
新人グループと、日本のお笑いとの関わりとは…? 「BTOB」オフィシャルHPより
かつて“○○芸人”というのが流行し、2~3年前にはコリアン・アイドル好きを謳う“K-POP芸人”まで登場しました。
このK-POP芸人なるジャンルが確立される以前からマメに活動していたのが“説教芸”で有名なNさん。相方を小突く芸風は見ていて気分が悪くなりますが、K-POPの世界ではアイドルのファンミーティングの司会を自ら買って出てみたり、クラブイベントでDJをやってみたり。ブームの高まりと同時に活躍の場は広がる一方でした。
「NさんのK-POP愛はホンモノで、DJをしながら曲に合わせてアイドルのダンスを完コピで踊る姿は必見です! が、仕事に熱心なあまり、それってどうなの……と思うこともしばしば。例えば、ある新人アイドルのお披露目ステージで司会をやった際、彼らの宣伝そっちのけで、関係者席に向けて自分の営業をしていた時は唖然としました。ま、あれほどのガッツキがなきゃ、生き残れないってことなんでしょうけど」(韓流編集者)
相方はといえば、K-POPへの関心は薄く、ハンバーグ屋や串揚げ屋をオープンさせるなど、飲食業に勤しむ日々。ボキャブラ天国で一世風靡したものの、当時の勢いに欠けるNさんにとって、K-POPブームは神風となったのです。
そんな彼に続いたのがお笑い最大手事務所の芸人たち。90年代半ばにダウンタウンらがK-POPのカバー曲を歌っていたことからも明らかなように、実は、この事務所とK-POPの親和性は高く、つまり、当然といえば当然な展開だったのです。
代表格は「人生で大切なことはラーメン二郎に学んだ」と噂のMさん。K-POPアイドルを取材していると、現場でお目にかかることが多々あり、彼らとも信頼関係をガッチリ築いている様子。Twitter上のやりとりでも仲の良さが伺われますが、ただ……不思議なことがひとつあるんです。
ラーメン好きのK-POPアイドルに好きな店を尋ねても、Mさんが人生を学んだラーメン屋の名前が挙がらないのです。独特の符丁を使う注文法がわかりづらいのならまだしも、Mさんの“二郎愛”がアイドルたちに伝わっていないとすれば、大問題。「その交流も上辺だけ?」なんて勘ぐってしまいます。
K-POP芸人の新星、現る?
他にも有名どころをあげるなら、R1グランプリファイナリストのRさん、お母さんの生活保護不正受給騒動でお馴染みのKさんなどなどなど……。加えて、アンダーグラウンドな芸人がごっそりいて、K-POPクラブイベントに行けば、「誰っ!?」って感じの芸人を多数見かけます。
彼らに共通するのはネタが面白くないこと。芸人からすれば、芸のつまらなさをK-POPの勢いでカバーしようってことでしょうが、ここでまた別の問題が! ほとんどのアイドルはステージ上でお笑いギャグをやって、場を盛り上げるのですが、仲がいいとされるK-POP芸人のネタをやることは皆無。演じるのは「今でしょ!」とか「ワイルドだぜ~」といった旬のネタで、親交のある芸人のネタは知らないのかも。もし知っていても、ライブでそれをやればドン滑るだけでなく、自分のイメージにまで傷がつきます。自慢のネタをやってもらえない……これがコバンザメ的芸人の悲しい現実でした。
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