~前回までのあらすじ~
働かず飲み歩いてばかりのクリエイター旦那から「働いたら離婚」と宣告されるも、ろくに生活費をもらえない私は独身時代の貯金を切り崩し、もはや文無しに。ああ幼いころ夢に描いていた結婚生活はこんなはずじゃなかった! 離婚の意思を胸に秘め、ひとりで生活していく資金を貯めるべく銀座の高級クラブで面接に挑んだの――。
(第一話はこちら)
約束の十字架を封印し、ついに入店へ
二店舗目の面接もバイヴス・フィーリングSTYLEでトントン拍子に体入へ。
十字架のタトゥーで落ちた一店舗目の教訓を生かし、全て長袖で挑んだわ。
このタトゥーのことがお店にばれたら、働けなくなる……。
お店で働いていることがモラハラ旦那にバレたら強制終了……そして一文無しで離婚!?
板挟みの女、白咲麗華よ。
決死の覚悟で臨んだ結果、無事にそのお店・Rではその夜に体験入店が決定したの。
しかも長袖ドレスでOK。まずは一歩、前身。
衝撃! 羞恥のハンドサイン
私が体入でまず驚いたのは、ホステスが黒服へ送るハンドサイン!
灰皿、グラス、おしぼり、会計など様々な形のサインがあったわ。
これを体入前に黒服から習ったのだけど、このハンドサインを今後受け入れ、いつしか私の心と体に馴染んで行くのかと考えるとなんだか切ない気持ちになったわ……これが、夜の世界なのね。
正直に言って、これ、恥ずかしい……。
だけどこの体入を乗り切らないと、「本入」とはならない。
これはいわゆる試験。黒服たちは、常に私の動きを見張っていて、この店にふさわしい女かどうか見定めている。一瞬たりとも気が抜けない。
私は全力でやったわ……「おしぼり」を……。
ついに本入店…白咲麗華が夜の銀座に羽ばたく
なんとか体入を終え、次の日に連絡が……なんと、私は「合格」!
約束の十字架を乗り越えて、ついに私は、夜の銀座の女になるんだわ……。
本入店が決まったは良いけど、やっぱり怖い気持ちはまだある。
ノルマって、ペナルティって、本当に私に乗り越えられるものなのかしら……。
まだまだ恐怖心が拭いきれないままだったけれど、モラハラオジモン旦那との離別の為に、あらためて心を決めたわ……。
夜の銀座はオジモンの巣窟!
入店1日目で既に多種多様なオジモンとの接触が始まり、クラクラしたわ!
夜の銀座は、オジモンの巣窟なのね……。
この不景気の時代に、一晩で何十万円も使うような世界に住むリッチなオジモンも、所詮はオジモン……。
お金持ち=紳士だと思っていたのは私の大きな間違いだったみたい。
次回から様々なオジモンについても紹介をしていくわ。
ここは普段出会うことのないような珍種のオジモンにも遭遇出来るステージなの……そう、出来れば、これ以上のオジモンに出会いたくはないけれど……。
日給31,000円は我慢料!?
私、接客2回目で気付いてしまったことがあるの。
アレ? ホステスの仕事って、普段の飲み会の中で女がやらされそうになるあの嫌なポジションの究極進化版なんじゃ……!?

死刑!!
おいおいおいおい……これは声を大にして言わなくてはいけないわ。
世の女性たちは、ノーギャラで飲み会ホステスになってはいけない!
ホステスの日給は我慢料だと思うの。オジモンのしょーもない自慢話や、人格否定、モラハラ、セクハラその対価としてお給料が発生しているのに、それをノーギャラで、最悪ワリカンで強制してくる飲み会オジモンに不運にも遭遇してしまったら、すぐに逃げ出して、二度と会わないで欲しいわ……。
奴らに、美味しい思いを二度とさせてはいけないのよ……。
~つづく~
■白咲麗華(Shirosaki Reika)/ 秋田県出身。モラハラ旦那に悩まされ、銀座のクラブでこっそり働きはじめた。このコラム連載ももちろん秘密。
(イラスト/ナマコラブ)