
Photo by daily_dares from Flickr
前回の「膣内射精障害」について書いた記事、某サイトでまとめられていました。そこを見ると「ED」「中折れ」と「膣内射精障害」がごっちゃになっている人が多いみたいですね。EDは「射精にいたるまで勃起を維持できない」状態だそうで、勃起はするし(オナニーでは)イケる膣内射精障害とは別モノです。セックスの途中でフニャっちゃう中折れも、EDの一種。EDの原因はいろいろありますが、最たるものは「加齢」ですね。個人差はあるものの、年を取れば自然にそうなるものなので、勘違いオナニーによって「パートナーの中でイク」という快感を放棄したオトコたちとは区別して考えないといけません。
己のチ○コへの愛情がとにかく深い男性たちにとって、勃たないのもイケないのも由々しき問題。でも、女性にとってもやはり困った問題なんですよね。私もかつて「ED男子」とお付き合いをして、思い悩んだことがありました。
当時の私は、婚活に大いに焦っていました。必死だったんです。そんなとき出会った“彼”の第一印象は、ちゃんとした好青年、という感じ。それなりに好みでもありました。徐々に距離を縮めて、まもなく交際スタート。当時の私は交際前に「お試しH」しておきたい派でしたが、その好青年ぶりに「だいじょぶでしょ」と試乗しなかったのが、そもそもの間違いでした。
「最近、忙しくてさ」ーー初めてお手合わせしたときの、彼のひと言がコレ。その夜、彼は勃たなかったんです。いえ、正確にいうと勃つんです。でも、挿入しようとした途端に萎える……。でも、ふだんから「いまが1年でいちばん忙しい時期」と聞いていたし、それが理由で勃たないのもよくあることなので、私も特に気にしませんでした。そんな日もあるよね、という程度。ところが、デートのたびに同じことが続き、気分を変えて温泉に行っても結果は変わらず。そのうち、「口でしてくれる?」といい出すようになりました。繰り返しますが、“挿入”さえなければ勃起していられるんです。でも、フェラで射精させてあげたところで、私を気持ちよくはしてくれない……。
だんだんとイラだってきました。私は男性とお付き合いをしていくうえで、セックスという要素を重視しているので、それが成立していないうちは、「彼氏・彼女」という認識は持てないままだし、それより何より一方的に奉仕するだけのセックスって大嫌い。そこで私がまずしたことは、「ねぇ、前の彼女のときもそうだった?」と質問し、私自身が原因ではないと知ること。そうやって外堀を埋めてから、ズバリ、
「ネットで調べたんだけど、それってEDっていわれる症状だと思う」
「自分でなんとかできるものでもないし、私が治せるものでもないから、病院に行ってほしい」
と告げました。年上の彼、といっても当時で30代半ば。事前に知り合いのお医者さまに相談したところ、「若年性ED」と答えが返ってきて、だったら治せるじゃん! とかえって安心したのです。ちゃんと診てもらわないと断言はできないけど、心因性のものではないか。病院で処方された薬を飲んで、それで無事に勃起→セックスできて自信を取り戻せれば、その後はふつうにできるようになるだろう、というアドバイスだったのです。
こっそりED治療薬を飲んだ彼
これを面と向かって伝えたのは、まだお付き合いを継続する意志があったからこそ。彼からも、「病院に行く」という意志表示があったので、これでふたりの関係も好転するよね〜、と思ったのですが、いつまで経っても病院に行った様子がありません。こっちから何度も問いつめて気まずくなるのは御免です。デートしても食事だけで解散ということが続き、EDのことは触れてはいけないタブーになってしまいました。
彼からお泊まりデートの誘いがあったのは、その約半年後のことです。(え、お泊まりったって、どうせ病院も行ってないんだろうし、できないんでしょ?)と思いはしましたが、押し切られてOK。食事をしてホテルの部屋でふたりきりになった後も、私はそうなるのを避け、妙に時間をかけてお風呂に入ったり、テレビでバラエティ番組を観て笑ったりしていました。
そこに突然のガバッと押し倒し攻撃! いやいやいやいや、ちょっと待って。その前に、言うことあるでしょ!? 慌てた私の口から出たのは、「病院、行ったの?」の一言。それに対する彼からの返答は「行ったよ。さっき薬飲んだ。だから、できると思う」でした……。
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