護課を発足するにあたり、島崎は同課に配属されることとなった。間宮祥太朗、斎藤工、菜々緒、上川隆也とチームを組み、カップラーメン会社社長の護衛に当たる島崎。石田ゆり子演じる政治家のSPには江口洋介が配されている。
上川隆は52歳、江口洋介は50歳。その年齢なりに老けたルックスだが、貫禄をたたえつつもエネルギッシュで若々しい印象を与える役者たちだ。奇跡のアラフィフと賞賛される石田ゆり子48歳は言わずもがな。そんな中にあって、45歳の中年男性なのに24歳の間宮祥太朗と大差ない幼さを醸し出し、しかし容姿は年齢相応に老けきっている木村拓哉の異物感はなかなか強烈だった。雑誌やポスター、CMのようには修正できない肌のキメの粗さや頬〜顎のたるみ、法令線など加齢が如実に見えてしまうだけに、カッコつければつけるほど違和感は増大する。
木村拓哉といえば型破りなヒーローを演じることでおなじみだが、今回もそのイメージは健在で、ルールに縛られない自由なキャラクターだ。それが彼の持ち味といえばそれまでだが、このメンバーの中で「いつものキムタク」を表現しようとすれば、カッコよさではなく幼さが際立ってしまう。バラエティ番組でもそうなのだから素の彼自身がそうなのかもしれないが、主人公である島崎の子供じみた言葉遣いや態度が、もはや型破りでカッコいいヒーローに見えようもないのは、やはり時代の変化なのだろうか。
(篠田ロック)