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短期集中連載『婚活女のリアル』
【第一回:数千万単位の婚活詐欺被害に注意!! 結婚願望を利用する卑劣な犯罪の存在】
【第二回:コンドームに穴をあける超古典的手法で結婚をつかんだ女性の体験談】
【第三回:婚活では男を選ぶな!? 図々しい女たちに喝】
結婚相談所に登録して知り合った男女の話
派遣事務員エリカ(28歳・仮名)は、登録した結婚相談所で外科医と知り合った。
その結婚相談所の特徴は、男性会員には、職業、年収などの入会条件が厳しいが費用は安め。女性は短大卒以上といった条件のみで、費用は高い。入会金が30,000円、年会費は119,700~303,000円(9,975~25,250円×12)。今までエリカは、自分よりも月収が低くヒモ体質のダメ男ばかりと付き合ってきた。そんなダメ男たちを経て、「自分の肩書きよりはるかに上の医者と結婚をしたい」と思うようになり、良質で無駄のない出会いをするためにこの結婚相談所を選んだという。
エリカはプロフィールファイルを見て何名かを選別、実際に会った中から、埼玉県に住む外科医(35歳)に標的を絞った。お互いの条件は合っていたので、何度か逢瀬を重ねた。
しかしこの外科医、趣味は「豚が精肉工場に運ばれていく有様を観察すること」だという相当な変人。それでも外科医という好条件の男とデートする機会なんてなかったエリカは、今までのマトモに仕事もしてないフリーターもどきよりは絶対にいいと言い聞かせてデートを重ねた。そのデートというのも、花束を買ってきたり1人3万円はする料亭での夕食だったりで、彼女は今まで経験したことのない優越感を覚えた。
セックスに関しても外科医はガッついてこなかった。「結婚してからでないと……」と、いつの時代の女だよというような台詞を吐くエリカに対して、外科医は優しかったという。それほど金のかかるデートをしているというのに、エリカが頑なに拒否の姿勢を見せると、身体を求めてくることもなかったらしい。身体の相性も知らずに結婚するなんて、逆に怖くない? ……なんて考えてしまうのは私だけ? 標的を絞ってんなら出し惜しみすんなだわ。全く。
2人の付き合いが半年を越えた頃、急にエリカから「外科医と別れようとしたらストーカー化して怖い」と連絡を受けた。もうこのまま結婚するだろうと周りの誰もが思っていたので唖然としたわ。
なぜ結婚相談所へ多額の活動費を支払ってまで出会った人と、そんなに簡単に別れたいと思うのか聞いてみると、
「私、結婚したいわけじゃなかった。自分の市場価値が知りたかっただけだった。あと、良い人なんだけど良い人すぎて全然恋に落ちない」
とのことだった。
結果的にエリカは根っからのダメ男好きだったわけだ。結婚前のセックスを拒否したら逆上して無理矢理襲ってくる類の男じゃないと彼女は好きになれなかったというわけ。外科医に伝えた別れの言葉は、「ずっと誰かにときめいていたいから、結婚したくない」だそうだ。真面目に付き合ってるフリをして純潔ぶってこの仕打ち。これじゃ外科医に粘着されても文句は言えない。
エリカは「豚が精肉工場に運ばれていく有様を観察するなんて趣味が悪すぎる」とも言っていた。そこを気にするなら最初に言えよ、という問題である。
婚活に勤しむ読者も、肩書きや条件より大事な自分のこと、相手のこと、しっかり見るべきところをもう一度考えてみてほしい。それを再確認した。
普通揃いのお見合いパーティー
様々な婚活事情を勉強したが、素敵な男性が周りにたくさんいる私には「婚活なんて場を提供しているだけで私でも発案できるのでは?」なんて浮かんでしまう。そこでライトな婚活であるお見合いパーティーの場へ潜入してきた。
20代~30代限定、スイーツ食べ放題パーティー。ま、ありがちな設定である。いろいろと観察したかったので、男性13名女性10名の少人数制を選択。パーティーの流れは、女性が着席しているテーブルを男性が順番に渡り歩く。事前に出身地や趣味、おすすめのデートスポットなどを記載したお互いのプロフィールカードを交換しながら3分ずつ全ての異性と話す。会話後に相手の印象を用紙に書く。男女の人数に差があるので、男性はところどころで暇になる時間がある。そこでじっくり隣の会話を盗み聞きしたりと楽しみ方は様々。
その後、フリートークで、スイーツを食べながら男性が好きな女性の席へ行きトークタイム。これは早い者勝ちであるため、どう見ても情で女性の相手をしている男性がいたり、ひとりの女性に群がる数人の男性もいた。当然「職業:家事手伝い」と書いた偽りだらけの私の周りにもね。
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