若いタレントやアーティストの親と事務所が、ギャラ配分などで揉めてしまい、表舞台から姿を消すことは過去にもあった。10代でデビューしいきなりスターダムにのしあがった鈴木亜美のケースがそれだ。
1998年にオーディションで選ばれ小室哲哉プロデュースで歌手としてデビューした鈴木亜美。レーベルはソニー・ミュージックエンタテインメントで、所属事務所はエイベックスの子会社として新設されたエージーコミュニケーションだった。しかし1999年に同社社長らが脱税容疑で逮捕され、所属タレントたちは別事務所に移籍させられるも、2000年に鈴木の保護者が「信頼関係が崩れた」として契約終了などを求めて民事訴訟を提起。主演ドラマの降板など仕事のキャンセルを余儀なくされた。
2002年に個人事務所を立ち上げるもレコード会社との契約はできず、2005年にようやくエイベックスと契約締結に至った。もっとも勢いのあった旬の時期を、事務所とのゴタゴタでふいにされてしまった鈴木亜美も気の毒であった。ただしこのケースは、鈴木の保護者側が非常識な要求をしていたとは思えないが。
ひるがえって大原櫻子は、22歳にしてすでに3度、芸能事務所を移籍。前出「週刊女性」によれば、いずれもギャラをめぐり父親と事務所が揉めた結果の移籍だったというが、彼女自身はそろそろ親の管理下を離れて独立し、自分自身の力で道を切り拓きたいと思っているかもしれない。E-TALENBANKが先日発表したアンケート調査「彼女にしたい女性アーティスト」ランキングでは、乃木坂46の白石麻衣と同票で5位。この5年で安定した人気を獲得してきたことは間違いないのだから、どれだけ娘が心配だとしても、親は肩の力を抜いて見守ってあげてほしいものである。
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