
フジテレビ「バイキング」公式HPより
今月1日にスタートしてからというもの、視聴率が芳しくないことで話題になっている『バイキング』(フジテレビ系)。曜日によってMCが変わるという特色を打ち出し、EXILEのTAKAHIRO(29)や坂上忍(46)らが出演している同番組だが、平均視聴率は初回の6.3%(以下全て関東地区、ビデオリサーチ調べ)からみるみる下がり、15日・16日・18日には2.7%と同局の正午帯での32年ぶりの数字を記録している。
15日には、火曜日レギュラーであるビッグダディこと林下清志(49)が5度目の結婚に際し、番組内で新妻について語ったがそれでもなお数字は伸びなかったようで、翌16日にMCであるおぎやはぎが視聴率について「やばいです」とネタにするほどであった。
放送開始から散々な状況の同番組だが、ネット上では「つまんない」「方向性がズレまくり」「番組そのものが不快」という批判的な声とともに「『ヒルナンデス!』も最初は低視聴率だったし、そんなに騒がなくても……」「MC陣はいい味出してると思う」との擁護派の意見もあり、賛否両論を呼んでいる。
確かに、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)は、放送開始直後は前番組『DON!』より視聴率が悪く、今後を不安視する声も多く聞かれていたが、放送から1年が過ぎる頃には同時間帯でトップの視聴率を獲得することも多くなった。その快進撃によって、『バイキング』の前番組である『笑っていいとも!』の放送終了の要因は『ヒルナンデス!』の視聴率を上回ることができなくなったからではと推測する人が現れたほどだ。
すぐに視聴率を上げることは難しくとも、『ヒルナンデス!』のように一歩一歩着実に数字を稼いでいきたいであろう『バイキング』。しかし、ロケVTRを多用した内容について「『ヒルナンデス!』のパクリではないか?」という声が聞かれることもあり、まずそれを払拭するような斬新な企画を打ち出さない限り、持ち直すことは難しいだろう。
また、ほぼ同時期にスタートしたTOKIOの国分太一(39)がMCを務める朝の情報番組『いっぷく!』(TBS系)も低視聴率に悩まされている様子。初回から3.7%と振るわず、11日・15日にはなんと1%台という数字を叩き出してしまった。これには国分も危機感があるのか、17日の放送ではゲストとして登場した嵐の櫻井翔(32)に対し、「服装のセンスが悪い!」と激を飛ばす等、国分のキャラ変更を思わせる場面も。
朝の情報番組とはいえ、アシスタントの枡田絵理奈アナ(28)とレギュラーでおネエキャラの伝統文化評論家・岩下尚史氏とほんわかした番組作りに勤しんでも数字はついてこないと考えたのかもしれない。
苦戦を強いられている両番組だが、朝や昼の情報番組というのはドラマ等とは違い、「つまらないと思っていたけど、なんとなく見続けているうちに習慣的に見るようになった」という人も存在するだろうし、まだまだ挽回の余地はあるはずだ。昨今のネット文化の普及により、テレビ番組そのものの価値が問われるなどネガティブな空気の漂うテレビ業界に、光を灯す役割になるよう頑張って欲しいものである。
(ルイコスタ松岡)