3月1日に放送された『新チューボーですよ!』(TBS系)では、同月7日に主演映画『銀の匙 Silver Spoon』の公開を控えたSexyZoneの中島健人(19)が、番宣を引っさげてゲストに訪れていた。健人くん演じる八軒勇吾は、農業高校に通う冴えないメガネ男子高生ということで、『チューボー』のスタジオにも劇中で使用した物と同じ黒縁メガネをかけて登場したのだった。ジャニーズの中では一番平均年齢の若いアイドルグループに所属している健人くんだが、少し大人っぽく見える落ち着いた感じのメガネ姿もなかなかお似合いである。
SexyZoneというグループ名にふさわしく、彼は登場シーンでその黒縁メガネを少しずらしてキラキラした瞳を露わにすると、「今夜は寝かせねぇぞ♪」とカメラ目線でセクシーに言い放った。しょっぱなからファンには堪らないであろうサービスショットをお届けしちゃう健人くん。男性であるMCの堺正章巨匠も、そんな彼の決めゼリフに「眠れそうにないっ!」とイチコロであった。
同番組がスタートしたのが1994年なのだが、現在19歳の健人くんは、番組と自分が同じ生まれ年であるということを聞かされてとても驚いていた。そして、いつも見ている番組に自分が出演していることに、もの凄く緊張していたそうだ。その割には、この後かなり伸び伸びした振る舞いを見せてくれることになるのだが……。
今回、堺巨匠と一緒に料理することになったメニューは「肉団子の甘酢あんかけ」であった。早速、肉団子の下ごしらえが始まるとアシスタントのすみれによる英語でのゲスト紹介が入った。特に強調したいところだけ日本語になるシステムになっていて、健人くんの場合には「王子様キャラ」「才色兼備」などが唐突に日本語チョイスされていた。イケメンで頭も良くて王子っぽくもあるとは、モテの要素満載じゃないっすか~。
普段、あまり料理をすることがないという健人くんだが、ハンバーグは作ったことがあるとのことで、ポテンシャルの高さが伺えた。肉団子に添える小松菜のカットを担当することになったのだが、慣れないながらも安定した包丁さばきで、綺麗にカットできていたのだった。
そんな筋のいい健人くんに気を良くしたのか、堺巨匠が「あんた王子様キャラなんでしょ? どんなセリフをステージで言うの?」と興味津々に尋ねてみた。すると、健人くんは周りから評判の良かったセリフを、やはりカメラ目線で披露してくれるのだった。
「俺の声が今こんな枯れてんのは、昨日の夜、お前の名前何回も叫んだからだよ……」
ひゃ~っ! なんつ~キザなセリフなの~! 堺巨匠は思わず吹き出してしまい、むず痒くなったのか「すいません、背中かいてください!」と後ろを向いて、健人くんに本当に背中をかいてもらうのだった。何これ、サルのグルーミングかなんか? まるで、おじいちゃんと孫のじゃれ合いのようなハートウォーミングなシーンになっていた。
そんなノリのいい健人くんのことを完全に気に入った様子の堺巨匠は、ここぞとばかりに無茶振りが止まらなくなった。次の手順で甘酢を作ることになったのだが、その材料をひとつずつ中華鍋に入れる度に「何か甘いセリフをささやいて欲しい」と言うのである。健人くんは少し恥ずかしそうにうろたえつつも、そのリクエストを完璧に遂行していた。
「中華スープ、お前の心の中に入れるわ……」ジャバジャバ~!
「砂糖ってめっちゃ甘いけど、お前のほうが超甘いよ♪」ザパ~ッ!
「ケチャップのような酸味のある恋をお前としたいよ♪」ドパドパ~!
もう何なんでしょう……、甘いささやきだったはずなのに笑えて仕方なかった。堺巨匠も大ウケで「よく次から次へとウソが思い浮かぶね~! 素晴らしい!」と感心していた。そして、中華鍋からボウルに甘酢を移すと、仕上げのレモン絞りへ突入。ここでも、普通に絞ることを許さない堺巨匠。「踊りながらでしょ~!」と斬新なレモン絞りの形を提案するのであった。
ここまで来たら、もうやらないわけにはいかない。健人くんは両手に半分個に切ったレモンを握りしめると、調理台からマイケル・ジャクソンばりのムーンウォークで後ずさりして、クルッと華麗なターンを決めた。そこからステップを踏んで前進し、両手で「むぎゅむぎゅむぎゅ~っ!」とボウルめがけてレモン絞り。さらにサイドから攻めてみたり、再びターンをして堺巨匠の肩を抱きながら片手で絞ってみたりと、なんともエンターテインメントな“ダンシングレモン絞り”が展開されたのだった。やだ……、ちょっと面白過ぎるんですけど~!
そんな散々盛り上がった斬新過ぎるレモン絞りであったが、味見をしてみたところ酸っぱさがだいぶ足りていなかったらしい……。だ、ダメじゃん! そして、堺巨匠は思わずつぶやいた。
「あれだけ踊ったわりには、レモンがいろんな所に飛び散っちゃったなぁ」
って、「アンタがやらせたんでしょうが~!」と、視聴者サイドはツッコまずにはいられなかったであろう。結局、健人くんは、仕切り直して、普通に大人しくボウルの前に立ち止まった状態で、再度丁寧にレモン絞りをする羽目になったのであった。とんだ二度手間である。
こんなハチャメチャな感じの調理工程となってはいたものの、そのあとの工程では肉団子がちょうどいい具合で揚げ上がり、例の甘酢あんと上手いこと絡めることができて、なぜか最終的には星3つを付けちゃうほどの最高の一品に仕上がったのである。
この日、間違いなく堺巨匠のお気に入りに加わったとみられる健人くん。“ダンシングレモン絞り”のみならず、同じジャニーズ事務所の先輩であるSMAPのモノマネまで披露してくれて、若手アイドルなのに芸達者ぶりが凄まじかった。その他にもピアノを弾きこなせて作詞作曲もできちゃうそうだし、どんだけ才能に溢れてんだか……。堺巨匠の無茶振りにも見事に応えて虜にしちゃうスーパーアイドル“中島健人”、彼がこの先、新たに遭遇するであろう刺客(MC)によって、今度はどんな無茶振りに挑んでくれるのか楽しみである。
■テレ川ビノ子 / テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!