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セックス前の風呂を全力で拒む、30代前半マッシュヘアの雰囲気イケメンの疑惑

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 こんにちは! 白雪魔夢子です。

 白雪の男友達、T哉から久しぶりにライン通話がかかってきました。せっかくだから、顔を見て話そうということになり、テレビ電話に切り替えたのですが、その瞬間、私は叫んでしまいました。

「ハゲた!?

 そのとき、T哉は髪を風呂上りで髪をオールバックにして後ろに縛っていたのですが、ぺったりした髪の具合とおでこの後退具合がキテいるように見えてしまったのです。

  T哉は「ハゲてないって!」と言いながらも激しく動揺し、その後も私の話など聞いていない感じで髪を触っていました。

  それから数週間が経ち、T哉のことなどすっかり忘れたころ、またビデオ通話がかかってきました。何気なく出ると、ふさふさのT哉が笑っていました。

 「俺、ハゲじゃなかったよ!!

  T哉が美容院でハゲ疑惑のことを相談すると、ドライヤーのかけかた次第で髪のふさふさ感がかなり変わると教えられたそうです。で、分け目を変えて念入りに乾かしたらふさふさに戻ったんだって。

  前置きが長くなりましたが、今回出会ったR氏(30代前半)も同様の問題を抱えていました。彼はT哉と違い、第一印象からふさふさでしたが……。

 『実際にここで知り合った人と会ったりするんですか??』

  R氏のはじめてのメッセージはこんな感じでした。

 ふだんならスルーしてしまうメッセージでしたが、白雪は彼に返信しました。なぜかというと、雰囲気がイケメンだったからです……!

 口元を若葉マークで隠し、セピア色に加工したプロフィール写真は、自意識高い系男子の匂いがプンプンしましたが、だからこそ、実物と写真がどのくらい違うのか興味が沸いてしまったのでした。

イケメンは無愛想でも許される?

 彼のプロフィール文には、ただ興味があることが羅列されていました。

『グルメ・音楽・カラオケ・インドア・天然と言われる・明るい』

 こんなのイケメンじゃないと絶対に相手にされないヤツ!! しかし、写真がイケメンだと女子は勝手にイメージを膨らませて親近感を感じるわけです。

「あ、福島県出身だって!わたしの住んでる県の隣だ☆」みたいなね。
30代なのに学生、だって!なんの勉強してるんだろ!?気になる☆」みたいなね。

 彼にメールを送っても、たいした面白い返事は返ってこず、「とりあえず、会って話しませんか?」とこれまたテンプレのようなメールが届きましたが、白雪はOKしました。

 待ち合わせ当日。

 イエローのニットにストライプのスカートという爽やかな恰好でキメていくと、駅前でスマホをいじっているR氏を見つけました。

 30代前半で同年代のわたしとR氏。はたから見たら、カップルの待ち合わせに見えるかもね~なんて思いながら、後ろから「Rくん?」と声をかけました。

 くるり。彼が振り返ります。

 そのとき、白雪は不思議な気持ちになりました。

 R氏は重めのマッシュヘアだというのは写真で見て知っていたのですが……、毛、多すぎん?? と思ったのです。

 例えるなら、頭がやけに大きい人形のような。髪の毛の中に鳥を隠し持っているマジシャンのような。

 しかし、いきなり「体毛、濃いね~!」なんてフランクに言う勇気もなかったので、白雪はちらりと彼のハーフパンツから伸びた足を見ました。

 つるっつる……。剃ってるのか? まあ、自意識高い系男子なら、それもあるかもしれません。

 R氏は不愛想な人で、あんまりしゃべらないので、白雪は「自意識高い系ってこんなんなのかなあ」とぼんやり考えていました。

彼が全力で風呂を拒む理由

 あまり会話も弾まないまま、ホテルに着き、白雪は気まずさを紛らわすために、さっさとお風呂に向かいました。お湯を出して、「一緒に入ろ~?」と声をかけてみます。

 シーン。

……あれ、聞こえなかったのかな?

白雪「一緒にお風呂はいろ?」
R氏「あ、俺。風呂はいいわ」

 え……?

 風呂はいいわ? 『風呂は好きよ』ってこと?

 いや、違う。このニュアンスはどう考えても『風呂には入らない』だよね……。

 8月某日。7月の猛暑よりかは過ごしやすいものの、それでも駅から歩いてきた白雪の体からは汗が噴き出していました。R氏だって同じはず。

 それなのに風呂に入らないって……。白雪は一瞬でイヤな気持ちになりました。

 こいつ、くさいティンティンを舐めさせるつもりか!? 私にはそんな趣味ないんですけど!!

白雪「え~? お風呂キライなの~?」
R氏「人と入るの得意じゃないから」
白雪「じゃあ、ひとりで入ってもいいよ?」
R氏「見られてるとイヤだから、入らなくていいよ」

 なんだお前は。風呂から出てくる瞬間も見られたくないとか、80年代のアイドルなのかよ。

 というか、わたしたち。これからセックスをするんですよ。ここにきて、白雪の不満が爆発。さっきまでニコニコしながら、優しい声で話しかけてきたけど、もう我慢ならない!! とばかりにちょっと強めに言ってみました。

白雪「お風呂入ってない人にフェラはできないよ~」

 それでも、優しめに声をかけちゃう自分が憎い~~!! 私のお人よし~~!!

 しかし、彼はめちゃくちゃ大人の対応を見せた私に、こう言い放ちやがったのです。

R氏「挿入だけできればいいよ」

 ハア!? お前、何様~~~!!!

 ただ、彼がここまで頑なにお風呂を拒否するのには理由があったのです。全米が涙する、R氏の秘密とは……。

 

今回の教訓『R氏はヅラだった(?)』

 

 いや、はっきりとは分かりませんよ。白雪が「ヅラ!!」と言いながら、彼の頭をむしったわけではないですし、ただ正常位で下から見上げていただけなので……。

 でもね、なーんか怪しかったんですよ。なんというか、R氏。頭が動かないんです。こう、首を揺らして頭のバランスをとっている感じ。

 白雪の疑惑が本物かどうかは分かりませんが、白雪は彼がヅラだったと信じます。顔がイケメンで女の子をぞんざいに扱ってもモテる男で、あれが天然フサフサだったら感じ悪すぎるじゃないですか~~。

白雪魔夢子

大学卒業後、プロニートとして活動。毎日15時間オンラインゲームをして、ギルドマスターまで上り詰める。しかし、三十路を過ぎ、ふと「私。もしかしてやばい奴なんじゃ?」と思い直す。その後、奮起し、出会い系サイトに登録。『どうしてそうなった』という忠告はおやめください。