SNSなどで体重(数値)を晒す女性芸能人が増えているが、「羨ましい〜」「さすが、私も頑張ろう」と素直に励まされるファンもいれば、「痩せ自慢だ」「自虐風自慢がしんどい」と穿った見方をして非難するネットユーザーもおり、その行動には賛否両論。美容のために痩せすぎて健康を損なう女性モデルらの問題は世界中で議論されているが、ここ日本においてはどういう流れが今あるのかというと、ダイエット成功の証として数値を公開するのではなく、あくまでも「健康的なフィットネス」の一環として体重を見せるのが主流だ。
今年の6〜7月には、ローラ(28)とHKT48宮脇咲良(20)がSNSで体重を公開したが、その方向性は真逆だった。ローラは49.7kgという数字を公開し、<わたしは体重は気にしないんだ どんなお食事をしてどのくらいの運動をするのかで見た目にでるからね! お家にも体重計をおいていないの! 165cm50kg台がいいかなぁ>とコメントをつけた。豊満かつ筋肉質のメリハリボディを目指しているようで、増量を目指しているローラはまさに今のトレンドそのもの。
一方の宮脇は42.8kgと告白。身長163cmにしてはあまりにも軽いが、総選挙を前にして朝ごはんだけを食べるダイエットに取り組んだ結果だという。ファンから心配の声が寄せられたのを受けて、「ちゃんと食べて、運動するダイエットにシフトチェンジしてるよ! 健康第一」と書き加えていたが、減量を目的として痩せた後の数字を公開していることから、彼女の場合はトレンドには逆行するダイエット志向のようだ。
食事を減らしての減量は体に大きな負担がかかるため、影響力の強い芸能人は特に薦めるべきではないことは明らか。そんな世界的な潮流にのって、日本でもワークアウトはブーム化しており、ローラをはじめとした最先端トレンドのタレントたちはパーソナルトレーナーによるトレーニングを実施、筋肉をつけて体重を増やすことにトライしている様子を積極的に発信している。
身長172cmの菜々緒(29)は、昨年3月に49kgと公言。「これからも筋トレ続けて1キロは最低でも増やして50キロをベスト体重にしたいです。出来ればもっと全体的に筋肉つけてメリハリつけたい。ふくらはぎの筋肉もっとつけたい」とツイートしていた。
ダレノガレ明美(28)は昨年9月に「体重が1kg増えてた。筋肉量が増えたおかげ。さすが! 私の体は体質が外国だから筋肉つきやすい」と、体重が増えたことを喜ぶツイート。「理想は164cm 46kg。今は164cmの43.8kg。あと、2キロしっかり筋肉つけたい!」と、痩せるだけが良いわけではないと言わんばかりのコメントをしている。
とはいえ、菜々緒もダレノガレも筋肉による体重増加を促していながら標準体重よりもかなり痩せた数字をベストと公言していることはどうなのだろうか。ワークアウトによる健康で筋肉のついた身体は理想的だとしても、その目標体重はどう考えてもおかしい。この体重が“理想”と掲げられてしまったら、彼女たちをリスペクトする女性たちの悪影響になってしまう。長らく低体重こそ美容的に正義とされてきた文化があるため仕方がないのかもしれないが、自分たちの影響力を考えて発言してほしいものだ。