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木下優樹菜と青山テルマによる「女子disり」は痛快か不快か

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私の年下王子さま 本編 #1 AbemaTV より

私の年下王子さま 本編 #1 AbemaTV より

 7月14日よりAbemaTVで、恋愛リアリティショー番組『私の年下王子さま』の放送がスタートした。若い男女の恋愛模様を収めたVTRを見ながら、木下優樹菜(30)、青山テルマ(30)、BOYS AND MEN小林豊(29)らがトークを繰り広げるのだが、驚いたことに、青山テルマが終始、出演女性陣への悪口を言っていた。

 『私の年下王子さま』は、出逢って間もない5人の“年下王子”と4人の“オトナ女子”が二泊三日のお泊まり旅行をするという内容。それぞれが様々なアプローチを重ね、気になる相手との距離を縮めていく。

 番組序盤で、男子たちが気になる女子へプレゼントを渡す場面があった。すると恋愛経験の少ないお嬢様・れいなが「プレゼントをもらったことがない」とコメント。すかさずテルマは「ぜってーウソ」といきなり厳しめにツッコんだ。26歳のれいなは今までに2人の男性と付き合ったことがあるが、2人とも1カ月ほどで別れたそうだが、テルマのウソ認定は覆らない。

 次に、あおいという男子がまなたという女子にプレゼントを上げる際にもツッコミが。まなたはプレゼントをもらいながら、「でも正直、あおたんはCHIHAさんにいくと思ってた」と発言。これにテルマは「出た! もう1人の女子(の名前を出す)っていう……」とするどく解説し、木下も「そうねそうね、言うね」と同調。彼女らに言わせればこれは、別の女子より自分を上に置き、マウントをとりにいく恋愛テクであるのだろうか。ともあれ、テルマはまなたにロックオンしたようだった。

 気になる女子を男子が誘って手を繋ぐ場面では、まなたは男子と手を繋ぎながら、「久しぶりに人と手を繋いだ。だって2年半くらい繋いでないよ?」「だから男の人がこんなに近いところにいるのも、ホンマに久しぶりやし不思議やし。だからめっちゃ緊張するねんけど!」と言ってピョンピョンジャンプ。この様子を見たテルマは、「ちょっと鼻につくな~この子」。

 さらに番組終盤に再びテルマはまなたを名指しして批判した。手を繋ぐ前のシーンでまなたが「私ホンマに浮気とか絶対せえへんし」と言っていたことが、テルマはかなり気になったのだという。「最初から“私浮気もせえへんし、長続きします。ええ女やで?”的なテンションでこられると、おいおいおい……みたいな」と、たった一言にここまで裏があると推測するテルマもなかなか凄い。それだけ過去、ぶりっ子女子にイヤな思いをさせられた経験があるのだろうか。

 とはいえ、こういった恋愛リアリティショー番組は、出演する女性陣の行動にツッコミを入れるのも1つの楽しみ方。テルマのコメントを痛快に感じる視聴者も当然いるだろう。もはや『あいのり』全盛期とは違い、純粋な恋愛模様を応援するというよりは、視聴者のツッコミ前提での番組作りが主流となっている感もある。

 ただそんな中で、恋愛リアリティショーの多くが、恋愛の作法や価値観を更新するどころか、ガチガチの異性愛規範に沿った旧時代的な恋愛観で作られていることは気がかりだ。出演者のやりとりやツッコミ要員のトークも含め、視聴者の限定されるネットテレビの利点を生かし、新しい恋愛観を提供してもらいたいものである。