
Photo by SupportPDX from Flickr
一気に春めいた先週末の23日。「女子オナニー会談」というイベントに出演してまいりました。略して「女ニー会」は、大阪在住のまなさん(messyにも登場!)がUstreamで配信している番組で、今回はそのリアルトークライブ版にあたります。東京で開催されるのは、これが二度目。オナニー漫画家&研究家の三ツ矢ナミコさんを加え、3人で「オナニーグッズBEST3」や「失敗オナニー」について、わいわい話してきました。しかも真っ昼間から!
私が呼ばれるのは、セックスやらオナニーやらバイブやらについて話すイベントばかりなので、夜に開催されるものと相場が決まっています。なのに、今回のイベントは13:00スタート。調子が狂うとかと思いきや、なんともスッキリした心持ちでお話しできました。そもそも、エロトークを夜に限定する必要ってないですよね。まあ、エロティックな物事には夜が似合いますし、暗闇だからこそ見え隠れする羞恥や趣きはたまらないものがありますが、あえて昼に話すことで見えてくるものも絶対にある! そう感じました。
特に強く感じたのは、話題が「手作りディルド」に及んだ時ですね。ディルドとは、いわゆる“張り型”で、動かないバイブと言えばわかりやすいでしょうか。それを手作りとは……? なんと、コンドームの中にいろんなものを詰めて、オリジナルの挿入物を作ろうという強者が、この世には少なからずいるというのです。まなさんは「こんにゃくゼリー」を、三ツ矢ナミコさんは、2月の節分で余った「豆」を詰めたことがあるとか。こんにゃくゼリーはぐにゃぐにゃしていて挿入不可能で、豆はなかなかイイ仕事をする、という具合に明暗はハッキリ分かれたようですが、その発想自体に、私は脱帽してしまいました。
他にも、“チューリップ”といわれる鳥の脚をディルド代わりにしたり(もちろんコンドーム着用!)、糸こんにゃくを詰めたり……という話が出ましたが、その「身の周りのもので気持ちよくなれないか」という探究心を前にすると、安易にバイブに頼ってばかりの自らの短絡さが恥ずかしく思えてきました。それと同時に、「オナニーって生活なんだ!」と、目の前が開けていくような感慨も芽生えたのです。
自分なりのスタンスで性を語れ!
オナニーは、まぎれもなく性的行為です。脳と身体から湧きあがってくる健全な性欲のおもむくままに、セクシャルな妄想やオカズで頭をいっぱいにして自らの身体に触れ、快感をむさぼる行為は、それだけでエロティクです。が、同時にごくごく日常的な行為でもあると実感しました。少しでも気持ちよくなれる道具はないかと身の周りを見渡したり、下着に手をつっこんだまま夜中にふと目が覚めたり、それで手も洗わずに寝ちゃったり、翌朝、起きた時にベッド脇に落ちている“道具”を見て、なんとなく気持ちが萎えてしまったり……ものすごく人間臭い行為です。微笑ましさとペーソスが表裏一体になったような、人間味を感じます。
ところで、自分のオナニー体験を「人前で話す」というのは、そもそも異例な事態です。女性が自分のセックス観やセックスライフやをオープンにすると、それだけでポルノになりえます。オジサン系の雑誌では、そういう記事も少なからず見られます。ここのところ、私自身の中でそのことへの違和感が強くなるばかりで困っていました。「性を語る女性=淫乱な女性、消費してもいい女性」と見なされることが不本意でならないのです。そこから「性を語る女性=若くて美人がいいに決まっている」という風潮にも繋がります。これもおかしな話です。
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