清田代表(以下、清田)「この連載では、我々男子の中に眠る“クソな性質”について、これまで見聞きしてきたエピソードを交えつつ、当事者として恐る恐る向き合っていきたいわけですが、女子たちからよく聞く不満に『男は怒ると何で黙るの!?』というものがあります」
佐藤広報(以下、佐藤)「身に覚えがありすぎて、冒頭から怖いです……」
森田専務(以下、森田)「ケンカしたり、不機嫌になったりすると、男たちはすぐに黙る。それがマジで意味わからないと、いろんな女子からよく聞く。黙られると怖いって声も少なくないよね」
清田「よく『男って単純だからさ~』みたいなことを言うけど、男が何を考えているのか微塵もわからないと苦悩する女子も少なくない。男はなぜ怒ると黙るのだろうか」
佐藤「これからいろいろ偉そうなことを語ると思うので、最初に懺悔させてください。かく言う私も、昔はケンカになるとすぐに黙る彼氏でした!」
森田「そうなんだ(笑)。でも、何で黙るの? 女子たちはおそらく、そこにある理由や心理を知りたいんだと思うのだけど」
佐藤「彼女と口論になると、絶対に勝てないんですよ。例えば彼女が『なぜあの時あんなこと言ったの?』的なことを聞いてくるとするじゃないですか。正直、こちらはその時の記憶が曖昧なんですよ。だから、なぜと理由を尋ねられても、何て答えていいかわからないんです」
清田「だから黙るってこと?」
佐藤「うん。他にもケンカになるシチュエーションはいろいろあったと思うんだけど、当時はとにかく、黙っていればやり過ごせると思っていた。で、なぜ黙っていたのかと改めて考えてみたんだけど、そこには大きく分けて2つの理由があるような気がします」
森田「2つって?」
佐藤「(1)プライドを守るため(2)地雷を踏まないための2つです!」
清田「ビジネスマンのプレゼンみたい(笑)」
佐藤「クソなりにマジメに考えてみたんですが、(1)というのは、黙ってる人って何か考えてるっぽく見えるじゃないですか。実際は彼女の言葉に何も言い返せないし、『嵐よ過ぎ去れ!』ってことしか考えてないんですよ。でも、それだと何か負けてる感じがして悔しい。ところが、黙ってるとボロが出ないし、相手も何かビビってくれる。だから、黙ることによってかろうじてプライドを保つわけです」
清田「超絶セコいけど、わかるような気がする。怖い顔して、内心ビクビクしてるんだよね……」
森田「(2)の地雷を踏まないってのは?」
佐藤「怒ってる彼女に何か聞かれた時って、『間違った返答をしてさらに怒らせちゃったらどうしよう……』という恐怖があるんですよ。こっちはもう、彼女が怒ってる理由すらわからなかったりするわけで」
清田「そういう話は確かによく聞く。『何で怒ってんだよ?』と聞く彼氏に、『何で怒ってるかわからないの!?』と彼女がさらにキレたって話、いろんな人から聞いたことがある」
佐藤「だから、下手なことを言ってさらに怒らせるよりは、何も言わずにムスッとしていたほうがはるかにリスクは少ない。ケンカの時に男が黙る背景には、そういう理由もあると思う」
清田「どれも極めて自己中心的(笑)。でも、きっとこれは佐藤広報だけじゃなく、男子全般に通じることだよね……」
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