
Photo by Johan Larsson from Flickr
「気持ちいい愛撫」ってどれくらいの力でどんな風にされることでしょうか。こればかりは個人差がありますが、私の場合、相手の肌を触る(撫でる)とき、乳首やフェラをする際「自分が愛撫されて気持ちいい力加減」で行うようにしています。
しかし、自分自身が感じる皮膚の感覚は敏感なので「触れるか触れないか」くらいでも十分に感じているにも関らず、相手に愛撫する際は「弱すぎて何も感じない」は避けたいと思うゆえに、指や舌に力が入ってしまっているのかもしれません。その結果、女性は「彼の手マンが痛い。クンニはもっと優しくしてほしい」、男性は「彼女の手コキが痛い。フェラでの舌遣いや吸引力が強すぎる」なんて声が挙がるのかもしれませんね。
以前からセックス中(特に前戯)の愛撫は“ソフトタッチであるべし!”とお伝えしていますが……、先日、友人が彼とのセックスで悩んでいました。「最初は指で優しく触ってくれているけど、興奮してくると力が入って痛い」と。
ゆっくり丁寧な前戯と愛撫で膣が濡れた状態とはいえ、膣内の「Gスポット」の位置を探り当てた途端に力強い刺激になったり、勃起したクリトリスをグリグリいじられるのは痛いですよね……。せっかく優しくスタートしたのに、結果“痛い手マン”になってしまっていたのはなぜなんでしょうか。
※指を膣に挿入してGスポットを刺激すること、挿入に限らずクリトリスの愛撫も含め「手マン」と呼ばせていただきます。
強さよりも動かしかた
ほかにも男性向けのセックスハウツーなんかを見てみると「濡れるまではじっくり丁寧に」「濡れてきたら激しく……」という説明って意外と多いんですよね。AVでも徐々に激しさを増す演出が描かれることも多いため、「最初はソフトタッチから。そして徐々に激しく」と言われてもどの程度、なにを激しくすればいいのか悩みどころ。
実体験で感じたことと、女性の友人に聞いたところ……<指の力加減は変えずに、スピードだけ変えてほしい!>という結果に至りました。
Gスポットもクリトリスも、触れるか触れないか程度の優しいタッチから、少しずつ指の腹(触れている部分)の面積を広げていき、女性が感じる力加減を探ります。感じている姿を見ると「もっと感じて欲しい!」という思いからグッと力が入って押し付けるようにしてしまう方も多いですが、ここは我慢して女性が感じた時の力加減をキープ! ソフトタッチのままでも指の速さを変えるだけで大きな快感へと変わるんです。
※クンニのときは、柔らかい舌を押し付けても痛みになることは少ないですが、舌先を固くして激しいクンニに変えると痛みを感じることもあります。
たとえば、Gスポットへの刺激は「中指をGスポットにクイッと押し込むように」という指のテクニックが紹介されていることが多いと思います。無意識に第二関節あたりからグイッと曲げている方……いますよね。実際は、中指の根元をクイッと上げる程度でOK! 「それじゃ力が入らないよ~」くらいいんです。そして、Gスポットだと思われる付近をこすったり円を描くような動き(スピード)に変化をつければ違う刺激を与える(感じる)ことができます。
気持ち良いところを見つけてほしい
そのほか、私の経験と友人の経験談を合わせますと、「手マンで気持ち良いところを刺激するのが上手な人って、ペニスで刺激するのが上手な人よりも少ない!!」という結論が出ました。ペニスによっていかに膣内が気持ち良くなるかっていうのは、お互いのソレの形によるところも大きく、相性もあるんですけどね。それでも、私や友人は、手マンよりペニスのほうが気持ち良いんです。
これはおそらくペニスに比べて指のほうが面積が狭くなる分、ピンポイントでGスポットなど良い部分を見つけ、刺激しないといけないせいでしょう。先に「Gなどスポットの位置を探り当てた途端に強く刺激するのは止めて!」というようなことを話しましたが、そもそも探り当てられていない男性がかなり多いんですよね……。
そして、膣そのものは基本的にかなり鈍い部分なので、探り当ててくれないことには正直、手マンでは全然感じない。でも、タップしたり、指を出し入れしたりと手マンを一生懸命してくれていると真顔かつ無声でいるのは申し訳なくて……。演技しちゃいます。(これのせいで、なおのこと男性が気持ち良いところを探すことを止めてしまうんでしょうけど……)
あなたの手マンももしかしたら女性にとっては「無」であり、演技が大変だと思われているかもしれません。女性の演技を見抜くのはなかなか難しいものの、的確に手マンできていれば膣内がきゅきゅっと収縮します。また、あなたに本当に良いところを覚えさせたい気持ちのある女性であれば、良いところに当たっているときだけ「そこダメ」や「そこスゴイ」など具体的な喘ぎ声を出すことも多いです。
手マンで潮吹きできるかは体質による
男性の多くはAVの影響か「手マンで潮吹き」に憧れを持っている方が多いように思います。でも、手マンで潮吹きは男性側が的確にGスポットを刺激できるかというスキルだけでなく、女性側の体質や気持ちにも左右されるものなんです。
まず、体質について、本当に吹きやすい女性は手マンで狙ってしなくても、なんならクリトリスの刺激だけでも吹いちゃう場合があります。対して、的確にGスポットを刺激しても吹かないという女性もいます。 次に気持ちについて、潮吹きの感覚はおしっこを出すときの感覚によく似ているので、少なくとも潮吹き経験のない女性はなかなか吹けません。理性でなんとか食い止めようとしてしまうんですね。
このような体質と慣れもあるので、どうにか潮吹きさせようとがっしがっしと手マンすることは絶対に避けてください。また、女性の中でも手マンで「潮吹きはさせてほしい派」と「潮吹きは絶対にさせてほしくない派」が両極端。あまり手マンによる潮吹きにこだわりすぎるのは避けましょう。
優しいタッチのまま、指の使い方にもバリエーションを
さらに、速さの緩急だけでは物足りないという方は、指の動きも追加してみてください! クリトリスや乳首では「つまむ」「挟む」という愛撫方法もありますが、これも指先に力を入れた状態だと痛いときがあります。 ソフトタッチでも、十分に濡らした状態で行うと十分に気持ちいいですよ~。
▼乳首で楽しむオナニー「チクニー」撫でて転がしてつまんでワイパー!
前戯を受ける側は、一度痛みを感じてしまうとリラックス状態から緊張状態になって(集中力が途切れて)しまいます。舌や指での愛撫は「感じまくる!」という愛撫ではなく「焦らしながらリラックスする行為」として、最初から最後までソフトタッチで楽しむようにしましょう。