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「出産動画」公開はキツすぎ? くわばたりえの“誰得”なママタレ化

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くわばたりえオフィシャルブログより

くわばたりえオフィシャルブログより

 昨年10月に次男を出産したお笑いコンビ・クワバタオハラのくわばたりえ(38)が、その様子をYouTube上で公開した。これはもともとローカル番組『ハピくるっ!』(関西テレビ)で放映されたもの。病院に向かう場面や、長男に出産のため入院することを告げる場面、そして分娩台で夫に見守られながらイキむ場面、3時38分に次男が無事誕生する場面を短く約4分の動画にまとめ「福隊長(次男)の出産」というタイトルでアップされている。

 動画のコメント欄には「私も夏には出産です!」「三児の母です」など、ネットコメント欄ではもはや定番の“自分語り”が一部展開されているが、「感動しました」という声が大多数。ところがSNSや掲示板では賛否両論となっているようだ。ツイッターでは「感動」と「ドン引き」のまさに賛否まっぷたつ、2ちゃんねるでは「不特定多数の人に見せるものではない」「誰得だよ」など主に否定の意見が目立つほか、「なぜメガネをかけたまま出産したのか」と、イキむ時もカンガルーケアの時も常にメガネをかけていたことを疑問視する声もみられた。再生回数は4月9日の午後の時点ですでに100万回を越えており、注目が集まっているのは間違いがないようだ。

 出産の様子は時に人にトラウマを与えるものとだと、よく言われる。立ち会い出産を選択した夫が、それ以降、妻を女性として見ることが出来なくなった、という話や、うっかり足もとに回り込んで出産真っ最中のマンコを目の当たりにして相当なショックを受け、その結果EDになった……などという話は『立ち会い出産』というワードで検索するとかなり出てくる。

 上の子供たちを立ち会わせることについても発言小町や出産・子育てサイトなどで賛否が分かれている。それをインターネットを通じて全世界に公開するのであるから、論争を生むのは当然の結果ともいえるだろう。

 とはいえ動画には、分娩時のマンコの様子などは映像には収録されておらず、イキむくわばたの様子を横で捉えたアングルがメイン。出産後に次男と対面するときに左のオッパイがポロリしているが、乳首にはモザイクがかかっており、トラウマを与えないようにとの配慮がいたるところに感じられる映像ではある。自主規制の年々強まるテレビで放送したのだから当然と言えば当然か。

 1993年、福岡のローカル番組『ドォーモ』KBCテレビ)はご当地リポーターの山本華世の出産シーンを無修正で放送したことがあり、多くの福岡県民に衝撃を与えたが、20年以上経過したいまも伝説となっているのか、2ちゃんねるでは「山本華世の二番煎じか」などという書き込みも散見される。またYouTubeで「出産」と検索をかけると、もっと生々しい出産動画が多数ヒットするのだが、それに比べればソフトではある。

 しかし、動画自体に陰部を捉えぬよう配慮したところで、妊婦ヌード以上の「誰得感」が漂っていることは否定しようがない。“命の誕生の瞬間”は確かに素晴らしいかもしれないが、処刑や手術や事故の動画と同じように、きわどく、見る側に何らかのショックを与えかねないものである。同じくテレビ番組の企画で出産シーンを公開したタレントといえば、新山千春がいるが、くわばたも新山も、一体なぜそのオファーを承諾したのだろうか……。ただの自己満足とも取られかねない。

 くわばたは現在、芸人というよりもママタレとしての活動が目立っており、公式ブログも育児ネタがほとんど。最新記事のタイトルをみても「予防接種。」「入園式。」「☆産後ケア☆」など、完全にただのママブログである。子育てにまつわる情報番組『すくすく子育て』(NHK)の司会を長年務めているほか、4月7日には一般社団法人日本マタニティフィットネス協会が主催する「マタニティオブザイヤー2014」の著名人部門を受賞。もはや“ママであること”が“芸”となっているくわばたにとって、出産シーンの公開も芸のひとつなのかもしれない。人によって価値観はそれぞれであるため、マタニティヌードも出産動画も好きに撮れば良いとは思うが、子供が将来それを目にして複雑な心境になる可能性も否めない。赤ちゃんへの強すぎる愛情が見え隠れするゆえ、「毒親」的なニオイも漂ってくるが、くわばた家は大丈夫だろうか。